日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2015年03月02日

カリウム40が安全な理由

みなさん、こんばんは。

せっかくタラの芽てんぷらさんが、カリウム40の秘密を教えてくれたので、そのお勉強。

カリウム40という放射性核種を、私たちは体内に約4000ベクレル抱えています。
1秒間に4000発の放射線を発するだけのカリウム40を体内に隠し持っている。
しかし、このカリウム40の核崩壊時に出る放射線は、全く害にならない。

それはなぜか?
簡単に言えば、カリウムを取り囲んでいる自由水分子によって、そのエネルギーは吸収される、ということです。

Kチャネルから見たときのKイオンとCsイオンは全く別物

Kチャンネルというのは、カリウムイオンのみを通す細胞膜だそうで、セシウムの場合、いくらカリウムに性質が似ていても、ここでひっかかる。
そして、ひっかかった状態で核崩壊を起こし、放射線を発した場合、細胞に対して影響が大きいのだと。

簡単に書けば、そういうことです。

内部被曝を論じるブログ」の
セシウム内部被曝によるBandazhevskyのデータの理解」では、知らない専門用語がたくさん出てきて、読むのに非常に疲れます。
「QT延長」「メスバウアー効果」「イオンチャネル」・・・・

昔から体内にあった自然放射性物質と、そうでない人工放射性物質の違い、これは、単なる生物濃縮の差ではなく、放射性が実際に発射された際、エネルギーの行方に違いがあったわけだ。

だから、原発や核燃再処理工場から排出された放射性物質に対し、カリウム40の4000ベクレルを比較検討に持ち出すのは間違っている、との結論ですね。

しかし、これ、難しいですよ。
頭が痛くなる。

セシウム内部被曝によるBandazhevskyのデータの理解

2014年03月20日

「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」に関係する論文

みなさん、こんばんは。

今夜は、わが「豊かな三陸の海を守る会」の事務局長、菅野和夫先生の論文を二つ紹介します。



放射能汚染 法で禁じて

 東京電力福島第1原発事故で生じた放射能に汚染された地下水が、大量に海へ流出していることが判明した。この高濃度に汚染された地下水の流出に対し、国は何ら方策も示さない。それどころか、放出しているといった方が正しいようだ。
 これでは福島のみならず、宮城、岩手を含む三陸海岸海域が放射能に汚染される心配がある。なぜ、放射能汚染水が、大量に放出されているにもかかわらず、法的制裁がないのか。
 ヒ素や鉛、カドミウムなどを海に流したなら、即、企業は操業停止に追い込まれるだろう。それなのに放射能はなぜ放任されるのか。それには理由がある。放射性物質は法的に有害物質ではないのである。
 環境保全に関する現在の法律では、放射性物質だけは「適用外」であるのだ。だから東京電力が、どんなに大量の放射性物質で海、空、土壌を汚染しても法律的に罰せられることはもちろんのこと、指導を受けることもないのだ。
 なぜ、このような状況が生まれたのか。それは、青森県六ヶ所村に建設された核燃料再処理工場に起因する。この工場は、放射性物質を海や空に放出する構造になっているからだ。放射能が海や空に放出されたのでは、生命や健康が脅かされ、漁業も農業も壊滅的な打撃を受ける。
 そこで私たちは三陸の海を守るため、会を立ち上げた。海に放射能を流させない「放射能海洋放出規制法」(仮称)の制定を求め、県内全ての市町村議会に請願活動を行ってきた。
 その結果、35(現在は合併で33)市町村議会中、釜石市を除く34の市町村議会が請願を採択ないしは、独自で意見書を国に提出している。残念なのは釜石市議会だけが、いまだに一部の反対意見にあい、継続審査ということで採択に至っていないことだ。
 放射性物質の放出を規制する法律をつくらない限り、放射能汚染水の放出を食い止めることはできない。
 今の法律では、どんなに大量の汚染水が放流されても、罰することも取り締まることもできない。よって、誰一人、原発事故についても、汚染水流出についても、責任を取らないのだ。
 今こそ生命や農業、漁業を守るために放射性物質の放出を規制する法律を制定し、放射能汚染を防止すべきだと思う。それこそが、政治の責任というのではないか。




放射性物質に罰則規制を

 私たちが訴え続けてきた環境基本法の改定が2012年に施行され、これまで適用除外とされていた放射性物質が公害物質と位置づけられることとなった。残念ながら東京電力福島第1原発事故を受けてのことである。福島原発事故で汚染された大地や被害を受けた人々の暮らし、いまだ止まらない高濃度汚染水、これらは最悪の「公害」である。
 公害の法律には「汚染するな」「汚染すれば罰する」という体系になっている。かつての「4大公害」を契機に法は整備され、事業者の処罰、救済措置が取られてきた。その陰には、事業者の過ちを認めさせるための長い闘いと苦労の連続を伴ってのことであった。
 例えば、カドミウムについては、水質汚濁防止法で規制基準1リットル当たり0.1ミリグラムと定められ、超えれば罰則の適用がある。放射性物質の公衆被ばく線量限度は年1ミリシーベルトである。しかし、これを超えて放射性物質をろう出したり、公衆を被ばくすることについては原子力関連法上、定めもなく、罰則もなり。
 この違いは、放射性物質の環境・公害関連法を調べると12あり、そのいずれにも法律には「放射性物質は適用しない」「放射性物質は除く」などの条文があり、放射性物質は特別扱い。
原発推進には邪魔な法律扱いで、決して公衆の環境(水質、大気、土壌など)を守るものではなかった。
 事業者などが基準を守りさえすれば、公衆は被ばくしない。環境は保護される。国民は余計な心配をしないで黙って見ていなさい。原発安全神話が崩壊した現在でもそんな構造は生き続けている。
 福島原発事故後、国は環境基本法を改正し、放射性物質を公害物質として扱うことにした。しかし、ここに至っても12のうち、大気汚染防止法、水質汚濁防止法の放射性物質適用除外規定は削除されたが、規制基準も罰則もないままである。
 急きょ制定された「放射性物質汚染対処措置法」は、福島原発事故の汚染にだけ適用されるもので、具体的な効果を想像することすらできない。次の事故のことは起きたとき考えればよい。そういう考えなのだ。
 法整備を先送りしての原発再稼動への動きは法治国家としてあるまじきことではないだろうか。今後避けられない廃炉に伴う汚染対策や放射性廃棄物などに対し、私たちは将来の人々を汚染から守る責務がある。
 15日、午後1時から宮古市アリーナフォーラムで長年、法整備に取り組んできた山本行雄氏を講師に現行法律の問題点に関わる講演会を開催します。
(2014年3月14日付「岩手日報」日報論壇)



実は、この二つの論文に関することについて、先述の岩間滋先生に、飲み会の際、ちょっとご意見をいただきました。

現在、福島原発の汚染水について、恐らくは、海への流失を完全にとめることは、まだ先のことと思われます。
そこで、罰則規制を設けた場合、事業者は、すぐに罰せられることになります。
これについて、岩間先生は、福島原発を例外とする特別措置法を同時に作ればいい、と言われました。
なるほど、なるほど。

でも、「特別措置」を、今度は、六ヶ所再処理工場に対しても、やりそうな気がしてきました。
やっぱり、バックに国がいる原子力事業を止めることは、そう簡単にできそうにありません。

核廃棄物の地層処分についても、ずっと決定することはないでしょう。
山本行雄弁護士が言っていたことですが、例えば、原子力委員会が、候補地を絞ったとすると、その候補地出身の自民党代議士ですら反対するそうです。
おかしな話ですよね。
原発を推進してきた、そして、これからも推進したい政党なのに。

以前、紹介した地質図を、もう一度、ご覧ください。

http://www.zenchiren.or.jp/tikei/oubei.htm(「地質関連情報Web 社団法人 全国地質調査業協会連合会」)

この地質図から、岩手県の北上山地周辺は、古生代に形成されたことがわかります。
欧米の地盤の安定したところは、先カンブリア紀から古生代にかけて形成されていて、亀裂もなく、のっぺらです。
3.11東日本大震災のM9でも、比較的、岩手は揺れませんでした。
したがって、日本の中では安定している地盤である、と言えます。
みなさん、わかりますか?
岩手県の北上山地周辺は、狙われている、と思います。

最初のほうの論文で、岩手県の数ある市町村のうち、釜石市だけが放射能を海へ流すのを容認しています。
変わってますよね。
県内の市部で、最も漁業が衰退しているのが釜石市です。
もう、あきらめたのかしら。

自分の人生には、あきらめモードにはいっていますが、漁業をやることは、まだあきらめませんよ。
性格悪いですから(関係ない、笑)。

ではでは〜。

2014年03月17日

「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」の飲み会

みなさん、こんばんは。

今日も定量予定が、197カゴ(涙)。
でも、まあいいや。

さて、「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」に先日参加しましたが、その飲み会には、もちろん参加。
実は、事務局長から、先に飲み会の話だけされていて、予定に入れていましたが、いつのまにか、講演会に参加することに。
でも、私にとって、メインは飲み会。
特に、今回は、山田の「大雪りばぁねっと」事件のことを、ぜひ、「豊かな三陸の海を守る会」の田村会長、及び、山田地区の会員に聞きたくて。
このNPO事件については、こちらが詳しい。

http://hashigozakura.wordpress.com/2013/04/09/%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%82%92%E9%A3%9F%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%9F%EF%BD%8E%EF%BD%90%EF%BD%8F%E3%80%8C%E5%A4%A7%E9%9B%AA%E3%82%8A%E3%81%B0%E3%81%81%E3%81%AD%E3%81%A3%E3%81%A8/(「Hashigozakura」)

開口一番、「会長は、もしかして、NPOと深いつながりがあるんじゃないですか」とニヤニヤしながら聞く私。
でも、逆に、「何を言ってるんだ!」とまくし立てられ、「私が、その責任追及の急先鋒なんだよ!」。
「あ〜、よかった」と私は安堵しました。

事前には、山田の仲間の船から、いろいろな話を聞いていました。
「水上バイクで捜索する振りをして、ただ遊んでいる」とか、「税金で二号を囲っている」とか。

で、このことを山田地区の会員の一人に聞いたら、「その通り!」「二号の女性は、一応職員ということで月給50万円という噂。人妻なんだよ」と。
「夫とは離婚したんですか?」
「いや、してないらしいよ」
まあ、岡田代表も2号も、どっちもどっちですなあ。

つまり、岡田グループと職員たちは、日本全国の国民から増税していただいたカネで、好き放題やっていたわけです。
山田町民だけでなく、日本全国で税金出した人たちは、みんな怒ってください。



福島へ自動車で行って、セシウムを捕獲」で、宮古市の焼却施設で使っているバグフィルターのことをちょっと書きましたが、「99%捕獲できる」というのは、メーカーではなく、環境省が言っていることだったのです。
「豊かな三陸の海を守る会」の一人の女性会員から教えられました。
「週間金曜日」のコピーが手元にあり、そこには、当時の環境大臣、細野豪志代議士の発言が掲載されています。

「日本には、ダイオキシンの問題以降、(焼却施設には)しっかりとフィルターがついているので問題なく処理できます。実証実験もしており、放射性物質を燃やした場合に、どれだけ空気にでるかを測ったら、もう100%、ほぼ取ることができる。ですから、岩手県、宮城県の廃棄物であれば、空気中に放射性物質が拡散することはありません」
(2012年4月20日付「週間金曜日」)

同じページには、各メーカー(13社もある)へ送った「バグフィルターで放射性物質除去可能ですか」というアンケートに対する回答も載せてあります。
無回答が、IHI環境エンジニアリング、協和エクシオ、JFEエンジニアリング、新日鉄エンジニアリング、プランテックの5社。
無回答に近い「回答を差し控えさせていただきます」が、荏原環境プラント、川崎重工、神鋼環境ソリューション、日立造船の5社。
「放射性物質の除去について、弊社は知見を持ち合わせていません」という回答が、川崎技研。
「一般論としてバグフィルターは排ガス中のばいじん等の除去を目的とした設備であり、排ガス中のセシウムはばいじんに付着した姿が一般的というこれまでの知見を前提として考えるなら、セシウムについても一定の除去が可能と考えられる」という回答が、タクマ。
ひどい会社が、エスエヌ環境テクノロジーで、アンケート拒否!

こんなもので、各メーカーとも、99%ほぼ完璧に除去できる、とは、言ってないんですね。
だから、この責任は、環境省、あるいは、細野豪志代議士にあります。
宮古市役所は、どっちかの責任追及すべきです。
騙されたんですから。

で、岩間滋さんという方が、このバグフィルターのことで、私と同じことを言ってくださった。
「99%捕獲できるフィルターが本当にできたら、これを使って、セシウムをどんどん回収するというのも一つの方法だよ」と。
岩間先生は、本当に素晴らしいんですよ。
政治の基礎的なものも理解しているから(本職は理科系の先生だった)、それと演説ができるし、彼が議会議員になるなら、一票。
あのままではもったいない。

今度行われる宮古市の市議会議員選挙は、立候補者が少なく、もしかして、選挙にならないんじゃないか、と言われています。
ぜひ、岩間先生みたいな人が立候補すべきです。
政治の基礎的な知識すらなく、口ばっかりの人がいますから。

「あなたが立候補しなさい」と言われたりしますが、私は、「議会議員や組合の理事というのは、暇人がやるものです」と言ったら、「豊かな三陸の海を守る会」の田村会長は、苦笑いをしていました。
でも、本当のことですよ。

ではでは〜。

2014年03月16日

「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」に参加して

みなさん、こんばんは。

昨日は、今年初めての定量250カゴ。
獲れないと思っていましたから、非常にうれしい。
これを今月あと3回やって、ようやく乗組員の給料を払えます。
苦しい日々。

午後には、「豊かな三陸の海を守る会」主催の「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」に予定通り遅刻して(笑)出席。
講師の山本行雄さんは、パッと見ると、さえない弁護士みたいだったのですが、中身は面白かったし、日本人の能力を信じている方です。
質疑応答の対応から、私は、そう思いました。

何度もいろいろな講演会に足を運びますと、重複した内容を聞かされます。
そこで、特に、目についたものだけ、ここに報告します。

山本行雄講師は、北海道幌延の幌延深地層研究センターに関する問題で、いろいろと活躍なさっています。
高レベル放射性廃棄物に絡んだ問題ですから、非常に神経質にならざるを得ません。
しかし、原発推進側は、子どもを宣伝材料に使うのです。
そのアニメーションが、非常に笑えるらしい。

「動燃 アニメーション」で動画検索するとヒットしますが、残念ながら、「プルトニウム物語 頼れる仲間プルト君」は見ることができません。
理由は、「この動画は独立行政法人日本原子力研究開発機構の申立により、著作権侵害として削除されました。」とあります。
著作権侵害とは恐れ入りました。
侵害というより、「見られたくない」というのが本当の理由でしょう。
でも、うまく編集して、削除を免れているものもありました。

http://d.hatena.ne.jp/video/niconico/sm14010805

子どもを使って原発を宣伝しているのは、日本だけではなく、世界的なものである、と講師は紹介していました。
原発業界というのは、世界中に「懲りない面々」がいるんですね。

もう一つ。

普通、モノを作って、それを相手に売る場合、企業間では売り掛けというのがありますが、相手方がその代金を払わない場合があります。
モノを売って代金が来ないと、売ったほうは非常に困ります。

しかし、電力業界というのは、そういうものがありません。
代金を払わない人には、電気を止めるのですから。
現代では、電気を使用しなければやっていけないライフスタイルになりすぎていて、電気を止めてもらいたくないために、その代金は、必ず支払います。
だから、電力会社の料金回収率は、非常に高い。

なるほど。

産業用電力と家庭用電力とでは、、電力会社はどっちで儲かっているのか、というと、実は、私たち一般家庭に売った電気で、かなり儲けているんだそうです。
だから、「オール電化」を推進するわけだ。

なるほど。なるほど。

その謀略企業である電力会社にお灸をすえるには、自分で使う電気は、自分で発電すること。
これが一番ですね。

ではでは〜。

2014年03月12日

「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」

みなさん、こんばんは。

にわかに始めたイサダ漁、宮古地区は、絶不調。
震災後、2年続けて不漁なのに、それに輪をかけたような不漁。
県境から宮城県が大漁模様で、イサダは、もう向こうへ行っちゃった。
ダメかもしれません。
でも、乗組員の給料と燃料代ぐらいは獲らないと。
あ〜あ、タメ息ばっか。

今日は、催しのお知らせ。

「豊かな三陸の海を守る会」主催で、「放射性廃棄物と環境を考えるin宮古」という講習会が、宮古市シーアリーナのフォーラム棟で開催されます。
3月15日午後1時から(12時30分開場)。
講師は、札幌弁護士会所属の山本行雄さん。
もちろん、入場無料です。

ここのブログは、意外にも、県外の方が多く読んでいるみたいなので、宣伝効果があるかどうか疑わしいのですが、「〜守る会」の事務局長さんが、紹介してくれ、というので、載せます。
私も出席予定ですが、漁を終え水揚げ終了が1時30分になりますから、それから高浜港まで回航し、帰宅。
途中出場です(笑)。

私に会いたい方はぜひどうぞ(笑)。

ではでは〜。

2010年11月09日

ウソつき!

みなさん、こんばんは。
かなりご無沙汰しています。
やっぱ、こういう文章系っていうのは、時間的余裕と体力的余裕がないと、無理だなあ、と、おじさん年齢の私は、最近よく考えます。

ということは、最近、暇なんですよ。
本業のイカ釣り(昼)は、もう切り上げてもいい状態。
でも、次の鮭延縄漁も、まず見込みなしの感なので、しかたなく、数十個のスルメイカを獲っています。
それも、天候悪いですから、週休3日制か4日制。
10月の20日頃までは、何とか、平年並みだったんですが・・・・。

一方、北海道の羅臼というところでは、10年ぶりの超大漁。
当たった船は、毎日200万円の水揚とか。
こっちで200万も獲るには、1ヶ月はかかりそう。



ブログ休刊している間には、まあ、いろいろなことがあったわけですが、核燃料リサイクルに反対している私としては、喜びの大ニュースがありました。
再処理工場の本操業を、2年も延期するんだそうです。
岩手県の反核燃団体は大喜びで、「祝い」の飲み会をやったそうです。
私も参加したかった(無理!)。

「ありゃ、欠陥工場だ」と我らが永田先生(http://homepage3.nifty.com/gatayann/env.htm)が指摘したとおりで、核燃料再処理は、まだ実験段階。
見切り発車で、数兆円は水泡となり、その間、周辺には、銭っこをばら撒く。
銭っこをもらう人たちは、「何と素晴らしい工場なんだ」と思い、まっとうな他の日本人は、「何と無駄な工場なんだ」と思っている。
事業仕分けの対象ですよね。
「デーリー東北」さんで、特集記事にしてあるんで、読んでください。
コメント欄に「あほ」って書いた誰かさんがいますが、これこそ、「あほ」です。

http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/kikaku2010/to_noku/to_noku_menu.htm

試験段階の今でさえ、放射能は、日本原燃予想の倍以上。
あの0.022ミリシーベルトも、実は、ウソだったんですね。

http://homepage3.nifty.com/gatayann/no.80.pdf

人間の骨に蓄積するストロンチウム90が、日本最高濃度を記録するというオマケ付き。

http://homepage3.nifty.com/gatayann/101104Sr90well.pdf

工場は、強酸性の薬品で腐り始めていますから、たぶん、再処理事業は、長持ちしません。
日本原燃の言うことを信じるのは、各自の自由ですが、ウソばっかりついていると、誰も信用しません、って。

みなさんも、そうですよ。
ウソばっか、ついていると。

ではでは〜。


2010年04月18日

メモ 21

欠陥工場である六ヶ所村核燃料再処理工場周辺では、いよいよ、食卓にあがる放射性物質が、増加しているようです。
ヨウ素129についてですが、2008年1月、漁業者は、自然界の7.6倍の量を。
同年8月、農業者は、自然界の30倍の量を。
2008年については、なぜか、統計がちぐはぐ。
農業者が30倍ならば、漁業者は、何十倍だったのかしら。

http://homepage3.nifty.com/gatayann/no.83.pdf(「再処理/岩手の環境/RI廃棄物」)

たぶん、健康を害するほどではないのかもしれませんが、どこで歯止めをかけるか、ですね。
それにしても、電事連もよくやりますなあ。
まともに操業するまでには、配管が腐ってしまいます。
悲壮感が漂い始めた感じ。

2010年01月27日

植物は語る

みなさん、こんばんは。

ここ数日、忙しくて、飲みすぎて、また、忙しくて。

毎年ワンパターンのイサダ漁が、もうそろそろです。
先日、総会が釜石で開かれ、解禁日が2月22日に決定しました。
私は、初めて、総会に出席したので、わからなかったのですが、大船渡以外での総会開催は、初めてのことなのだそうです。
乗組員だった頃から、いろいろと話は聞いていましたが、「進歩したなあ」というのが、実感です。

エンジンのオーバーホールや宮古地区イサダ漁飲み会などが、多重放送になって、私の脳みそが、少し発酵していました。
今日は、毛がに漁のお手伝いに行ってきて、また、一杯やりました。
でも、汗をかいてきたので、頭の中は、スッキリクッキリ、です。
やっぱり、人間は動物、つまり、「動く」「物」なのですから、動いたほうが、いろいろと機能するようになるのだと思います。
みなさんも、布団の中だけでなく、布団の外でも、動くようにしましょう!(笑)

さて、前回の「身近な放射線利用 2」で、放射線照射が、農作物の品種改良に利用されていることを紹介しました。
放射線による農作物の品種改良は、結局は、遺伝子の突然変異を促すこと。
突然変異といえば、どうしても、その遺伝的影響を考えてしまいます。

長崎市に投下されたプルトニウム爆弾は、一瞬のうちに、7万4千人もの命を奪いました。
その影響は植物にも及び、イネに対する大規模な調査も行われました。
イネへの遺伝的影響は、放射線によるもののほかに、爆風や熱戦によるものも考えられます。
そこで、調査を行った九州大学農学部の永松土巳氏は、イネ種子を用いて、さまざまな実験を試みました。
引用します。



理学部の超高速遠心機を借用して爆風圧の模擬試験をおこない、工学部の電気炉を使って超高熱の影響を調べた。また理学部のラジウムのガンマ線源や医学部のX線発生装置を用いて放射線照射を試みた。その結果、イネで観察された遺伝的影響は、爆風や熱線ではなく、もっぱら放射線被ばくによって生じたことをつきとめた。
(「植物が語る放射線の表と裏」p173)



そして、被ばくした種子を植えた結果は、次の通り。



穂の種子稔性は40%〜80%程度の個体が多かったが、中には数%の粒しか実らないものもあった。形態の突然変異には、細葉、広葉、巻き葉、短粒、長粒、三角形籾、短稈、矮小などさまざまなものが現れた。これらの突然変異の形質は安定していて世代から世代へと遺伝した。染色体変異も見いだされ、半数体、三倍体、四倍体、減数分裂で染色体が対合しないものなどがあった。稔性が低下した個体を細胞学的に調べると、約半数が染色体の転座をもっていた。
人間では原爆放射線が被曝二世に遺伝的影響を与えたかどうかが大きな議論の焦点になっているが、突然変異および染色体異常が原爆放射線で確かに生じ、のちの世代へ伝達されるという植物での調査結果は、原爆放射線による遺伝的影響を示すきわめて貴重な証拠である。
(前掲書p175)



1947年3月10日、アメリカ合衆国大統領指令により、原爆傷害調査委員会が設置され、生き延びた人々の晩発性影響を調査しました。
目的は、核戦争に備えての資料作り。
そのため、治療は全く行われず、つまり、被曝した患者は、モルモット扱いだったわけで、もちろん、大きな反発を受けました。
その後、調査は、放射線影響研究所によって続けられ、被曝二世への影響についても調べられました。
1990年、ミシガン大学のジェームス・V・ニールらによる「原子爆弾に被爆した親の子供たち:人類における遺伝倍加線量の推定」という論文が発表されましたが、これは、ある勢力により、利用されます。



この論文は、著者らの意図を逸脱して、原爆による遺伝的影響は人間については「証明されていない」、あるいはさらに「存在しない」という否定的な証拠として扱われるようになった。日本でも「放射線の遺伝的影響は心配無用」などと主張する人が少なくない。
(前掲書p225)



ニールらが、次のように書いているにもかかわらず。



「この調査は原爆により被爆二世に突然変異が生じたかどうかを検証するためのものでは決してない。植物および動物で行われたすべての実験で照射により突然変異が起こっている。同じことが原爆による放射線被ばくでも人間に起こっていることはほとんど疑いがない」
(前掲書p224)



このニール論文の紹介や考察は、「植物が語る放射線の表と裏」の第17章「放射線が人体に与える遺伝的影響は心配無用か」というところに書いてあります。
ちょっと難しい遺伝用語などが出てきますが、非常に興味深い記述が盛りだくさんです。勉強になりました。
興味のある方は、「買い」です。

ところで、「カリウム40とヨウ素129の対決!」(←誤記を修正しておきました。はは・・・)で登場するカリウム40は、自然放射線被ばくの代表選手。
よく、人工放射線被ばくと比較されますが、昔はそれも濃かったんですね。



中でも人体の被ばくの点でもっとも影響が大きいのは、カリウム40である。この放射性核種は地球誕生の当初に比べて十分の一に減っている。
(前掲書p5)



ということで、せっかく放射性核種が減っているんですから、やっぱり、放射能のある物質は、できるだけ、海や空へ棄てないほうがいいと思いますけれど。

ではでは〜。

2010年01月21日

身近な放射線利用 2

みなさん、こんばんは。

昨日、放射線の味方(?)をしたので、「ついに、寝返ったか!」と思っているかも?
でも、寝返ろうと、寝返るまいと、起こってしまった事実は、消しようがありません。
その辺の分別は、つけるようにしましょうね。

さて、みなさん、「レイメイ」というイネの品種をご存知でしょうか。
私は知りません(笑)。
この品種は、ガンマ線照射による突然変異育種であり、わが東北地方を救ったのです。
その頃の東北は、本当に貧しかった。
食うものがなかった。



昭和初期の1931年から1935年まで立て続けに東北地方の稲作を深刻な冷害が襲った。それは「寒さの夏はおろおろ歩き」と宮澤賢治が詩につづった世界であった。蓄えの食糧も尽き農村は疲弊し、東北六県から六万人近い女性が身売りや出稼ぎで故郷を離れることになったと伝えられる。
(「植物が語る放射線の表と裏」p124)



子どもの間引きが行われたのは、たぶん、この頃なのでしょう。
それに比べて、現在は、恵まれています。
モノが売れなくて、余っているんですから。

「レイメイ」は、日本一の品種になったこともありますが、あまり美味しくないので、米が余る時代になると、売れなくなり、淘汰されました。
でも、面白いことが発見されたのです。

「レイメイ」には、突然変異遺伝子sd1があります。
その遺伝子sd1は、北九州に昔からある品種「十石」のもつ短稈遺伝子と同じ。
カルフォルニアの突然変異品種「カルロース76」、台湾の自然突然変異品種「低脚烏尖」とも同じ。
つまり、放射線による突然変異品種と自然突然変異品種には、同じ遺伝子があるわけだ。
そこで、結論を引用。



結局、人為突然変異で得られた遺伝子のほとんどは、自然にもいつかどこかで生じることがあるというのが結論のようである。だからといって人為的に突然変異を誘発することが無駄かということにはならない。同じ遺伝子が遺伝資源中に見つかっても、それが在来種であると近代品種に交雑によって取り込むには長い年月がかかる。突然変異によって近代品種中に直接誘発できれば、近代品種の優れた性質をくずさずに新しい性質を付与できる。また自然に生じることがあるとしても、多くの突然変異は自然界では淘汰されていまは残っていない場合が多い。そのような場合にも人為的に突然変異として誘発して得ることができる。
ちなみに、逆は真実ではない。自然突然変異のすべてを人為突然変異として得られるという保証はない。人為突然変異はほとんどすべて優性から劣性の方向への変異であるが、自然突然変異には優性方向への変異もあるからである。
(前掲書p117)



ナシの品種「ゴールド二十世紀」も、ガンマフィールドでできたもの(誕生までに、何と19年もかかった)。
このナシの登場で、農家は、減農薬、経費節減、労働軽減と、三拍子そろった恩恵を受けました。
ということで、コムギの祖先種の一つを発見した京都大学の木原均さんは、次のように述べています。



「X線照射が奇形をしばしば伴なう理由でこの方法を排斥する人々がある。しかし鉱石中の不必要な物質が多少混じっていても冶金家はこれを捨てる事はない。種々の操作を施してその中から目的の金属を取り出す。それと同様に不用の変異形質を除き利用できる変異を取り出すのは育種遺伝研究者の責務であると信ずる」
(前掲書p122)



みなさん、誤解が解けました?

さきほど、ガンマフィールドが登場しましたが、ガンマフィールドの最初の目的は、核戦争後の被害予測をすることです。
もちろん、アメリカが、一番最初。
類似品に「ガンマフォレスト」があり、もっとすごいのが、「フォールアウト減衰シュレータ」。
もっともっとすごいのが、「ニューロン・フィールド」。
これは、遮蔽壁のない裸の原子炉をその辺に置いて、中性子照射実験したものです。
さすがは、アメリカ!

日本のガンマフィールドは、当初から、品種改良目的です。
それも、ちゃんと地震対策しているんですから、当時の農林省は、しっかりしていますよね。
それに比べて、六ヶ所村の核燃施設は、どうなんでしょう?

農林水産省の管轄でないから、対策してないのかな?

ではでは〜。

2010年01月20日

身近な放射線利用

みなさん、こんばんは。

本県選出の小沢一郎代議士、どうなるんでしょう。
私は、どっちでもいいですけれど。

ただ、小沢一郎氏、及び、民主党には、もうちょっと、頑張ってもらいたいですね。
たとえ、小沢氏が悪い人であっても、です。

というのは、今日の「週間メールジャーナル」を読んで、そう考えたからです。
「小沢・民主」Vs.「検察・マスコミ」という構図での批判文は、ネット上の巷間に腐るほどあります。
その中で、最も、読みやすく、分かりやすく、読み応えがあるなあ、と私が感じた文章は、川崎明さんのものですね。

http://www.mail-journal.com/20100120.htm(「週間メールジャーナル」)

冒頭の「これまでは政治家の逮捕は、世間がまだかまだかと待ち望み、検察庁の看板にペンキがぶちまけれられるような騒ぎになって、やっと重い腰を上げていたものなのに、今回はやけに検察の動きが素早いのはどういうわけだ?」を読んだだけで、スッキリしました。
「クロスオーナーシップ」についての記述もあり、これこそ、自由配信のインターネットじゃないと、出てこない代物です。
新聞やテレビで、検察裏ガネのことやクロスオーナーシップのことを、一言でも書いてあるのを、みなさん、見たことがあります?
ありませんよね。
だから、これらの告発は、大事なことです。

ちなみに、三井環さんの検察裏ガネ事件は、故「漁師のつぶやき保存版」でも書いているんですね。
ただの転載ですが。
「噂の真相」さん、ゴメンなさい!

http://milky.geocities.jp/umaimono_tabetai_hito/tubuyaki-uwasin2.html



さて、本題。

どういうわけか、「カリウム40とヨウ素129の対決!」に、いつまでもアクセスがあるんですね。
放射能のことを好きなんでしょう、きっと。
今日は、その期待に応えて。

ちょっと前に、「植物が語る放射線の表と裏」という本を読みまして、これまた、いろいろと勉強になりました。
放射線利用は、結構、日常的に使われているんですね。
特に、工業利用は、非常に多い。
私は、レントゲンや原発関係などが、ほとんどだと思っていました。

この本は、「植物が語る〜」ですから、もちろん、農業利用についての記述がほとんです。
「放射線」=「悪」という誤った先入観を持っている人もいると思うので、ここで、ちょっと、それを取り払いましょう!

まずは、食品照射。

目的は、殺菌、殺虫、萌芽防止。
食品照射の歴史は古く、1905年、X線照射で微生物の死滅が発見されました。
しかし、実際の利用は、1958年になってから。
ちなみに、アメリカの宇宙飛行士の食べ物は、放射線照射食品。
今や、照射技術のある国で広く利用されており、中でも、アメリカ、ウクライナ、中国、オランダ、フランスなどでは、多く利用されています。

放射線の照射で気がかりなのは、照射された食品の放射化です。
しかし、大丈夫!

放射線としてはガンマ線、X線、電子線が用いられている。これらの放射線を用いるかぎり、照射された食品が放射能をもつことはない。
(「植物が語る放射線の表と裏」p79)

わが日本では、北海道の士幌農協によるジャガイモ照射のみです。
何となく、もったいない気がします。

次が、害虫の不妊化。

確か、NHKの「プロジェクトX」でやっていたような気がします。
ウリミバエの日本列島上陸阻止作戦。
以前の防除法では、根絶は無理であり、放射線利用がなかったら、ウリミバエによる食害は甚大でした。

その方法とは?

不妊虫の生産!

男を放射線照射で不妊化し、それを大量生産する。
そして、野生種のメスが、不妊オスと交尾し、卵を産んでも、それは孵化しない。
これにより、日本に侵入したウリミバエは、絶滅しました。
この応用で、ミカンコミバエも絶滅。

と、いろいろあるわけで。

農業分野で、最も経済効果の大きいのが、突然変異育種。

IAEAおよびFAO(国際食糧農業機関)がまとめた世界における突然変異育種のデータベースによると、2007年現在で突然変異育種により育成された品種は2500を超えている。作物別では、約半分がイネ、コムギ、オオムギなどの穀類で、次に多いのが鑑賞植物である。国別では中国、インド、日本、ロシア、オランダ、ドイツ、米国、フランスの順である。使われた突然変異原は、9割以上が放射線であり、さらにその9割以上はガンマ線またはX線である。
(前掲書p82)

というわけで、核燃料リサイクルがダメな事業でも、放射線利用まで悪者にするのは、間違っていると思いませんか。

ではでは〜。

2009年10月30日

「内部被曝の脅威」にちょっと異議 2

みなさん、こんばんは。

八丈島近海で、転覆した船から生還した3人は、本当に幸運でした。
というより、奇跡です。

http://mainichi.jp/photo/archive/news/2009/10/29/20091029k0000e040045000c.html(「毎日jp

テレビでやってましたが、酸素の絶対量が足りないはずが、悪天候により、船体と海水との摩擦で泡ができ、それで足りない酸素を補ったのではないか、という話です。
私たちは、悪天候で遭難したら、まず命はないものと思っています。
今回の生還は、本当に奇跡です。

一方、奇跡でも起こらない限り、動きそうにない再処理工場です。
いつまでやる気なのでしょうか。
日本国民の財産を食いつぶしていると同じですよ。

http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2009/20091030130917.aspWeb東奥



それでは、昨日の続き、です。

私くらいの年齢の人は、そろそろ動脈硬化の起きはじめる頃です。
動脈硬化といえば、脳梗塞、心筋梗塞。
いずれも、血管に血栓ができて、血液が、その先の細胞に行かなくなってしまう恐い病気。
先日、ちょっとしたことから、中央病院へ行って、心筋梗塞の勉強をしてきました。
中へ入ってカテーテル治療を見てきましたが、ありゃあ、すごいですよね。
噂には聞いてましたが、医療って、進みすぎ!
あれじゃあ、今まで死んでいた人も生きるわけで、ということは、今後、死にそうな人をどんどん生還させ、その結果、ますます死にそうな人が増えるわけです。
これじゃ、ますます、医師の負担は、大きくなります。
このジレンマがある限り、医療改革しても、医師の負担は、軽くなりません。

結論。
やっぱ、人は、自らの寿命が来たら、潔く、ですね。
そういう時がいずれ来るんだから、それまでは、頑張って、日々を生きていきましょう!

という話じゃないんですよ、今日は。



え〜と、心筋梗塞の話です。

心筋梗塞で病院に運ばれてくると、カテーテル治療で、心臓の血管にできた血栓を取り除こうとします。
心筋に早く血液を通したいですからね。
ところが、これがまた、思ったとおりに事が運ばないんですよ。
引用します。



 閉ざされた血流が再開通するのだから、これで酸欠のためにやられかけた心筋が助かるだろうと、だれもが考えた。ところが、ここに思いがけぬ事件が出現した。血流が再開すると、酸欠で障害された心筋の病変が余計に悪くなっているではないか。これが、虚血・再灌流傷害(ischemia-reperfusion injury)なのだった。
 病理学的に組織を調べてみると、再開通のない心筋梗塞部が貧血性梗塞であるのに対し、再開通の例では梗塞領域内に多量の出血をみる。これは、梗塞内の毛細血管、細静脈、あるいは静脈洞の破綻によるものが大部分であり、動脈系の出血はまれである。つまり、虚血による心筋細胞の壊死に加えて、血流再開による酸素の供給が、出血を中心とする血管系の反応をもたらしたと考えてよさそうだ。
(「フリーラジカルって何だ?」p98)



引用文中に「酸素の供給」とありますが、この酸素にもいろいろありまして、問題が、スーパーオキシドといって、酸素に電子が一つくっついているもの。
これは、活性酸素で、なおかつ、フリーラジカル。
スーパーオキシドという酸素毒が、心筋の中に、急に、どばっと入ってくるわけです。
どばっと入ってきた酸素毒に、心筋の血管類はびっくりし、対応できず、あたふた、あたふた。
で、出血。
ここで、また、引用します。
文中のPTCRとPTCAは、カテーテル治療のことです。



 PTCRやPTCAの際に予想される、再灌流のための心筋ダメージを、最小限に止める方法として、SODやビタミンCの誘導体のスカベンジャーを、再灌流と同時に流す試みがある。動物実験ではうまくいっているが、人間の場合はこれからである。
(前掲書p101)



つまり、ここでも、SODなどの毒消しの登場です。
昨日の文章を、活性酸素やフリーラジカルを知らない人は、「???」と思ったでしょう。
ゴメンなさい。
活性酸素やフリーラジカルは、私たちにとって、毒なのです。
その毒消し機能が、私たちの体には備わっていて、だから、こうやって生きているのです。
今日の書いた、心筋梗塞カテーテル治療の問題点からも、酸素毒の存在がわかったと思います。

そして、意外にも、がんに対する放射線治療や抗がん剤治療も、この活性酸素・フリーラジカルを利用していたのです。
放射線の場合、直接がん細胞をやっつけ、さらに、放射線により、周辺に活性酸素やフリーラジカルを発生させ、がん細胞を攻撃させるわけです。
そして、ここでもSODの登場。
引用します。



 ヒドロキシルラジカルの消去剤であるジメチルスルホキシド(DMSO)や、スーパーオキシドの消去剤であるスーパーオキシドジムスターゼ(SOD)を加えておくと、放射線による細胞傷害は低下することがわかっています。
(「活性酸素・フリーラジカルのすべて」p79)



放射線治療は、驚くことに、中性子線も利用しているとのこと。

だからといって、核燃大好き人間たちは、喜ばないでくださいね。
ありゃ、ただの迷惑施設なんですから(私もくどいですけれど、喜びそうな人がたまに来ていると思うので)。
それから、放射線ホルミシスや劣化ウラン弾の不思議についても、もしかしたら、活性酸素やフリーラジカルで説明できるんじゃないかなあ、と思っています(もちろん、思っているだけですよ。内容は化学式がいっぱいあって、難しいですから)。

不思議ですよね。
酸素を必要としているのに、それが毒だ、っていうんですから。
ところが、本当は、そういう解釈ではいけない。

地球が誕生して、初めて登場した生物は、酸素を必要としていなかった。
なにせ、大気に酸素がなかったのですから。
そのうち、酸素が地球上に増えてきて、酸素を利用できる生物が生き残ってきた。
ただ、それだけのことです。

え?
生き残るんなら、酸素を利用しない生物のほうが、酸素毒性に触れなくていいじゃないか、って?

いい疑問です!

でも。
エネルギーを効率よく利用するには、酸素があったほうがいいんですって。
だから、酸素を利用するため、スカベンジャーという毒消し機能を体内に備えたものが、生き残ってきたわけだ。

ではでは〜。

2009年10月29日

「内部被曝の脅威」にちょっと異議

私は、流行に鈍感な方なのですが、何と!新型インフルエンザに罹ってしまいました。
発症は、たぶん、26日の夜中。
翌27日の昼までは、具合が悪くても我慢していたのですが、体温を計ってみたら、38度3分もあり、びっくり。
急いで、諸機関に電話で問い合わせ、近くの病院に行くことに。

38度の熱なんて、小学校低学年以来、経験したこともなく、こんなに具合が悪くなることも経験したこともなかった。
しかし、くしゃみ、せき、鼻水、喉の痛み、筋肉痛など、全くなく、下痢が少々と頭痛、発熱。
これは、食中毒みたいなのかなあ、と思っていたら、この有様。

インフルエンザって、結構、熱が出るらしく、もしかしたら、私は、小学校以来、インフルエンザに罹ったことがないのかもしれません。
風邪とインフルエンザを同じものだと思っていたし、風邪をひいても、医療機関のお世話になったことがなかったので、自分の病歴がどうなのか、さっぱりわかりません。
はっきりしているのは、足を難治性骨折し、3回切ったこと。

お世話になった病院の先生も、最初、症状が変なので、首をひねっていましたが、検査はウソつかない。
先生が、隔離された部屋に入って来るなり、「佐々木さん!インフルエンザですよ!」と。
薬は、リレンザ。
でも、このリレンザは、その辺の薬局には置いていないらしく、運ばれてくるまで待つことに。
ありゃありゃ。

宣告された途端、あ〜あ、1週間くらい、船は休めなければならないなあ、とか、乗組員を帰さないといけないなあ、とか、自分の食べるご飯をどうしようかなあ、とか。
待っている間、具合が悪いのを忘れて、どうでもいいようなことばかり考え、考えるのをやめたら、ますます具合が悪くなりました。

で、そのリレンザが到着したら、薬局の人が持ってきてくれて、吸入のしかたをその場で私に実習させました。
簡単です。
噂に聞くリレンザって、吸入する薬だったんですね。
おかげで、翌日には、37度代、今日は、平熱近くまで下がっています。



家の中に、じっとしていなければ、みんなに迷惑がかかるというので、家で読書してました。
そこで読んだのが、「活性酸素・フリーラジカルのすべて」という本です。
その直前には、「フリーラジカルって何だ?」も読んでいます。
この2冊は、買い置きしておいたのを読んでいなかったのですが、せっかく買ったのを読まないのも損なので、読んでみたら、意外に「ふむふむ・・」。

この2冊を買う一番の大元のきっかけは、我らが、永田文夫先生にあり、次に、先生が紹介してくれた「内部被曝の脅威」という本にあります。
で、その「内部被曝の脅威」に書かれているフリーラジカルに関する記述は、あまりに都合が良すぎるんじゃないかなあ、と私は考えています。

活性酸素、フリーラジカルに関しては、「内部被曝の脅威」のp91からp96に書かれてあります。
ここでは、活性酸素やフリーラジカルの負の側面だけを取り上げています。
しかし、体内での現実は、活性酸素やフリーラジカルがなくては、人間、いや、すべての動物が生きていくことができません。
体内に入ってきた病原菌をやっつける時に利用されるのが、活性酸素・フリーラジカルなのです。
ちょっと詳しく書けば、病原菌をやっつける代表が、マクロファージや好中球で、これらが、酸素を活性酸素に変え、攻撃する。
もちろん、できた活性酸素やフリーラジカルは、人体の細胞も攻撃することになるのですが、ちゃんとそれを防御する機構が、私たちの体には、備わっていたのです。
「内部被曝の脅威」で引いている「フリーラジカルって何だ?」という本では、“毒消し”スカベンジャーと書いています。

スカベンジャーの代表格では、SODというのがあります。
健康食品なんかで、みなさんも聞いたことがあると思います。
活性酸素を減らす効果があるとか、ないとか。
SODは、スーパーオキシドジムスターゼの略だそうです。
カタラーゼというのもあります。
私たち体内には、このほかにも、活性酸素やフリーラジカルの毒消しを担っているスカベンジャーがあるのです。

ですから、この2冊を読んでしまった私としては、「内部被曝の脅威」に記述してあるフリーラジカルの部分は、推奨できる表現ではありません。
活性酸素やフリーラジカルの分野というのは、まだまだ、臨床応用できていないようなので、取り上げるべきではなかったと思います。

核燃大好き人間たちは喜びそうですが、だからといって、放射性物質を海へ流すことを正当化しないでくださいよね。
あの再処理工場を動かすことに、メリットはほとんど存在しないんですから。

ちなみに、ネット検索すると、活性酸素やフリーラジカルについては、負の性質しか載せていないのがほとんどです。
が、SODなどのスカベンジャーについては、いろいろと載っています。

酸素や活性酸素などについても、もう少しマシなことが書いてあればいいのですが、残念ながら、ありません。
その点、私としては、おかげさまで、良いものを読ませていただいたと思っています(笑)。

ではでは〜。

2009年05月10日

質問集と回答集?

みなさん、こんばんは。

今日で、汚いFRPの仕事は終わりました。
あとは、集魚灯とイカ釣り機械を据え付けて、出港です。
私は、日本海では、新潟から、北上するスルメイカを追います。
すでに、石川県沖に漁があり、あと1週間もすれば、新潟沖でも、本格的に釣れるようになるでしょう。
でも、本業は、太平洋での昼イカです。



これは、聞いた話です。

ある団体が、六ヶ所村にある核燃料再処理工場で、質問したそうです。
そして、回答側は、うろたえた。

あの工場には、たくさんの市民団体が訪れてはシャワーのごとく質問を浴びせ続けたために、ある1冊の「問題集とその答え」じゃなかった、「質疑応答集」があるそうです。
その本に掲載されていない質問というのは、大変らしく、言うなれば、非常事態。
大丈夫?
何だか、心配ですよね。
マニュアルにない事態には、かなり弱いそう。

非常事態質問その1
「排気筒に登って、そこの煙を直接吸いこんだとしたらどうなるか?」

非常事態質問その2
「潜水器具をつけて海中の排水口のところにもぐったらどうなるか?」

その2には、「即、被爆します」と一度回答があったが、そのうちに回答者たちが内輪もめをしたとか。
その1については、最初から、内輪もめ?



問題集と回答集にないものには、対応できないなんて、まるで、中学や高校の受験勉強と同じ。
まさか、核発電の現場もそうなのかしら?
何となく、不安。
まさかとは思いますが。

ではでは〜。


2009年04月14日

メモ 9

核燃料再処理工場に関するリンクから。

http://ameblo.jp/sannriku/entry-10234894885.html(「katsukoのブログ」)

書いてあることはわかりますが、トラブルの原因となっている欠陥部位は、メーカー責任だから、3年といっても、期間が短すぎる気がします。
「工場は不良品だから、そっくりそのまま返品します」でもいいような・・・・。



http://blog.goo.ne.jp/machi5599/e/56264178eaeff862168b54c358b88ac9(「パークのパク」)

次から次へと。
六ヶ所村は大丈夫?

2009年04月11日

私が「六ヶ所ラプソディー」を嫌いな理由

みなさん、こんばんは。

イサダ漁は、苦戦です。
今日は、ひどいもので、たったの27カゴ。
完璧な赤字操業。
もちろん、大漁する船もありますから、結局、自分が下手なんですね。



さて。
反核燃運動に関わっている私が、「六ヶ所ラプソディー」をあまり好きでない、というのは、少なからず知られている事実です。
宮古では、「豊かな三陸の海を守る会」が自主上映しましたし、宮古の映画館でも応援上映されています。
三味線の音がマッチしていて、全体的には良い出来栄えだとは思います。
しかし、ある一つの表現が、大嫌いなのです。
その表現とは?

映画の中盤で、セラフィールド地域の漁師さんが出てきて、ひどい汚染に苦しんだ当時の魚の様子を語りました。
遺伝子異常による、魚類奇形の話です。
その後すぐに、六ヶ所でも放射性廃液を海へ棄てることを、ナレーションしています。
この表現だと、六ヶ所核燃料再処理工場が稼動すれば、あたかも魚類奇形が頻発するかのようです。
これは、ちょっと、やりすぎだと思いますよ。



私は、この映画が宮古で上映される以前、「三陸の海を守る岩手の会」に、「放射性物質の投棄量が非常に違いすぎるセラフィールド(ウィーンズケル)と六ヶ所を単純比較できない」と意見したことがあります。
日本原燃が宮古にやってきて、抜き打ち的に説明会を開催した時、セラフィールドで棄てられた放射性物質量のグラフを見せられました。
そのグラフを後日取り寄せ、「三陸の海を守る岩手の会」の方々に検討してもらい、その異常な投棄量を始めて自覚しました。
本当に比較にならないほどだったのです。
ですから、その後、私は、セラフィールドと比較することをしていません。

以上の理由から、「六ヶ所ラプソディー」を好きではないし、その題名の付く、「六ヶ所村ラプソディー」東日本サミットには、最初から参加するつもりはありませんでした。

ごめんなさい。

しかし、上述の表現部分は、誤解される可能性が大きすぎ、私としては、納得できないのです。
反核燃運動に水を差すようですが、でも、私のような人間が排除されずに市民運動に参加していることは、考えの違いに対し、その組織が寛容である証左。
このような寛容さを持ち合わせている組織には、いろんな人が参加してきます。
みんないい人たちですよ〜。

ではでは〜。

2009年03月29日

プレイバック 反核燃市民運動 市民集会編

みなさん、こんばんは。

何と、屋根のソーラーが、昨日の10時35分、4.591kwを記録。
これは、導入以来の最高記録です。

宮古漁協の組合長の自宅には、7kwの太陽光発電があります。
たぶん、宮古の家庭用発電では、最大でしょう。
そこの息子さんが、「春が最も発電する季節だよ」、と言っていました。
太陽電池パネルは、気温の低いほうが、発電効率がいいのです。



昨年の5月25日、宮古市で、手作り市民集会が開催されました。

「豊かな三陸の海を守る市民集会inみやこ」

http://blogs.yahoo.co.jp/miyakonokai

上記ブログにあるポスターの写真、どこかわかりますか?
宮古の人でも、わからないかもしれません。
宮古といったら、普通、浄土ヶ浜の写真を使うのですが、ポスターを見て、「ここ、どこだろう?」という疑問を持たせるほうがいいかも、という意見もあり、賛成多数で、この図案に決まり。

答えは、秘密。

もうちょっとで1年になりますが、予想よりも一般参加者が多く、私たち主催者側は喜んでいました。

http://homepage3.nifty.com/gatayann/no.54.pdf(「再処理/岩手の環境/RI廃棄物」)

http://macoco.at.webry.info/200805/article_19.html(「アングラな魚日記」)

意見発表の場で、私は、ホタテ貝毒規制とモニタリングについてを語りました。
上記2件のリンクを読むと、私の言葉足らずを感じます。



岩手では、ホタテ貝の貝毒を常にモニタリングしていて、規制値を上回る貝毒が検出されれば、その海域のホタテは出荷停止になります。
ところが六ヶ所村の核燃再処理工場では、放射能モニタリングはすれど、何の規制値も設けていません。

青森県太平洋側では、たぶん、ホタテ養殖はやっていないでしょう。
陸奥湾だけです。
その陸奥湾でも、きっと貝毒のモニタリングをやっていて、出荷停止などの措置も講じていると思います。

放射性物質が棄てられる太平洋の場合、例えば、昆布、ワカメ、ホッキ貝、あるいは、定着魚などから、有意な人工放射性物質が検出されたら、即刻操業を停止する、とか、そんな操業停止基準を“青森県で”安全協定に盛り込めば、わが岩手も安心できるというもの。

ところで、核燃再処理工場から海へ空へ棄てられる放射性物質を、安全だという人あり、危険だという人ありで、「はて、どっちが正しいの?」と普通の人は考えます。

これを解決するのは、モニタリングの実測値。
何のことはない、農産物、海産物をモニタリングし、それに放射性物質が含まれれば、危険と判断し、含まれなければ安全と判断すればいい。
簡単じゃ〜ん。
なぜ、こんなことを安全協定で決めることができないの?

安全だと主張する側も、本当に自信あるのなら、規制値を設けることに異論はないはずだし、規制値を設けて安全協定を結べば、市民からも信用や支持を取り付けることができます。
不安に思っている人たちも、はっきりした数値基準のある安全協定ならば、安心します。
以上のことが、意見発表の主旨だったのです。



ところで、操業停止基準も設けない核燃再処理工場のモニタリングは、「いったい何のためにやっているの?」と聞きたくなりますが、もしかして、学問研究のためなのでしょうか。
本当に学問研究のためならば、日本原燃のやっていることは、放射性物質の拡散状況を調べる自然実験である、と言えます。

ちょっとやりすぎじゃないかなあ、と思うんですけれど。

ではでは〜。



2009年03月27日

プレイバック 反核燃市民運動 投稿編

みなさん、こんばんは。

やりました。
今日は、1番入港船。
ぴっかぴっかの「ランドセル」は、今漁期、満足です。

屋根のソーラーは、11時3分に4.32kwを記録。
今年の最高。
1枚153wのシャープ製ソーラーパネルを28枚並べた4.284kwシステムですが、その能力を超えています。
まだ、3月末ですから、これからどれくらい記録が伸びるのか楽しみですね。
本日の総発電量は、ちょっと曇った時間もあって、20.03kwhにとどまりました。



私は、自営漁船漁業なので、ほとんど休日のない状態で、仕事をしています。
そのために、市民運動に参加する時間がなかなかありません。
特に、夏は。
そこで、新聞投稿ぐらいはやれるので、この部分で少しは役に立てるかなあ、と考えました。
まあ、ご存知の方もいると思いますが、風評被害の構造について書いたこともありますし、核燃料リサイクル事業の欠陥についても書いたことがあります。

風評被害についてですが、風評被害というのは、実害と違って、すぐに収まります。
それゆえ、宮古市重茂(おもえ)漁協は、「風評被害よりも実害のほうが恐い」とし、唯一単独で、核燃料リサイクルに、はっきり反対しています。
反対運動することで、逆に消費者から信用され、応援されているくらいです。

重茂漁協の取組みの一つに、合成洗剤の使用禁止運動というのがあり、重茂半島地域には、店頭に合成洗剤を置いていません。
こういう活動している人たちが、「海に放射能汚染された水を棄てる」という話を聞いただけで、怒りをあらわにするのを、みなさん、“ご理解いただける”と思います。

核燃料リサイクル事業の欠陥は、コスモクリーナー(私です)制作の「核発電の憂鬱」に書かれてあります。
恥ずかしながら、しばらく更新していません。
このサイトは、間違いたくない分、結構、資料集めなんかで疲れるんですよね。

いろいろと書いているうちに、「SENZA FINE」のKasaiさんからの要請で、ちょっとまた、書き物をすることになりました。
これは、あまり知られていませんが、雑誌「軍縮地球市民」No.8に寄稿したものです。
ネット初公開、たぶん。
以下、転載。



元凶である原子力マネー

 私は、岩手県宮古市で漁業に従事しています。祖父の時代から、すでに漁業で生計を立てており、私で3代目ということになります。その間、宮古湾の環境は激変しました。
 私の子どもの頃、宮古湾の埋め立て問題があり、漁業者と埋め立て事業者である県とで、激しいやり取りがあったのは言うまでもありません。結果的に県側に押し切られ、埋め立てによる漁業補償金を漁業者らが受け取り、決着を見ました。埋め立てられる前の海岸は、白砂青松の美しい景観であったと、口々に伝えられています。
 日本栽培漁業協会宮古事業所の研究者によると、宮古湾は、稚魚の育成海域として、北日本でも稀にみる環境を備えている、としています。肉厚ワカメで全国的にも有名な重茂半島寄りの海岸は、自然の干潟が残されており、エサとなるアミ類も豊富で稚魚の育成環境として優れています。干潟や藻場の重要性があらためて認識されています。その対岸である埋立地が、もし、美しい海岸であったなら、魚類資源維持の点で、その価値は大きなものだったと想像されます。
 宮古湾の埋め立て事業は、埋立地への企業誘致、という行政側の目的がありました。結果は惨憺たるもので、広大な埋立地は使い道がないため、従来からあった産業のモノ置き場となっています。事業の前後を考えれば、無駄な埋め立てであったことが理解できると思います。
 漁業補償金は、漁業者がある事業によって漁業権の喪失することになった場合、その事業主が漁業者らに支払います。浜本幸生氏監修の「海の『守り人』論」によると、「漁業補償の根拠法律は民法であって、具体的には、損害賠償の規定である民法第709条がそれにあたります。すなわち、損害賠償制度が漁業補償の根拠法規なのです」。つまり、私たちが一般に損害賠償を請求するものと、性格は同じものです。
 私は、子供の時分に起きた埋め立て問題を、漁業に従事するようになってから、いろいろ考えました。漁業補償金をもらって海を埋めることは、正当なことなのかどうか?次の世代のことを考えるとどうなのか?海で今後何十年と生計を立てていく場合、その損害補償金は多いのか少ないのか?自然環境を変えることによって、その副次的な問題に対応した額なのか?いろいろ思慮を巡らすうちに、私は、補償金の額を決定する科学的根拠はない、と考えるようになりました。もし、損害補償額を科学的に算定するならば、自然環境の変化に伴うあらゆる影響を考慮しなければなりません。しかし、そんなものを定量化することは不可能です。そこで、過去の漁業実績から漁業権喪失よる各漁業者の年間損害額を計算し、毎年補償金を支払うのが合理的である、と私は考えます。したがって、現在の一時見舞金的な漁業補償金は、埋め立て事業主と漁業協同組合とで“政治的に”決定されていると言えます。
 以上のような損害賠償の考察からすると、原発の漁業補償も、同様に根拠を疑います。私は、原発の漁業補償協定の契約書を見たこともないのでわかりませんが、それが原発の温排水による損害賠償ならば、過去の漁業実績から損害額は算定でき、確実に損害賠償をすることができます。
 ここで福島第一原発を例に考えてみます。平成12年12月8日に締結された漁業補償協定の補償内容は、「福島第一原子力発電所7・8号機および広野火力発電所5・6号機の運転に伴う冷却水の取水・排水等が、下記の各漁業協同組合が漁業権等を有する漁場に与える損失に対する補償」となっています。補償額は原子力発電所分が122億円、火力発電所分が30億円、計152億円です。
 一方、漁業雑誌「漁村」(漁村文化協会発行)によると、福島第一・第二原子力発電所などの温排水よる影響を次のように書いています。
「海洋環境や漁業資源には様々な条件が関与しており、不明確な部分はあるが、特異な資源変動は確認されず、温排水が沿岸の海洋環境や漁業資源へ影響を及ぼしていると考えられる事象は認められないと判断された」。
 さらに、温排水を利用した栽培漁業を、福島県では推進しています。
 温排水による影響が認められず、しかも、その温排水を利用して漁業をするとなると、漁業補償の意味はなくなります。つまり、漁業補償が損害賠償という民法法規によるものであるにもかかわらず、損害がなくても補償金が支払われてる、ということです。したがって、温排水による漁業補償額の算定に科学的根拠がないのは明らかであり、それにとどまらず、漁業補償を支払う理由すら見出すことはできません。
 原発交付金とも言われる電源三法交付金は、田中角栄首相時代の1974年に創設され、原子力関連施設の立地自治体へ投下されています。電事連のWebサイト「日本の原子力」によれば、「これは立地地域に発電所の利益が十分還元されるようにする制度です。これによって、発電所立地にともない、立地地域に振興効果がもたらされてきています。」と目的が書いてあります。しかし、どんな種類の企業でも、地方へ進出すれば、その経済効果があるのは明らかであり、なぜか電力会社の発電所だけが優遇されています。しかも、電力会社は超優良企業ですから、立地自治体の収入となる固定資産税の滞る心配もありません。
 あらゆる原子力関連機関の説明によれば、「安全である」のですから、それならば、交付金を「迷惑料」などと呼んで受け取る理由も全くなく、これは、核燃料税や核燃料物質等取扱税(核燃税)などの税金に関しても言えることです。しかし現実には、誰も「安全である」とは思っていないだろうし、どんな施設にも事故は起こり得ます。原子力関連施設の場合、その被害は広域に及ぶことを想定すべきであり、立地自治体だけが「迷惑料」を受け取るのはおかしい、と私は思います。
 史上最悪のチェルノブイリ原発事故では、未だに事故による影響は確定していません。それほど環境中に放出された放射性物質の威力というのは大きいものです。死亡者数ですら調査機関によって異なり、リクビダートルと呼ばれる決死の原発補修隊60万人は、今でも後遺障害に悩んでいます。しかも生活保障はどんどん減らされています(NHKスペシャルより)。彼らは、本当の損害を請け負ったのであり、彼らこそ手厚く保護されるべきなのです。しかし、現実には、そうなっていません。今の日本の状況で、万が一、事故が起こった場合、同じことが繰り返されます。「原子力損害の賠償に関する法律」の条文を読んでみると、その貧弱な姿を浮かび上がってきます。事故の想定は、最悪の場合を考えるべきであり、よって、現実に起きたチェルノブイリ事故を参考にすべきです。そのチェルノブイリでは、再び、事故の起きた原子力発電所の補修をしなければなりません。惨事は今でも続いており、悲劇の終結はいつになるのでしょう。
 茨城県のJCO東海事業所で起きた臨界事故で、大内久さんと篠原理人さんが亡くなりました。2人の治療に当たった前川和彦東京大学医学部教授は、大内さんが他界した記者会見で、次のように言いました。「原子力防災の施策のなかで、人命軽視がはなはだしい。現場の人間として、いらだちを感じている。責任ある立場の方々の猛省を促したい」。
 「国策の犠牲になっている」と原発立地自治体は思っているかもしれませんが、実際に事故に遭遇し、被曝した人たちこそ、本当の犠牲者です。その人たちこそ、損害賠償として、カネを受け取るべきであり、そして、犠牲者を生まないように、原子力防災にカネを注ぐべきです。現在の交付金などの使途をのぞいてみると、全く無駄としかいいようがないものがたくさんあります。カネの無駄遣いは、財政の健全化を兼ねた地方合併促進策に対しても逆行するものあり、交付金を見込んで合併を渋る自治体すらも見られます。これでは、残念ながら、前川教授の嘆きが生かされているとは言いがたい。私たちの電気料金から捻出されているこれらのカネが、有効利用されていないということを知ると、つい、怒りを感じてしまいます。
 漁業補償、原子力関連交付金、核燃料税や核燃税などの本当の目的は、カネで自治体や住民を黙らせ、原子力政策の必要性や安全性に対する議論や理解を、国民から遠ざけることなのです。ウソだと思うなら、逆説的に考えてみてください。これらのカネの存在がなかったら、どの自治体も真剣に検討するでしょう。原子力施設の必要性が本当に議論され、事業そのものも今よりももっと厳しい目で監視されることになります。その結果、関係者たちには緊張感が生まれ、現在起こっているデータの改竄、偽装、故障隠しなどということはなくなると思います。このままのたるんだ状態では、・・・・。
 原子力業界のばら撒くカネは、上記のとおり有効利用されているとは言えず、現状のままでは、住民の対立を引き起こし国民を無知にします。それらのカネの目的や必要性を再検討し、核燃リサイクルを含めた原子力政策に対する真剣な国民的議論が行われることを、私は期待します。

参考文献

海の『守り人』論p67〜p68

Webサイト「東京電力株式会社」http://www.tepco.co.jp/cc/press/00120801-j.html

「漁村」平成18年2月号p72〜p75

Webサイト「日本の原子力」http://www.fepc-atomic.jp/nuclear/site/develop/002.html(←リンク切れ)

NHKスペシャル「汚された大地で 〜チェルノブイリ 20年後の真実〜」

「朽ちていった命」p194

(「軍縮地球市民」No.8 p96)



以上、平易な文章でした。
文体は、「です」「ます」調です。
経験的な内容なので、いつもの「である」調は控えました。

「軍縮地球市民」は休刊中であり、バックナンバーもないと思います。
ここでしか、読めない?

ではでは〜。

2009年03月24日

プレイバック 反核燃市民運動

みなさん、こんばんは。

やりましたね。
世界一!

http://mainichi.jp/select/today/news/20090324k0000e050101000c.html(「毎日jp」)

にっぽん、優勝!
japan ではなく、nippon です。
英語圏の人たちは japan でいいですが、にっぽん人は nippon というべき。

次のリンクは、青森県や六ヶ所村や日本原燃や電事連にとって、微妙なニュース。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090324dde007010048000c.html(「毎日jp」)

どうせなら、「撤退すべし」と白書に、書くわけないよなあ。



私はこうやって、核燃料リサイクルや核発電政策にケチをつけているわけですが、誰しも、そのきっかけというのがあります。
それは、何といっても、あのショッキングな、経口致死量47,000人分の放射能毒を海に棄てるという、永田文夫先生の告発です。

http://homepage3.nifty.com/gatayann/control%20table%20liq.pdf(「再処理/岩手の環境/RI廃棄物」)

今や、濃度計算とリスク論で、その毒性は否定されていたりしますが、それでも、これを機会に、核発電政策に関して、勉強をし始めた人は、5人10人ではなく、けっこういると思います。
この点で、永田先生の告発は、評価できると思います。
岩手で水口憲哉先生の講演を開くようにセッティングしたのも、永田先生。

永田先生の若かりし頃は、もっとすごいことをしていました。
暴露しちゃいますか(後で怒られそう。でも、バイタリティがあふれています。
若いっていいですよね)。

彼が釜石工業高校の先生をしていた頃は、新日鉄釜石の全盛期。
釜石工業高校(今あるのかどうかは知らない)には、新日鉄従業員の子どもたちが当然通っていたりするわけで、先生は、その生徒とともに、煤塵調査を敢行したそうです。
先生も当時を振り返って、「とんでもないことをしたもんだなあ」と。
しかし、新日鉄側からの圧力や嫌がらせはなく、寛大だったそうです。



永田先生曰く、市民運動とは、自分のできる範囲でするもの。

その言葉に、私は力をいただき、暇な時に参加させてもらっているわけです。
だから、みなさんも、気軽に参加してもらいたいです。

逆に、強制的な運動は要注意。
そういう運動組織は、個人の反対意見に耳を貸さず、急進的。
気をつけましょう。



私が参加させてもらっている市民団体は、「豊かな三陸の海を守る会」です。
たまに、手作りの美味しいご馳走がでるんです。
それだけが目当て?

ではでは〜。

2009年03月23日

陸奥湾の海水で薄める

みなさん、こんばんは。

今日は休みだったので、野球観戦。
日本、やりましたね。

http://mainichi.jp/select/today/news/20090323k0000e050027000c.html?link_id=RSD03(「毎日jp

どうせなら、2連覇してほしいなあ。
岩隈先発で、彼の調子が良かったら、まず勝つでしょうね。
岩隈次第。



さて、再び、核燃リサイクルの話。
濃度的視点からは、一様に拡散されるという条件では、確かに安全かもしれません。
でも、そう簡単なものかどうか。

六ヶ所村の核燃再処理工場から、放射能汚染された水が、太平洋へと棄てられています。
一応、この事業を推進する側は、大量の海水で薄めることができる、としています。
確かに、時間が経てば経つほど、薄まることは確実。
しかし、棄ててすぐに薄まるかどうかは、誰もわかりません。

私は、10年以上、船頭をやっていますが、海の水はまるで生き物のようで、予測したようには動きません。
例えば、ムラサキイカのいる水は、どちらかといえば、カジキ類のいる水に近く、間違っても、鮭のいる水にはいません。
スルメイカは、ある程度バカなので、どこにもいますが、しかし、ムラサキイカと一緒に獲れるのは珍しい。

漁師たちは、ある特定の海水帯のことを「水」と呼んでいます。
水というからには、当然、水色には敏感です。
次に水温。
今ですと、イサダ漁の時期ですから、5℃の水、とか、7℃の水、とか、そんなふうに表現します。
また、宮古弁では「きよ水」と呼ぶ、何の魚もいない水が来ることがあります。
「きよ水」がそろそろ到来する季節ですが、この「きよ水」には、稀に、イサダがいることがあります。
こんな具合に、海水にもいろいろな種類があります。
これが、不思議なことに、境界をなしていて、混じり合う“気配”がないのです。
たぶん厳密には、混じり合っているんでしょうから、“気配”という言葉を使いましたが、航海していると、それでもやはり、その境界をはっきり確認できます。

地球上の海水をかき回す海流の存在がありますが、これとて、ペルー沖のでかいアカイカ(ペルーアカイカ)のいる水を、日本へ押しやったことは、いまだかつてありません。
だから、当然、日本近海で、ペルーアカイカは獲れません。
これって、不思議ですよね。

不思議なことは、もっとありますが、以上のことから、実験室でビーカーをかき混ぜるが如く、すぐに汚染水が薄まる、と考えるのは、ちょっと乱暴じゃないかなあ、と思います。

また、全く潮流がないことが、2、3日あることもあり、ましてや、核燃再処理工場の汚染水の排水口は、陸地からたった3kmで、水深もたったの44m。
浅くて、陸地に近いところほど、潮流もゆるい。
たぶん、潮流がないこともたくさんあると思います。
そして、タイミングが悪ければ、沼へ流入することも。

http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20071013151656.asp(「Web 東奥」)

これ、誰か予測しましたっけ?
何でこうなるの?
もしこれが、リッター当たり放射性ヨウ素2〜3ベクレルだったら、ちょっと怖いような気がします。

タイミング悪い人は、放射性ヨウ素やプルトニウムを飲んじゃった、食べちゃったをやりそう。
タイミング悪い人は必ずいますから。
しかし、その心配を解消する方法があります。
海へ汚染水を棄てて薄めるのが日本原燃の仕事なら、汚染水をそのまま棄てるのではなく、最初から、大量の海水を汲み、かき混ぜ、薄めてから棄てればよかったはず。
そうすれば、計算どおり、確実に薄まります。
ぷろどおむ えあらいん」の管理者の話では、プルトニウムという重そうな金属でさえ、ほとんどが水に溶けるそうですから、それなら、強制的にさらに海水で薄めれば、完璧!

“安全です”

豊かな三陸の海を守る会の会長さんが、運動の当初、青森県へ行って、「安全なら、太平洋じゃなく、陸奥湾へ汚染水を棄てればいいじゃないか」と言ってきたそうです。
彼らは、リスクを背負うためのカネをいっぱいもらっているんですから、当然といえば当然!(ところでリスクを負うためのカネって、本当はどういうカネ?)

まあそれは置いておいて、核燃再処理工場の位置は、下北半島の半分よりは太平洋側に位置しています。
でも、陸奥湾からの距離もそれほど遠いわけではありません。
これならば、陸奥湾から大量の海水をポンプで送り、それで強制的に薄めてから、太平洋に棄てることができます。
これなら、薄めることの好きな日本原燃の思惑通り。

ちゃんと薄めてから棄ててください!



ところで、一般の日本人の体内にもプルトニウムがすでに存在しているんだそうで、その原因は、過去にやった大気圏核実験や核施設から漏れ出た放射性物質にあります。

http://www.atomin.go.jp/atomica/09/09010107_1.html(「原子力百科事典ATOMICA」)

「いずれ薄まるだろう」なあ〜んて考えでやったんでしょうけれど、世界中の核発電関連施設では、現在進行形の出来事。
彼らは、

「人間の体内には、もう、このようにたくさんのプルトニウムがあるんだから、ちょっとくらい海に棄てても、その影響は、体内のプルトニウムに比べて、大したことないんだよ」

と、たぶん言いそう。
これって、ちょっとひどすぎますよね。
今のところベネフィットがぜんぜんない(未来にわたっても、たぶん、ない)核燃再処理工場が、自然界へジャンジャン汚染水を棄てているのは、特にひどい。

放射性物質の中には、何度も崩壊してようやく安定する物質もあり、単純ではありません。
長半減期の放射性物質は増える一方だし、人工放射性物質の総量も、たぶん、増えているんでしょう。
う〜ん、こんな状態で、“海水で薄める”という方法が正しいのかどうか、ちょっと、首を傾げざるを得ませんね。

え?
正しいとは言ってない、って?
へぇ〜。

ではでは〜。

2009年03月17日

カリウム40とヨウ素129の対決!

みなさん、こんばんは。

イサダ漁は、まあまあの漁なのでしょう。
昨日は定量5番入港でしたが、今日はたったの180カゴ。
こんなものでしょう。
“ランドセル”が5番入港船というのも、ちょっと異常なんで・・・・。



人工放射性物質は、体内に蓄積しやすい性質であることは、「人工放射性物質について」で書きましたが、その蓄積しやすい部位というのが存在します。
例えば、ストロンチウム90は骨に、ヨウ素は甲状腺に、ウラン238は腎臓、骨、肺に、というように、特定の部位に集まりやすい性質があります。

http://www.atomin.go.jp/atomica/pict/09/09010502/01.gif(「原子力百科事典ATOMICA」)

この表で、「集積する」と記してあることを考えれば、その場に留まり、放射線を発するということです。

これは、これは、私たちにとって、ちょっと大きな問題です。

私たちの体内でカリウム40という放射性物質が1秒間に4000回も放射線を出している、ということは、「人工放射性物質について」で書きましたが、仮に、例えば、甲状腺にヨウ素129が1Bq蓄積したとし、この両者を比較します。
何となく、4000Bqのほうに目がいってしまいますが、カリウムは、体全体をまわっている代謝物質の一つですから、その放射線の対応する細胞数を考えれば、どうなのでしょう。
その細胞数についてですが、これがまた問題。

何と!数十兆個もあるとか。
さらに、驚くべきことに、人間の細胞とは別に、細菌の細胞が100兆個もある!

人間はヒトの細胞と細菌から成る「超有機体」(「WIRED VISION」)

つまり、カリウム40の4000Bqの担当は、人間の細胞だけで数十兆なのです。
これでは、ある細胞を狙っても、的が絞れない(笑)。
ところが、どこかに留まってしまった放射性物質からの放射線は、その留まった近辺の細胞が担当になりますから、こりゃ、“隣の”あるいは“近所の”細胞に当たる確立が非常に高し!
それが、万が一、1Bqも集中してあったら、ちょっと危ない話ですね。
1/60Bq(つまり1分間に1回放射線を発する)でも、危ないような気がします。
実際には、そんなにたくさんの放射性物質を体内に取り込まないんでしょうけれど。

結論。
カリウム40の4000Bqとヨウ素129の1Bqの対決は、ヨウ素129の勝ち!

ということで、本当のところ、細胞の一部分に留まってしまう物質というのは、その放射能(Bq)が小さくとも、バカにできないのではないでしょうか。



エッ?
トリチウムは、体内に留まらないから大丈夫だ、って?

うん、そうかもしれない。
あとは、濃度の問題かな?

ではでは〜。