こんばんは。
いさだ漁業許可の「失効に係る許可」問題が、だんだん大きくなってきた。
私の見つけた文書(というより、宮古漁協が丁寧にホッチキス留めで組合員に配布した文書)が発端となって、T丸が、共産党系の県議会や市議会議員を引き連れて、水産振興課へ談判にいったらしい。
毎度のことだが、水産振興課では、ちゃんとした回答をできない。
今日も、私は電話をして、「これは、素直に失効に係る許可を出せば、全部解決します。なぜ、出さないのか。この許可を出せば、喜ぶ人はいても、がっかりする人はいないんですよ」と言っても、水産振興課は、全くいい回答をしない。
話も毎度違う。
宮古漁協の職員が、先週、県庁を訪れ、いろいろと話をしてきたそうだが、「県の北から南まで同意をとらないと、許可は出せない」と、水産振興課は言っていたそうだ。
もちろん、宮古漁協の職員も負けてはいないから、「すでに、いさだ部会の総意を、沿岸組合組合長名で県に提出しているから、同意は取ってあるに等しい」という類のことを言ったら、明確な回答はなかったようである。
こんなことをやっていると、どんどん問題は広がり、大きくなってしまうのに。
私は、県職員に幻滅を感じてしまう。
価値判断をする力が全くないのではないか、と思ってしまう。
つまり、頭がおかしい。
これくらいの良し悪しは、小学生は無理でも、その辺の中学生なら、わかることなのである。
T丸は、鮭刺網許可のことで、漁民組合の重要組合員であるから、私とは距離のある人だ。
しかし、そのことは今回ひとまず置いておいて、共闘を組んでいる。
彼と話をすると、比較的素直に話をする人という感じはするし、今回のことは、素直に考えれば考えるほど、県の判断は、おかしいのである。
その判断の理由を質問しても、16年も前に決めた許可取扱方針のことしか言わない。
その文書に記されて状況から考えてみても、県の言い分は、話にならないのである。
あんな頭のおかしい連中にかまっていると、乗組員の給料も払えなくなるから、採算度外視の毛がにのかごを海へ入れてきた。
昨年3月から、8cm以上の毛がにしか獲れなくなったら、水揚げも半減だと思う。
平均単価が上がる、とはいうものの、水揚げ金額に反映されるのは微々たるもの。
8cm以下の毛がに保護で、毛がに資源が増えるのは、来年以降だと思われるから、今年はただの消化試合だと思う。
今回の許可問題で、表に露出したのは、県と沿岸組合の二枚舌である(漁民の意見を聞く?自己責任?何枚舌を使うんだ?都合のいい時だけ、そんな言葉を使うな!)。
こういうことをやっていると、信用を失うことになる。
まずは、「船ひき網漁業許可等の取扱方針」という文書をアップする。



1枚目の「第5」(3)を見てほしい。
(3) 実績船でないため、その許可が失効した者が、その失効の日から6年以内に申請した場合(以下「失効に係る許可」という。)。ただし、あみ船びきあみ漁業にあっては、この限りではない3年間、水揚げ実績がなければ、許可は失効してしまう。
しかし、わざわざ、この(3)を設けたのは、救済措置のためにある。
そういう意図がなかったら、こういう項目は設けない。
「ただし、あみ船びきあみ漁業にあっては、この限りではない」というのは、つまり、関係者の意見を聞いてから、県が判断する、ということである。
この文書は、平成14年に、一応、漁業者らの意見も聞いて作成されたようだ。
平成13年当時で、いさだ漁業実績船が137隻もいて(文書に記されている通り)、許可数が多すぎたと言われるから、県は許可数を減らす方向で動き始まった。
それが功を奏したのか、現在、実働60隻前後である。
これでも、なおかつ、県は、16年も前の当時の意見を“尊重”して、許可数を減らす方向で動いており、したがって、実績のない船、つまり、許可の失効した船の許可を、申請しても出さないことに決定したのである。
これが、水産振興になるのか!
今日、T丸と県に意見しに行った人たちは、「水産破壊課」と名前を変えたほうがいいといったようだが、その通りである。
ちなみに、失効した許可数は、北ほど多く、小本浜漁協が2、宮古漁協が4、やまだ漁協が2、船越湾漁協が1である。
なぜ、北に失効者が多いかというと、それは、沿岸組合いさだ部会の取り決め事項に、大きな理由がある。
あの部会に出席経験のある人はわかると思うが、すべて、南部優先なのである。
現在は、温暖化のためか、海流やいさだの分布がかなり変化しているが、当時は、いさだは順調に北から南へと南下した。
いさだ漁解禁日を遅く設定されると、北ほど悲惨な目にあったのだ。
挙句の果て、浜止め(沖止め)制度を、いいように利用され、前沖でいさだを獲る機会がかなり減らされたのである。
船主は、乗組員に対し、常に、最低保障の給料しか払えず、乗組員は、いさだ漁業から離れていった。
これが真実である。
私は、沿岸組合の3部会、つまり、いか釣り部会、かご部会、いさだ部会すべての地区幹事を経験した。
一番まともな部会は、いか釣り部会であり、その他は、どうもおかしい。
特に、いさだ部会の異常さは、特筆に値すると思う。