日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2021年08月29日

本場八戸の大不漁

ふたたび、こんにちは。

私の叔母が、八戸の地元紙「デーリー東北」を私に読ませるために、保存しておいたのを読んで、びっくりした。
何と!第1面で、するめいかの大不漁を扱っていた。
どんな見出しかというと、

不漁深刻「今年は異常」八戸近海スルメイカ漁
大中巻き網船 水揚げ皆無 解禁1週間、異例の遅れ
小型船も上向く気配なく


小型いか釣り船の写真付きの記事があったが、その記事の一部も転載する。

 不振は小型船も同様だ。3日の昼イカ漁では28隻が551箱(1箱5キロ)を水揚げ。1隻当たり20箱程度にとどまり、ある漁業関係者は「油代にもならない。サイズも昔に比べ小さくなっている」と嘆く。このほか、9月1日から始まる底引き網(トロール)漁を懸念する声もある。
(2021年8月5日付「デーリー東北」1面)


そして、まき網船のするめいか初水揚げも、第1面を飾っている。

大中型巻き網船団 スルメイカ初水揚げ
八戸港3トン、解禁26日目
サバ交じり、小ぶりも高値
(2021年8月22日付「デーリー東北」1面)


私は、何度も、水産庁、岩手県沿岸漁船漁業組合に、岩手県の沖底団体へ、TACに関する協議の申し入れを要請したが、はて、どうなったのか?

たとえば、2そう曳きトロールの水揚げを、1日5トン制限とし、2トンオーバーして網に入ったとする。
2そう曳きトロールというのは、本当に入りすぎるのだ。
1カ統2トンオーバーとして、それが宮古魚市場に5カ統水揚げしているから、単純に掛け算して、10トンオーバーとなる。
それらを昨年は、外来いか釣り船のいる前で、堂々と軽トラック1台ずつ、乗組員に山分けしている。
もし、5トンもオーバーして入網したら、どうしているのだろう?
10トンオーバーして入ったら、どうしているのだろうか?

仮に、1日でトロール合計10トンオーバー、2カ月もそれをやってみたら、どういう数字になるのか?
1カ月20日操業したとして、単純に掛け算すれば、400トンもオーバーである。
この400トンものするめいかは、本来、生き残って、自分の体よりも大きな、たくさんの数の卵を産む。
もちろん、それら全部が孵化するわけではないが、とんでもない量なのだ。
くどいようだが、何度でも書く。

岩手県の2そう曳きトロールが毎年行っているTAC運用は、TAC制度の目的を、はるかに逸脱している。
こういう団体を、そのまま放置することは、許されることではない。

9月解禁で12月末までの4カ月もあるから、2カ月という数値で掛け算したのは、少なく見積もって、という話である。
水産庁報告の自家消費分を、どう報告しているだろうか。

こういう本場八戸の新聞報道、それも、第1面で、何度もするめいかの不漁を記事にされると、するめいかに関する行政の施策には、怒りすら覚える。
特に岩手県の沖底のやり方は最低であり、ペナルティとして、今年のするめいかは、2そう曳きに限り、禁漁すべきである。

posted by T.Sasaki at 15:26| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月05日

失われた親魚

ふたたび、こんばんは。

すでに先月初めのことになってしまったが、突然、いさだが獲れ始まった頃のことなので、そのまま、ほったらかしになってしまった。
沿岸漁船組合のいか釣り部会の会議があった。
この時、もちろん、「2そう曳きトロールの行為、あれは何だ!」という話がでないわけがない。
忘れてしまうので、その時の教えられたTAC数量を記しておく。

日本全体のTACを各県に割り当て、その運用は、各県の底曳き団体に任せられるそうだ。
だから、あんないいかげんなやり方ができるのだが、最初の配分は、岩手県分、1800トンであった。
その後、2そう曳きのパワーで、簡単に消化していまい、リザーブとか何とかいうので、最終的に、2550トンが割り当てられたようである。
その間、例のごとく、1日の水揚げ量を少なくし、余計に網に入ったするめいかを、乗組員やその他の人たちに、軽トラック単位あるいは普通トラック単位で配った。
入りすぎて、海へ捨てたものもあるかもしれない。
これを、何ヶ月か、ずっとやった。
増加分、およそ700トン、プラス、分配した分が、何十トン、何百トンなのか知らないが、本来なら、それらが親魚となって産卵し、次年度のするめいか資源となるはずであったのだ。

中央のお役人たちは、「TACという制度をやっています」とは言うが、資源を増やそうという気概がないと言われてもしかたないだろう。
非常に不真面目である。
posted by T.Sasaki at 21:01| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月24日

岩手県沖底組合への提案 5

こんばんは。

先日、岩手県から、さけはえ縄の報告書を提出するよう催促され、再び、昨年のノートを取り出し、記入してやった。
正月過ぎにすぐ、許可証付属の漁獲成績報告書を提出したが、それでは足りない、ということらしい。
今回は、漁業法改正に伴い、国あてにも報告書を出さなければならなくなったようだ。
もちろん、「こんな2度手間をかけるのは、時間や資源の無駄だ」と県庁へ電話したのは言うまでもない。
2度も報告書を書かせるのは、今回だけだそうだ。
来年からは、1回で済む。
これが、報告書の様式。

資源管理の状況等の報告.jpg

これには、自家消費を書く欄がある。
私は、水揚げする漁獲もなかったから、自家消費のみで、たったの11尾。
ちゃんとオスメス分けて書いてやった。

「岩手県沖底組合への提案」シリーズで明らかにした、するめいかに関する、乗組員の分け魚や金沢漁業の冷凍庫への保管量は、報告書に記載されるべきものである。
金沢漁業の冷凍庫へ入っている分は、調べればわかるが、どれほど、乗組員に分け魚を配ったか、あるいは、他の業者へ配ったのか、それに関しては把握していないだろう(把握していたとしても、書けるような量ではない。とんでもない配分量オーバーなのだから)。
その時点で、すでに、TAC制度に対する法令遵守違反である。
今の用語では、コンプライアンス違反、というらしい。
このような悪質な行為は、見逃すべきではない。
何らかのペナルティを与えるべきである。

上述の通り、私たちのような零細な水揚げでさえ、資源管理の対象となっている。
ならば、企業体であり、しかも直接水産庁の管理する沖底漁業は、鮭の漁獲に関し、必ず報告するはずである。
私は、その報告を知りたい。
それも、5年くらいさかのぼって。
本来、獲ってはならない鮭ならば、敏感になるべきであり、その報告はしっかりやるべきである。
岩手県は、この点、強硬な態度で、漁獲報告を要求すべきなのである。

これを機会に、鮭に関する、2そう曳きとかけまわしの違いが明らかになることを願う。



posted by T.Sasaki at 20:17| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月15日

釣りと2そう曳きの違い

ふたたび、こんばんは。

まずは、12月18日の写真。
デジカメで撮れば、撮影日時までファイルに書いてあった。

レーダー画像2そう曳き.JPG

これは、ノースアップのレーダー画像。
レーダーの中心にいるのが私で、その北に数隻いか釣り船がいる。
3マイル近く離れて南にも1隻いる。
沖側(東側)の水深の深いほうに、およそ1マイルの間隔で2そう並んでいるのが、2そう曳きトロール船。
3カ統いるのがわかる。

これを見て、不思議に思わないだろうか。
せっかくトロール船がするめいか大漁なのに、いか釣り船は、ダメながら、浅いほうを流れて、タネひろいをやっている。
いか釣り船の誰もがやってみることなのだが、トロール船のところへ行って、針を下ろしても、皆無か、あるいは、ほんのたまにしか、いかは揚がってこない。
しかし、トロール船は大漁なのだ。
漁のなくなった近年では、いつも同じパターンだ。

この事実より、2そう曳きトロール、というのは、魚にとって、いかに脅威なのかわかるだろう。

posted by T.Sasaki at 21:09| Comment(2) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岩手県沖底組合への提案 4

こんばんは。

岩手の2そう曳きトロールの、尋常ではない乗組員に対する分け魚は、誰もがおかしいと感じていた。
私が言い出す前に、すでに、若いT君が、宮古水産振興センターに電話を入れたそうだが、県職員の対応は、とても真剣な態度とは言えないものだったそうだ。

そこで、私も宮古水産振興センターに出向いた。
行ったはいいが、誰と話していいのかわからなかったが、「下っ端ではなく、エラい人と話がしたい」と伝えたら、たまたま目の前を課長が通ったものだから、「あなたでいい」と言った(本当は、誰がエラいのかわからない)。
最初に、なぜ、真面目に現場に行って調べないのか聞いたが、まあ、しどろもどろの回答。
そこで、「トロール漁業は大臣許可なので、調べないのか?小型がちょっとでも違反すれば、すぐに飛んでくるくせに。(私のこと。笑)」と聞いたら、「大臣許可と県許可とで、そういう差別はしない」とうれしい回答。
「じゃあ、やれよ!」
たぶん、心の中は、汗たらたらだったろうなあ。

いろいろな噂が聞こえてくる。
「網に入り過ぎたから、捨てているのではないか」という、とんでもない話まで。
噂の発端は、タラ延縄をやっている人たちの獲ったタラが、大きなするめいかを吐き出す、ということから始まった。
そこで、佐渡のD親分に聞いてみたら、小さいするめいかなら食べるけど、大きいのはどうかなあ、という返事。
あの時、獲れたするめいかは、でかかった。
15入れでも小さく見えた。
そこで、今度は、前沖でタラ縄船に聞いてみたが、今までタラ縄をやっていて、たった一度もするめいかを食っているマダラは見たことがない、と言った。
この人は、宮古では、一番の古株だ。
しかも、今のするめいか資源とは比較にならないくらい多かった時代から、タラ縄をやっている。
彼の話では、「生きたするめいかを、タラが食えるのか、という問題を考えると、どうかと思う。するめのほうの動きが俊敏だからなあ」と。
まだらは、どすいか、小さいたこ、そして毛がにまで食うが、私もするめいかを口から吐き出したまだらを見たことがない。
だから、トロール船が捨てたするめいかをマダラが食って吐き出したのではないか、という疑いが持たれているのである。
ただし、まだらの餌として、するめいかの切り身はいいらしい。
これに関しては、見解が分かれている。

今回の問題が表面化して、すでに、岩手県沿岸漁船組合には報告されていて(私が最初に報告したのではない)、組合長が激怒しているそうだ
私は、事務局から聞いた。
何月だかわからないが(トロールの漁期前か漁期初期だと思う)、水産庁が来て、するめいか資源が危機的状況だ、と説明し、資源を大切にするような話をしていったようだ。
金沢会長と沿岸漁船組合の組合長は同席して、一緒にその話を聞いていたから、まさか、こんなことになるとは思ってもいなかったのだろう。
だから、怒っているのだ。

金沢会長は、危機的状況を、各トロール船主に伝えているのか?
2そう曳きの船頭たちに、伝えているのか?
どっちだろう?
軽トラックで、ばら撒かれたするめいかは、口封じが目的だったのか?
水産庁からの情報を、金沢会長のところで、すべてストップしているなら、その目的は何なのか、それを私は知りたいと思う。
まさか、自分の会社のまぐろ船のため、餌を確保するためにやっているわけではないだろうが。

今回の件のひどさは、すべて金沢会長の態度の悪さにある。
積極的な提案を聞きたくない、話し合いもしたくない。
とてもいい大人のすることではない。
岩手沖、三陸沖の魚をどうやてって資源回復していったらいいのか、みんなで話し合おうという気概を、私は彼から全く感じない。
小型船の側だって、魚類資源回復を無視しているような勢力もある。
だから、会議を開いて、お互い言い合えばいい。
もちろん、一発で決まるわけではなく、とてもそんなことは無理だ。
国のさまざまな分科会だって、答申をまとめるのに、1回で決めたことはないはずだ(私は、六ヶ所の反核燃運動に参加していた時、国の原子力政策大綱を作る際の議事録を読んだことがある。みんなも読んでほしい。福島原発事故が起こってから、推進派の人たちの発言は、みんなゴミだ)。
頭のいい人たちでさえ、まとめるのに苦労しているのだから、すぐにまとまるわけがない。
しかし、方針を立てるのは簡単だ。
「魚類資源を回復させる。そして増やす」
これでいい。
あとは、各団体が意見も持ち寄って、話し合いをするだけだ。

posted by T.Sasaki at 20:41| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月14日

岩手県沖底組合への提案 3

こんばんは。

金沢会長と話してわかったことだが、彼は、水産庁を盾に、あのようにして漁業者同士の話し合いを避けてきたのではないか。
噂では、「なかなかの人だ」と聞いていたが、私の目には、単なるずるい人にしか映らない。
話し合いをもって、自分の思うとおりに進まないことは、よくあることなのだ。
結論がどうなろうと、それはそれでしかたがないことである。

脅迫めいた電話の後、まずは、隣によく係船している佐賀組の事務所へと出向いた。
ここの所長は、従業員不足のため、自ら現場へ行って仕事をしているため、なかなか会えないが、夕方遅くに会って事情を説明した。
とにかく、見たことの人が、私の船をうろうろしていたら、注意してください、とお願いしてきた。
そこで、ちょっと質問した。
建設業界で、何か問題があったら、業者同士で話し合いをするかどうか、だ。
いちいち、経産省に立ち会ってもらって、会議を開くのか、と。
「そんなことはない。業者同士でまずは話し合いをする」とのこと。
たぶん、異常なのは、この岩手県のトロール業界なのだ。
国の役人を呼ばなければ会議ができない、などと、よく言えたものである。

その後、高浜のかき養殖の親分クラスにも、今回のことを言ってきた。
とにかく見たことのない人が船に近寄っていたら、注意し、教えてください、と。
もちろん、快諾だった。

ついでに、宮古漁協ビルにも行って、話をしに行ってきた。
また、鈴木俊一事務所に行き、たまたま秘書は不在だったが、事務員には伝えてきた。
帰りに寄った床屋では、たまたま市場の参事と一緒になり、「宮古魚市場では、絶対に不正をしないでくださいよ」と言ってきた。
posted by T.Sasaki at 21:35| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月12日

岩手県沖底組合への提案 2

みたび、こんばんは。

岩手県沖底組合への提案」のつづき。

電話の内容であるが、なんか怖そうな態度で、いきなり私の名前を呼び捨てて、相手はいろいろ言い始めた。
あまりにひどいので、「会ったこともない人に対し、名前を呼び捨てにするなんて、失礼じゃないですか?」と言ったら、少し大人しくなった。
その相手は、どうやら、2そう曳きトロールの乗組員のようで、船名を聞いてもそれには答えなかった。
そして、乗組員仲間には、短気な人とか、怖い人がいるとかいないとか、そんな話をして、それ以上、騒ぐな、と脅しつける。
誰からか聞いたのか、私が2そう曳きトロールに反対していることを知っているようで、そのことに関しても難癖をつけてくる。
面倒くさくなってきたので、「するめいか獲りたいなら、いか釣りやればいいじゃないですか?」と言ったら、「お前がやれ!」という回答で話にならない。
たぶん、酒がはいっているだろう。
その後、「2そう曳きではなく、かけまわしをやりなさいよ」と諭し、「岩手は、開口板使用禁止区域なのに、それより悪い2そう曳きは、おかしいじゃないですか?」と言ったら、「開口板って何だ?」と言う始末。
これは時間の無駄だと思い、「金沢会長から開口板や禁止区域になっていることを勉強してきてください」と言って、終話。
彼は、私が金沢会長のところへ行ってきた日を知っていたから、金沢会長は、たぶん、私が談判したことを、全トロール船に言ったのだろう。
私は、彼らにとって悪い人間なのだ。
しかし、本当に悪いのは、話し合いをやろうとしない金沢会長の方だ。

そして、休みを挟んで2日後の月曜日、またもや金沢漁業の事務所へ。
ここで、少し笑える事件。

するめいかのトロール箱が積まった軽トラックが、事務所にいた。
そこに見覚えのある男の人がいたが、その隣の隣に金沢会長がいた。
乗組員たちが軽トラックでたくさんするめいかを持って行っているのを知らないはずの金沢会長が、軽トラックから、冷凍パン(箱)にいかを並べていた(笑)。
非常に滑稽だ。
私は、何を言ったか?
内心おかしかったから、少し笑顔で、「大漁ですね」と嫌味を言った。

しかし、行った目的は違うので、すぐに本題。

脅迫めいた電話があったことを伝え、船や家に監視カメラを付けるが、警察沙汰は嫌だから、全船に気をつけるように、という旨を言ってきた。
最初は、「被害があったら、全額、金沢会長に請求書を回すから」と言ったら、周りの事務員の人たちが、異議を言っていたが、さすがに、監視カメラと警察沙汰を言い始めたら、みんな大人しくなった。

「あなた、宮古高校の私の先輩でしょ。先輩がこんなだから、がっかりしましたよ」とも言ってきた。

話終わって帰る時、上述、見覚えのある男は、よく見たら、沖底組合の事務局長だった(マスクしているから、パッとわからない)。
彼も、冷凍パンにいか並べを手伝っていた(笑)。

「お〜、事務局長じゃないですか!今の会長との話、聞いていたでしょ!」

無言。

もう一度「聞いたでしょ!」

無言。

なんだか、金沢会長に従わなければならない彼も、かわいそうな人に思えてきたのだった。
posted by T.Sasaki at 21:10| Comment(2) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月10日

岩手県沖底組合への提案

こんばんは。

私が県外から帰ってきて、地元宮古にずっといるようになったのは、昨年11月25日からである。
それまでは、宮古港を基地として、するめいかを狙うには、安定した漁ではなかった。
仮に帰ってきても、やけくそで集魚灯を山の下で点けてみたら、大漁してしまった、というのはあったが、それも1週間とは続かなかった。
その頃だったか、付き合いのある船が、「するめを持ってこなくてもいいよ。トロールからもらったからな〜」と言われた。

その後、私が昼いかで25日に水揚げしてからなのだが、宮古にも外来船が来るようになった。
トロール船は、今年度のTAC残トンが少なくなり、5トン制限とか、そういう漁獲制限をやるようになり、余ったするめいかを乗組員に分配し始めたようだ。
その量が尋常ではなく、軽トラック1台とか、そういうレベルなのだ。
私は、最初、噂でしか聞いていなかったが、入港しているいか釣り船が騒ぎ始め、氷をトラックで買いに行った際、私も軽トラックで運んでいるのを目撃した。
ほぼ毎日、そういうことをやっていたらしい。
これでは、TAC制度の意味がない。
そこで、岩手県沖底組合の金沢会長のところへ、提案しにいった。
沖底組合の事務局へ行っても、効果がないのは知っているから、直接、会長の所へ。

ここで、TACとは何か、ということを少し。

魚類資源管理で、重要な位置を占めるTACという制度、これは、親魚を残し、魚類資源の再生産を促すことが目的である。
しかし、残念ながら、このような超基本的なことは、水産庁でさえ、書いていない。

https://www.jfa.maff.go.jp/j/suisin/index.html(「水産庁」https://www.jfa.maff.go.jp/index.html

令和2年度の配分は、岩手県のホームページにも書いてある。

https://www.pref.iwate.jp/sangyoukoyou/suisan/kaimen/1008519.html(「岩手県ホームページ」https://www.pref.iwate.jp/index.html

「沖合底びき網漁業」の配分は、11000トン。
これを各県に配分し、それを各県の沖底組合が運用している、と金沢会長から説明された。
岩手県の配分量を私は知らないが、たぶん、聞けば教えてくれるだろう。
岩手県沿岸漁船組合(小型船の団体)に問い合わせても、教えてくれると思う。

問題は、岩手県沖底組合の運用にある。
先ほども書いたように、TACは、漁獲上限を定めて、親魚の確保するためにある。
親魚がたくさんいれば、それらが生き残り、産卵してくれる。
これを、研究者たちは、再生産と言っている。
そういう会合に行けば、必ず、そういう言葉を使う。
だから、私は、金沢会長に、「乗組員が、軽トラックにするめいかを山盛りに積んでいるのは、やりすぎではないのか?これでは、親を残すというTAC制度に意味がなくなる」と談判した。
金沢会長は、軽トラックで運んでいることなど知らない、という。
そこで、私は、「今、一緒に見に行きましょうよ」と言ったが、拒否された。


曳き網は、1日の漁獲上限を決めても、もっと入ってしまう。
特に、2そう曳きは、たくさん入り過ぎるのだ。
かけまわしだと、こんな薄漁であれば、1日に何回も網を使わないと入らない。
八戸のトロール(全船かけまわし)は、1日に10回ぐらいは網を使う。
その間、もし、上限に達したとしても、岩手のような軽トラック分配システムにはならないような量を獲っている。

それでも、網だから、必ず、多く漁獲してしまう。
そこで、提案。

私の案は、岩手県のTAC上限に近づいたら、隻数で割り算し、1隻当たりの残トンを消化したら、その船のするめいか漁獲は終漁、というような方法。
宮古に入港していた岩手県いか釣り部会の副部会長の一人(宮古には、副部会長3人が入港していた)は、繰り越し案、つまり、3トン余計に入ったら、それを翌日分に加算し、その翌日分まで獲ってしまったら、休漁する、という方法。

これらを金沢会長に提案した。
積極的な提案である。
その時、次の一言を付け加えてきた。
「あなたたちも、他の人からこんなことを言われるのは気分悪いでしょう。
自分たちから、率先して取り組んでいれば、誰も何も言わないのに」と。

彼にすれば、突然、会社にやってきて、意見を言われるのは面白くないらしい。
だから、さらに私は、「じゃあ、今からでも、宮古漁協の会議室でも借りて、みんなで話し合いをしましょうよ。いか釣り船もたくさんいることだし」と言ったら、これも拒否された。
「私でダメなら、沿岸組合を通して話し合いをしましょう」と言っても、拒否された。
水産庁の職員がいなければ、話し合いをしないのだそうだ。
そして、彼は、事務所の奥へ戻っていった。

私は、事務所の中で、「あなたは、ずるい!あなたは、ずるいよ!」と大声で叫んだ。
聞いていた事務員たちも、「ずるい」と思っているかもしれない。

気がついたら、事務所の入り口に、宮古漁協の職員がいた。
「おさえて。おさえて」と言われた。

その2日後の夕方、晩飯支度で忙しい中、電話がかかってきた。
半ば脅迫の電話である。
そのため、監視カメラを付けることになったのである。
posted by T.Sasaki at 21:23| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月09日

透明度の高い情報公開

ふたたび、こんばんは。

今晩のTBS報道特集では、台湾の天才IT技術者であり台湾政府の閣僚に抜擢されたオードリー氏へのインタビューが放送された。
この放送には、びっくりした。
台湾の新型コロナ感染の少なさは、すごい、としか言いようがない。
経済と感染防止を両立したいなら、台湾に学ぶべし。
という番組だった。
世界は広い。

関連して、透明性の高い情報公開と個人情報保護について考えてしまった。
というより、個人情報は、どこまで保護されるべきか、ということ。
違法性の高いことにも、個人情報保護が適用されるのか、という疑問に対する答えは、情報公開の透明度に関係する。
行政機関は、よく考えるべきだ。

私は、一昨年、岩手の2そう曳きトロールの秋鮭混獲で、2そう曳きとかけまわしの鮭漁獲に関して、宮古魚市場に対し、統計を教えてほしいと頼んだが、個人情報保護を理由に、拒否された。
県に対しても要請したが、県は、宮古魚市場の善意で統計をいただいている、という回答で、無理だという話であった。

鮭を獲っていい、という漁法は、定置網と延縄許可漁業、そして、河川捕獲のみである。
トロールが獲るのは違法なのだが、混獲だから、しかたなく認める、という程度だろう。
それならば、その統計情報は、個人情報保護の垣根を乗り越えて、開示すべきである。
これは、論理である。

と、今度、岩手県沖底組合の金沢会長に会ったら、言ってみようかな。

私は、今、暇なはずなのに、忙しい。
雪と寒波のせいだ。
暇になったら、いずれ、年末にあった金沢会長との顛末を記すことにする。

posted by T.Sasaki at 20:57| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月21日

ボツのはずが・・・

ふたたび、こんばんは。

先日の「やっぱりボツか」の投稿は、採用されていた。
あきらめていたのだが、掲載された日の夕方に、近所のおじいさんに、「いいこと書いたなあ」と言われ、それで知った。
再掲するが、比較してみてほしい。
最初の2段は、かなり添削されており、そこは私の文章でないことがわかる。

 山田町の大沢小学校で昨年11月、全校表現劇「海よ光れ」の最後の公演があった。劇では、トロール漁業を具体的に示しながら、魚の捕りすぎという問題を提起していた。
 「海よ光れ」は、30年余りの歴史がある。さまざまな全国大会などでも上演され、地域の誇りとして伝統をつないできた。今春、その大沢小が閉校する。
 時は移り変わったが、岩手の漁業政策は変わっていない。報道されている通り、魚がいなくなったことである。
 海の砂漠化を招くとされるトロール漁業には3種類ある。曳いている網が閉じれば揚げざるをえない「かけまわし」、網が閉じないように網口開口板を用いて長時間曳く「オッターとロール」、同じく網が閉じないように2そうの船で長時間曳く「2そう曳き」である。2そう曳きは、オッタートロールの馬力アップ版と考えてよい。
 2そう曳きは、魚を捕るのに、非常に効率の良い漁法である。しかし、効率がいいということは、魚類資源にとって脅威である。厳しい規制をしない限り、魚を捕り尽くすことになってしまう。
 地球温暖化などの自然要因を大不漁の原因にする人たちもいるが、この環境下で、今までのような漁業のあり方でいいのだろうか。そうではないだろう。資源管理という生ぬるい言葉ではなく、資源増殖をしようとはっきり言うべきなのである。
 この文脈からいえば、2そう曳きトロールは漁法を変え、かけまわしに転換すべきである。これは、本県の小型船の団体が主張していることであり、トロール業界に資源増殖に向けた取り組みを促す意味もある。
 彼らは、水揚げに貢献してきたと言うだろうが、裏返せば三陸沖に魚がいなくなった要因の一つにもつながる。その点をぜひ反省してもらい、積極的な取り組みを望みたい。
 日本近海の魚類資源が減少するということは、水産加工業への影響も大きい。現に単価高に逆ざやと、経営が苦しくなっている。そして、外国の魚を輸入せざるをえないという状況になる。これにより、金融資産が少なからず外国へ流失するだろう。
 つまり、魚類資源を減少させることは、日本の国を売っているのと同じことなのだ。
(2020年3月17日付「岩手日報」13面「日報論壇」


大沢小学校の「海よ光れ」に関する記述は、かなり読みやすくなっている。
「地域の誇りとして伝統をつないできた。今春、その大沢小が閉校する。」と追加したところをみると、論説委員会の添削した人は、「海世光れ」にかなり思い入れがあるようだ。

読んだ人にとって、わかりやすいことなのかどうか、これが私にとって一番の問題である。
中身が伝わらなければ、意味がない。

漁業以外の人から、内容がわかりやすいかどうか聞いてみたが、千差万別である。
普通に本を読む人、新聞を読む人は、「わかりやすい」という意見だが、ぜんぜん文章というものを読まない人は、何が書いてあるかさっぱりわからないそうだ。
そんな人は、しかたないか。
posted by T.Sasaki at 20:21| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月16日

やっぱりボツか

ふたたび、こんばんは。

その「揺るぎない強さ」で、先週、岩手日報紙の日報論壇へ投稿したが、1週間経っても掲載されないから、ボツになったようだ。
その原稿がこれ。

 昨年秋、山田町にある大沢小学校で、最後の「海よ光れ」という全校表現劇が公演された。劇では、トロール漁業を具体的に名指しながら、魚の取りすぎという問題を提起していた。
 「海よ光れ」は、大槌で行われた「全国豊かな海づくり大会」で、一気に知名度を上げた。その時から、すでに二十年以上経っているが、岩手の漁業政策は変わっていない。変わったのは、報道されているとおり、魚がいなくなったことである。
 海の砂漠化を招くとされるトロール漁法には三種類あり、曳いている網が閉じれば揚げざるをえない「かけまわし」、網が閉じないように網口開口板を用いて長時間網を曳く「オッタートロール」、そして、同じく網が閉じないようにニそうの船で長時間網を曳く「ニそう曳き」である。二そう曳きはオッタートロールの馬力アップ版と考えてよい。
 ニそう曳きは、魚を獲るのに、非常に効率の良い漁法である。しかし、効率がいい、ということは、魚類資源にとって脅威である。厳しい規制をしない限り、魚を獲り尽くすことになってしまう。
 温暖化などの自然要因を大不漁の原因にする人たちもいるが、この環境下で、今までのような漁業のあり方でいいのだろうか。そうではないだろう。温暖化の進む中、資源管理という生ぬるい言葉ではなく、資源増殖をしようとはっきり言うべきなのである。この文脈からいえば、二そう曳きトロールは漁法を変え、かけまわしに転換するべきである。これは、岩手県の小型船の団体が主張していることであり、トロール業界への資源増殖の取り組みを促す意味もある。彼らは水揚げ貢献してきたと言うだろうが、裏返せば、それが、三陸沖に魚がいなくなった要因の一つでもある。その点をぜひ反省してもらい、積極的な取り組みを望む。
 日本近海の魚類資源が減少するということは、水産加工業への影響も大きく、現に、単価高に逆ざやと、経営が苦しくなっている。そして、外国の魚を輸入せざるをえないという状況になる。これにより、金融資産が少なからず外国へ流失するだろう。つまり、魚類資源を減少させるということは、日本の国を売っていることと同じなのだ。


ちょっと内容を欲張りすぎたと思って、反省している。
最後の段落が、主題をちょっと追い越してしまっているが、しかし、この「国を売っている」という部分は、誰もが認めるところであり、私を取り調べた検事でさえ、「その考えは否定できない」と言っていたほどだ。

1000字という制限はきつい。
どうせなら、字数制限なくして、私にシリーズものを書かせてほしい(笑)。
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2019年04月18日

水産庁は、現状維持が大好きなようだ

再び、こんばんは。

この前の日曜日に行われた水産庁との意見交換会で、水産庁の考え方、というのが、およそわかった。
彼らは、魚類資源を増加させるのではなく、現状維持を保つつもりのようである。
「水産加工業者のことも考えて」という言葉には、漁業者から不平の言葉がいっせいに発せられた。

現状維持で、岩手沖の2そう曳きトロールをそのまま操業させていると、もっともっと魚はいなくなる。
そうなると、震災復興の補助金などを用いて復活させた加工業者たちは、ますます苦しくなる。
魚類資源が豊富であればあるほど、加工業者も経営が楽になるのに、本末転倒とは、このことである。
水産庁のお役人たちは、頭が硬直化している。
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2018年10月04日

昔のトロールは、するめいかを獲れなかった

暇なので、4回目。

漁運丸が、まだ木の船の時代。
その頃のトロールは、もちろん、かけまわししかなく、エンジンも貧弱な馬力だったらしい。
これは、私の父の回想であるが、当時から、黒埼沖は、するめいかの好漁場であった。
そこで、トロールが、万丈カゴで1カゴでも獲ってくれば、そこへ行って、いか釣り船は集魚灯を点ける。
結果は、大漁だったそうだ。

当時の集魚灯は白熱球のみであり、今のメタハラ灯ではないことを考えれば、どれほど大漁だったかわかると思う。
逆にいえば、当時は、それほどトロールにするめいかを獲る能力がなかったのだ。
したがって、ローカル群に関していえば、三陸でのするめいかの産卵は、非常に好環境にあったといえる。

現在、同じ漁場で操業すれば、トロール2そう曳きが獲る能力は、いか釣り船と比較ならないほど大きい。
昔なら、いか釣り船より、トロールは獲れなかったのだから、ローカル群が増えただろう。
しかし、今は違って、すべて逆である。
だから、以前獲れた夏いか、いわゆる小スルメは、定置網に極端に入らなくなったのではないか。
結果として、山田から南の、早い時期のアンカーイカは、商売になっていない。

2そう曳きトロールの漁獲圧は、恐ろしいのである。

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2018年09月30日

2そう曳きのAISは税金の無駄遣い

さらに再び。

十数年ぶりの久慈入港」のため、私を非難した人たちが、少なからずいたらしい。
以前、いろいろと揉め事があったりしたのだが、当事者たちからは、「そんなの時効だろ」ということで、引っ張ってこられたのが真相である。
私に文句を言いたい人もいるだろうが、喧嘩した人とは一生仲直りできない、というほうが、逆に人間性に問題があると思う。

人間みな、脳みそがあるのだから、転換点というのがあって、今まで気がつかなかったことに気がつくようになる。
私にはそういう傾向があるようで、悪く言えば、優柔不断ということになるのだろうか。

久慈に入港して、しばらくぶりに、会長と長話をした。
数年前から、風呂で会ったりすれば、けっこう長話をするのだが、この人は特に長いような気がする(笑)。
トロールとの無線連絡のことも聞いたが、彼が怒るのは、まったくその通りである。
岩手の2そう曳きトロール業界のこと。
彼らは、小型船との話し合いのテーブルにつこうとしないのだ。
そこで、黒埼以北は、久慈前沖として、2そう曳きはするめいかを曳くのを遠慮しろ、とやっているのである。
2そう曳きトロールの船籍は、宮古と釜石しかないから、宮古沖と釜石沖を曳け、ということだ。
私は、宮古の人間だから、できれば、宮古沖も曳いてほしくない。
魚を減らさなさいためには、2そう曳きよりは、かけまわし、であるから。

ちょっと前の話であるが、AISのこと。
これらの2そう曳きトロールは、国の補助事業を受けて、新造船を作った(ただし、寿丸と蛭子丸は除く)。
その無線設備の中に、AISという、安全航海のための装置が入っている。
これももちろん、みんなが払った税金の一部が使われている。
しかし、彼らは、その電源を入れていない。

AISは、陸上のパソコンやタブレット端末、スマホでも、観察できる。
AISの電源を入れていれば、その船がどこを航海していて、どこを操業しているか、誰でもわかるのである(みんなでアプリケーションソフトを使って見てほしい。2そう曳きだから、図面上には、本来、2そう並んでいて、タッチすれば、船名や船速などが表示される)。
これは、通称「16ch」といわれる、国際VHFという無線機とも関連していて、AISで行き会う相手の船名がわかれば、16chで相手を呼び出し、衝突を予防する、という国際的な安全システムなのである。
この装置を税金で導入していながら、電源を入れていない、ということは、明らかにおかしい、と久慈の会長は言っているのである。

今、八戸のかけまわしトロール(こっちが正常なトロールである。岩手では、岩泉町のトロールのみ)は、近年、赤字である。
そこで、水産庁では、減船補償金を支払って減船させ、青森県太平洋側の魚類資源を少しでも多くしようと試みているらしい。
しかし、これは、大臣許可である指定漁業の話。
私たち小型船では、減船補償金などというのは、ありえない。
そこで、久慈の会長は、トロールを外来船、県外船とみなしていい、とも言っていた。

彼は、その他、私にたくさんのことを言ったのだが、こういうことだと思う。
問題は、税負担の問題なのだ。
みんなの貴重な税金を使って減船補償金を出すくらいの指定漁業というのは、私たち小型船からみれば、とんでもない相手なのである。
岩手県沖合いの小さな海底の凸凹を平らにし、ガマツの林をなぎ倒し、魚類資源を減少させている張本人たち。
彼らは、地元沖合のことを考えず、ただ船を毎日動かし、1円でも多く水揚げしようとしている。
そんな事業者を、所在地が同じ岩手県であろうとも、地元船とみなすわけにいかない。
しかも、話し合いのテーブルにつこうとしないのだから、ますます、小型船にすれば、頭に来るのである。

たまには、違う人たちの話を聞くのも、頭の栄養になる。
税金を使った事業の話なると、私はリバータリアンであるから、久慈の会長に賛同せざるをえないのである。




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2018年06月19日

2そう曳きトロールは、世界中で全面禁止すべき

こんにちは。

今朝、新潟港へ入港したら、でっかいまき網が荷揚げ岸壁を占領していた。
八戸の惣寶丸である。

惣寶丸.JPG

通常、どこの港でも、利用している荷揚げ岸壁や氷岸壁は係船禁止である。
こんな船がいたため、今日の新潟魚市場では、2隻ずつの水揚げとなり、入港船がたったの17隻しかないのに、1時間待ちであった。
運搬船がいないところを見ると、他港へ運んだか。
新潟沖合で獲ったマグロを境港まで運んでいるということをよく耳にするが、惣寶丸もそうやったのかもしれない。
でも、水揚げ岸壁に係船する必要はないと思うのだが。

この会社は、八戸で非常に力があるようで、まき網専用でノルウェー方式高鮮度維持システムの魚市場を市に作らせたらしい。
しかし、そのシステムを使っていない、というニュースを昨年やっていた。
税金の無駄遣いである。
このでっかいまき網は、水産庁補助で建造した次世代型のまき網であり、高鮮度という付加価値をさばにつけ、大量に獲る漁業からの転換が目的であった。
しかし、実際には、運搬船に低鮮度の魚を運ばせている。
この船は、船内で瞬間凍結できるとされ、八戸前沖の「銀さば」として、刺身で提供されている。
転換の目的は、ないがしろにされ、残念ながら、従来の大量漁獲の道具となった。
これでは、水産庁の補助が、乱獲漁法の船を増やしたことになるのだ。

仕込みなどが終わって、風呂に行こうとしていたら、海上保安庁の職員が、航海の指導に来て(毎年来る)、一緒に、運よく(運悪く?)水産庁の職員も来た。
私は、ここぞと言わんばかりに、水産行政の不備を訴えた。
最悪の岩手の2そう曳きトロールを、なぜいつまでもやらせるんだ。
ここに書いていることで、集中砲火を浴びせたが、途中であきらめた。
だって、何も返答できずに、「下っ端なもので」としか言わない。

終わって歩きながらであるが、彼らから、するめいかの産卵場といわれる東シナ海のことを、ちらっと聞いた。
何と!中国にも、2そう曳きトロールがいて、東シナ海で漁業をしているのだそうだ。
するめいかを獲っているかどうかはわからないが、これでは、本当に東アジアに魚がいなくなる。

世界中で、2そう曳きトロールは、禁止すべきである。

現在、日本海するめいか漁は、最悪のペースである。
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2018年03月22日

法律を悪質に解釈している2そう曳きトロール

こんばんは。

雨で暇なので、今日も県庁の水産振興課に電話をし、「捕まった漁運丸です」と名乗り、それでもいろいろと教えてもらった。
岩手県のWebサイトには、「漁業取締対象」というページがあり、ここに各漁業の違反行為が列挙されている。
こういうページがあったんだなあ(取締船の電話番号まで書いてある)。

この中に、沖合底びき網漁業もある。
注目してほしいのは、「禁止漁具・漁法」である。
網口開口板の使用を禁止している。
そして、これを記載している法律は、というと、「指定漁業の許可及び取締り等に関する省令」である。
この第17条には、次のようにある。

指定漁業者は、別にこの省令で定める場合のほか、別表第二の上欄に掲げる指定漁業につき、それぞれ同表の下欄に掲げる操業の区域若しくは期間又は特定の区域若しくは期間における特定の漁具若しくは船舶を使用し若しくは特定の漁法によつてする操業若しくは特定の種類の水産動物の採捕に関する制限又は禁止の措置に違反して当該指定漁業を営んではならない。

法律の条文というのは、読むのが疲れる。
この中の別表第二に、各指定漁業の禁止事項が書かれている。
全条文の下にある。

沖合底びき網漁業の欄の、「三」に、網口開口板の使用は、禁止とある。
隣の宮城県は例外であり、北海道にもあるが、オッターライン禁止ラインというのが存在し、かけまわしより操業区域は沖合となっている。
なぜ、網口開口板の使用を禁止したのか?
おそらく、その理由は、資源保護上の観点からだと思う。
それ以外の理由は見当たらない。

岩手県は、「指定漁業の許可及び取締り等に関する省令」第17条から、もちろん網口開口板使用禁止である。
現在の2そう曳きトロールは、網口開口板を使用していない。
しかし、2そうで袖網の両側を曳くのだから、網口は閉じない。
実質は、網口開口板を使用しているのと同じであり、条文中の「網口開口板」という文字を使っていないというだけである。
法律の抜け道を利用しており、悪質と言える。。
さらに、網口開口板1そう曳きトロールよりも網口は広く、2そうで曳く馬力アップ版だから、悪質極まりない。

小型船の「鮭を刺網で獲らせろ」裁判の背景の一つには、大臣許可のトロールが鮭を網で獲っていることにもあると思う。
ここで、先ほどの「指定漁業の許可及び取締り等に関する省令」第93条を載せる。

法第六十五条第一項及び水産資源保護法第四条第一項の規定に基づき、赤道以北の太平洋の海域においては、総トン数十トン以上の動力漁船によりさけ又はますをとることを目的とする漁業(中型さけ・ます流し網漁業及び法第六十六条第一項の規定による小型さけ・ます流し網漁業を除く。)を営んではならないものとする。ただし、漁業権若しくは入漁権に基づいて営む場合又はさけ若しくはますをとることを目的とする漁業についての法第六十五条第一項若しくは第二項又は水産資源保護法第四条第一項若しくは第二項の規定に基づく都道府県規則の規定による都道府県知事の許可を受けて営む場合は、この限りでない。

これは以前、どこかで引用したことがあると思うが、トロールはもちろん10トン以上であり、獲ってはならんのだが、「さけ又はますをとることを目的とする漁業を営んではならない」と条文にあるから、混獲なら認める、ということになる。

しかし、だ。
「指定漁業の許可及び取締り等に関する省令」第17条の別表第二の、大中型まき網漁業の制限事項には、「七」として、次のように書いてある。

さけ又はますの採捕であつて大中型まき網漁業の操業に係るもの(総トン数十五トン以上の船舶を使用して行うものに限る。)は、太平洋の海域においては、禁止する。

同じ指定漁業でも、まき網漁業は禁止できて、なぜ、トロール漁業は禁止できないのであろうか。

かけまわしでは、本当のたまにしか鮭は入らないといわれるが、2そう曳きは、鮭をたくさん獲ってくる。
早期群は、水温の関係上、水面付近へ浮いてくることは少なく、海底を泳いでいるのだろう。
一度網に入れたら、その群れの行動を予測し、次回も鮭を狙って網を使うらしい。
そうやって、2そう曳きは鮭を狙う。
もし、完全に禁止だったら、鮭を狙うことはしないだろう。
その分、各河川へ鮭が帰る確率は高くなる。

法律で禁止するのが無理ならば、岩手県の増殖賦課金を、水揚げの50%以上掛けれるようにすれば、2そう曳きは鮭を狙わない。
いや、80%でもよい。
混獲ならば、こんなカネは要らないはずだ。
このカネをほしいというのならば、それは、「鮭を目的」としているのだから。

仮に間違って鮭が入ったとしても、食べるか、それとも捨てることになるかもしれない。
が、それはそれで、底魚の餌になるのだ。
何より、2そう曳きが鮭を狙わなくなるだけで、河川遡上は、いくぶん増えるのである。

法律から、いろいろぐちゃぐちゃ書いたが、結論はこうだ。

2そう曳きトロールは、法律条文を、悪質に解釈した漁業なのである。

小型船の人たちは、ここを読んで納得したら、それを武器にして論陣をはってほしい。
私たちは、海のために、悪いことをしているのではないのだ。
posted by T.Sasaki at 20:57| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月21日

漁業法の目指す未来

再び。

漁業は慣習が重要である、というのが、漁業権に対する理解からわかった。
しかし、目下の問題は、魚類資源の減少である。
漁業調整の基本法である漁業法は、ここで何を目指したらいいのか。

くどいようだが、漁業法第1条には、「漁業生産力を発展させ」という目的が書かれてある。
「漁業生産力を発展させる」とは、どういうことか。

世界有数の漁場である三陸沖をはじめ、日本の海に魚があふれていた時代、「漁業生産力の発展」は、よりよい漁法の開発、よりよい漁具の開発、よりよい探知計器類の開発であり、それにより、漁業効率が良くなり、確かに生産力は発展した。
しかし、生産力だけを向上させ、効率のよい漁業の制限をあまりしなかったために、魚類資源は非常に減少したのだ。

今後の「漁業生産力の発展」とは、何を指すのか。
それは、魚類資源を増大させる取り組みではないだろうか。
魚が多くならなければ、漁業生産力は発展しない。
したがって、効率のよい漁業には、大きな制限が必要になるのは言うまでもない。
「岩手県漁業調整規則」の第1条には、「漁業法」と並んで、制限法律である「水産資源保護法」というのが書かれているが、実際には機能しているとは言えない。

大型まき網漁業は、とんでもなく優秀な探知能力のある高価な魚探類を装備し、手加減しないならば、沿岸域にある魚類は、ほぼ取り尽くしてしまうだろう。
今や、彼らはそれを自覚しているのではないか(と思うが・・・)。
漁法自体、その気になれば、生きたまま放流できるのだから、厳しく資源管理“できる”漁業である。

沖合底曳網(トロール)漁業は、網を引き揚げた時点で、ほぼ網の中の魚は、瀕死の状態である。
小さい魚を放流する、などということはできない。
放流しても、海鳥の餌となるだけである。
したがって、まき網漁業のように、資源管理“できる”漁業ではないから、制限を厳しくすべきである。

岩手沖合を操業している2そう曳きトロールは、史上最悪の漁法である。
開口板トロールの馬力アップ版と理解してよい。
概念図は、全国底曳網漁業連合会のWebサイトでリンクしてある。

http://www.zensokoren.or.jp/trawl/trawl_fisheries.html(「一般社団法人全国底曳網漁業連合」)

トロールの3つの漁法のうち、船頭の腕前がわかるのは、かけまわし、である。
かけまわしは、網を入れる位置の正確性が問われる。
開口板と2そう曳きは、そんなものは要らない。
かけまわしに比べれば、極端に言うと、バカでもできる。
魚のいる場所を経験的に覚え、魚の移動予測と季節変動を加味すれば、きっと優秀な船頭といわれるだろう。
ただそれだけのことだ。

ある船主が言っていたのが、バカでもできる漁業は、小型船では、かご漁業である。
「バカでもできる」と私が聞いたときは、「そうかなあ」と疑ったものだが、なるほど、他の漁業に比べれば、バカでもできる。
これは何を意味するか。

かご漁業は、場所に道具を設置すれば、あとは、ただの餌交換である。
燃油代や餌代を差し引いても、丸々赤字で帰ることはほとんどない。
だから、経営的に簡単な漁業であり、それゆえに、ただやっているだけでよい漁業の一つであろう。
このことから、ある船主は「バカでもできる」と表現したのだと思う。

では、なぜ、私は「商売にならない」と言って切り上げたのか。
それは、普通の賃金を乗組員に支払い、船の償却分や道具の償却分、その他を考えると赤字になるから。
この判断は、その船の大きさにもよるし、家族労賃を考えない船主なら赤字ではない。

震災前後に、ある会合で水産技術センターの人と話したのであるが、彼は、新規着業者には、かご漁業を勧めるのだという。
理由は「やりやすいから」ということだったが、これは「バカでもできる」と証明したようなものである。

「バカでもできる漁業」というのは、すなわち、経営的に楽な漁業である。
2そう曳きトロールも同じ構造であり、かけまわしのように、船頭の腕前をそれほど必要としないから、経営側とすれば、船頭を選ぶ必要もなく、経営は楽である。
したがって、両漁業とも、淘汰されにくいと言えるだろう。

一般的に、政府の補助でもない限り、魚の資源量の増減により、漁船は淘汰される。
腕前のない船頭は、淘汰されるのである。
漁船数が減少していけば、魚の資源量は増加する。
他の条件がなければ、魚の資源量と漁船数は比例し、魚の増減で、倒産と起業が繰り返される。

現在は、冷凍技術や流通の発達により、魚価が上がっているから、資源量が減少しても減額分をカバーしていると言っていいだろう。
これだと、もともと経営的にやりやすい漁業というのは、ますます淘汰されにくい。
2そう曳きトロールにしろ、かご漁業にしろ、倒産したという話は聞いたことがない。
したがって、これらの漁業では、制限を強くしないと、魚を獲り尽くしてしまう。
経営的に楽な漁業が苦しくなったら、いよいよ、本当に海に魚がいなくなった時である。
現状のままでは、未来は非常に暗い。

漁業法第1条に戻るが、目的を「漁業生産力の発展」としているから、魚類資源を増大させる取り組みが、絶対に必要となる。
私は、ブログ冒頭の「日本の漁業が崩壊する本当の理由」を読んでからというもの、「魚類資源減少について」というシリーズを書いてきた。
結論は、ずっと同じ漁業をやっているのではなく、旬の魚を目的として獲る工夫をする、ということだと思う。
漁がなくなっても、それを獲ろうとする努力は、無駄な努力であり、資源を減らすだけである。

「旬の魚を獲る」ということを優先し、効率のよい漁業ほど制限を強くするという漁業調整を行っていくことで、「漁業生産力の発展」が可能になるのである。
posted by T.Sasaki at 21:30| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月20日

反撃の決意

こんばんは。

違反行為というのは、すぐに認めれば、開き直って好き放題に言うことができる。
好き放題と言っても、論理があってこそだが。

私の「すべて認めます」という事情聴取が、ある程度終わってから、次のように言った。

違反は違反で認めるが、私は、海のためには、悪いことをしているわけではない。
この3月から甲長8cmへと漁獲制限が厳しくなるから、もともと私は、2月いっぱいで切り上げるつもりでいた。
商売にならないような操業なら、道具をすべてあげる。
いいですか。
そのほうが、魚は増えるんですよ。
昨年までは、3月末であげた。
どうせ特別採捕なんて、商売にならないから。
一方、県南の人たち、彼らは、1年中、道具の漬けっぱなしだ。
ああいうやり方では、魚は増えない。
大臣許可の2そう曳きトロール、あれって、史上最悪の漁法なんですよ。
魚を減らす漁法であり、増えることはない。
開口板が悪いとはいうが、2そう曳きは、その何倍も悪い。
八戸のトロールは全船かけまわしで、冬季は1ヶ月に10日も出ればいいほうだ。
ここの2そう曳きは、休みが非常に少ない。
そこから考えても、岩手の2そう曳きの方こそ、悪いことをしている。
そうじゃないですか?

さらに、ブログの冒頭の本の内容を言った。

魚を減らす、ということは、国を売っていることにもなる。
外国、特にノルウェーなどの漁業先進国では、日本の魚が少なくなることを期待している。
そして、日本に魚を高く売り付けようとしているんですよ。
知ってました?

取調べをした人は、「知らなかった」と驚いていた。
私は、一応「被疑者」なのだが、それからは、被疑者というより、普通の1対1の人間の会話みたいになった。
私は、違反のことは、もうどうでもよかったので、言いたいことを言って、時には笑いをとったり、もう犯罪者という感じではなかった。

あらためて思うのだが、私は、そんなに悪いことをしたわけではない。
そして、誰かにこの話をすれば、ほぼ100%、2そう曳きトロール漁法のほうが、海にとっては大犯罪である、と結論する。

通報したのはトロールではないか、という噂を聞いてから、悔しくて、2晩眠ることができなかった(捕まってから数日後だったが)。
その時、「徹底的にやる」と決意した(完全に逆ギレ!)

昨日、漁協から帰ってきてから、県の水産振興課に電話で漁業調整規則のことを聞いたら、ネットで見ることができるから、と場所を教えてもらった。
さっそく見た。
が、いっぱいあるので、途中であきらめた。
時間ができたら、規則以外の法律も勉強しようと思う。

目的は、「2そう曳きトロールをかけまわしに転換せよ」。
posted by T.Sasaki at 20:09| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする