日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2025年06月17日

遅いだけ?

こんにちは。

昔々、たくさんのするめいか資源があった頃、私が学校を終わって船に乗り始めた頃、春鮭鱒が終わってから日本海へいか釣りに来た。
当時、何もわからなかった私には、夜の航海中、小泊沖から新潟沖まで、集魚灯を点けた船がたくさんいて、その数には驚いたものだ。
見渡す限り、メタハラ灯が点いていた。
そして、現在、同じように航海していても、小泊沖から新潟沖まで、点灯船は1隻もいない。
今や、新潟以北の日本海では、港からより近い漁場で、集魚灯を点けない経済的な昼いか漁が主流となり、その昼いかでさえ、赤字状態だ。
秋田港や小泊港周辺にいるいか釣り船は、ずっと苦しんでおり、もう撤退して太平洋へ戻るという話も聞く。

昔々、新潟港へたくさんの入港船があった頃、私が佐渡へ来る前、新潟の街は、賑やかだった記憶がある。
夜に古町に繰り出せば、呼び込みの兄ちゃんたちがあちこちにいて、誘われて店に入って行った。
その後、呼び込み禁止の規則ができて静かになったが、それでも街は賑やかだったように思う。
新潟沖合には、佐渡海峡から瓢箪礁までたくさんの漁場があり、山形沖まで含むと、非常に広範囲だが、沖合漁場は距離が遠いのが難点だ。
往復で8時間から10時間が普通で、まともにやっていては、寝る暇がない。
新潟市場のいかの値段は、新潟以北では最も高く、したがって、少々遠くても新潟港まで運んだ。

当時は景気がよかったので、休日になると、乗組員たちは寝ないでそのまま新潟の街へ遊びに繰り出す。
今思えば、よくそんな体力があったものだと感心する。

その後、するめいか資源が少なるのが目に見えてわかるようになり、佐渡のD親分の誘いもあって、新潟から佐渡へ入る港を切り替えた。
その佐渡でさえ、今年の外来船は、まだ私1隻のみ。
新潟港など、来ても赤字は増えるだけなので、誰も来ない。

漁があるのは石川以南で、するめいかの北上が遅いだけなのか。
実際に、そう言う人もいるが、それでも、全体の資源量が少なすぎる。
本当はすでに帰りたくなっているのだが、遅いだけ、という言葉を少しは信じようかな、と考えたりしている。
あやふやな状況というのは、ヒジョーにストレスがたまる。


posted by T.Sasaki at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | いか釣り漁業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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