日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2023年10月06日

人工シロップと農薬

3回目、こんにちは。

はちみつシリーズ5回目。
はちみつが非常に健康にいいといことは、前3回でわかったと思う。
しかし、これを売るほうは、すごいことをやっている。
果糖ブドウ糖液糖をいう毒を盛っている。(※1)
スーパーで売っている安いはちみつは、まず、信用しないほうがいい。
目安として、キロあたり3000円以上のものを選ぶこと。

これは養蜂業者の問題になるが、みつばちに人工シロップを餌として与えると、いろいろと不具合が発生する。(※2)
いつもお世話になっているKさんによると、ちゃんとしたはちみつを餌として与えないと、元気にならないそうだ。
彼のみつばちは、他の人にあげても、すこぶる元気がいいそうだ。

みつばちの大敵はすずめばちであり、ややもすると養蜂業者も刺されることがあるという。
2度目は、アナフィラキシーショックが起こるため、対応する注射器と薬液を準備しておくようだ。
史上最大の敵は、なんといっても農薬である。
みつばちは、バッタバッタ死ぬ。
農薬で弱ったはちの健康を保つため、抗生剤も使う。(※3)

はちの受粉に頼る農家は、農薬を使い、はちを殺す。
世界の受粉の8割は、はちが担う。(※4)
頭は大丈夫かね。
はちがいる環境というのは正常であり、炭鉱のカナリアと同じに考えていいだろう。

みつばちにとって害があるのだから、みつばちが作ってくれるはちみつにも、多少たりとも影響がある。
そういう理由から、崎谷先生は外国産のはちみつを推奨している。(※5)
一方で、ミツバチ自体が農薬を避ける傾向にあるという話もある。(※6)
私はこれを信じたい。

はちみつは、加熱すれば毒が増えるから、非加熱であること。(※7)
花粉入りのはちみつは、健康状態によって避けなければならない場合もある。(※8)
はちみつの保存容器は、ガラス瓶にしたほうがいい。(※9)
とにかく、みつばちのいる環境に気をつけて、はちみつは購入したほうがいい。(※10)
スーパーで売られている中国産は、私なら買わない。
宮古市(旧川井村)の大峠養蜂場は、森林地帯にある養蜂場だ。
たぶん、安全なはちみつだと思う。



(※1)
 世界3大アダルトレーションという言葉を聞いたことがありますか。アダルトレーションとは、英語で「混ぜ物をすること」を意味します。つまり食品偽装です。
 世界で市場に出回っている食品の中で最も混ぜ物によって偽装が行われている食品第3位にハチミツが入っています。
 第1位 オリーブオイル
 第2位 牛乳
 第3位 蜂蜜
 市場に出回っているその9割以上のハチミツに人工シロップが入っていることが報告されています。人工シロップとは、ブドウ糖果糖液糖(HFCS)・異性化糖などです。
 ブドウ糖果糖液糖は、主に遺伝子組み換えのとうもろこしを原材料としており、そのため安価に大量生産することのできる人工甘味料です。
 人工シロップの毒性は、医学論文でもさまざまなところで証明されています。
・原料が遺伝子組み換え(GMO)のとうもろこしであること。それゆえ私たちの遺伝子にダメージを与える
・グリホサートの問題。遺伝子組み換え作物が育つ場所には殺虫剤や除草剤が必ず撒かれているため、GMOコーンが原材料である人工シロップにもネオニコチドや、グリホサートなどが混入している。これらはエストロゲン様作用を持ち、炎症の原因となる。
・複雑な化学合成過程における、重金属汚染や澱粉質の混入。
・2019年の研究では、ブドウ糖果糖液糖がガンを促進させる、肥満、高脂血症などのメタボリックや行動異常(躁うつ病など)を引き起こすことが報告されている。
 簡単に言えば、本当ならばハチミツを摂取することで、エネルギーの賦活を行いたいのに、シロップ入りのハチミツを食べると逆に、私たちが生き残るためのエネルギーを奪い、さらには私たちの体にダメージを与え、病気の原因になってしまうということなのです。
(「ハチミツ自然療法の最前線」p230)

(※2)
 働きバチに餌として人工シロップを与えてしまうと、また別の問題も起こります。
 ミツバチはブドウ糖果糖液糖やショ糖シロップといった人工シロップをうまく自分で代謝することができません。それゆえハチミツに人工シロップが残存します。また、ブドウ糖果糖液糖は、ミツバチのエネルギー代謝経路である解糖系をブロックしてエネルギー代謝を止めてしまうことが報告されています。寒い時期、花蜜の不足を補うために良かれと思ってブドウ糖果糖液糖を餌として与えていると、結果的にハチの生命力を奪うことになり、ハチのコロニー自体の弱体化やハチミツの収穫量の減少という結果になりかねません。
(前掲書p234)

(※3)
 ネオニコチノイド系農薬成分として、イミダクロプリd、アセタミプリド、ジノテフランなどがあります。ネオニコチノイド系農薬は、昆虫の神経に作用する農薬です。神経伝達物質であるアセチルコリンが結合する部位(ニコチン性アセチルコリン受容体)に結合し、神経の電気の流れをブロックします。昆虫の神経伝達を攪乱することで殺虫効果を持つ殺虫剤の一種です。
 農薬には日本の住化武田農薬(現:住友化学)が開発したクロチアニジン(2001年日本で農薬登録)、ニテンピラム(1995年販売)などがあり、バイエルクロップサイエンスと共同で欧州市場で展開しています。
 2016年欧州委員会は、ハチなどの送粉者を生態系から守るために、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムの3種類のネオニコチノイド系殺虫剤の屋外使用の全面的禁止を決定しました。
 2009年には日本の長崎県の壱岐、五島、平戸、的山大島などで、ミツバチの大量死が発生し、住化武田農薬のダントツ(農薬の商品名)で、ミツバチは全滅すると報告されています。
 日本では食品の残留ネオニコチノイドの許容基準値がEUよりも大幅に緩いのが現状です。
(前掲書p265)
 グリホサートは除草剤です。商品名「ラウンドアップ」という除草剤の有効成分として含まれています。グリホサートが含まれる除草剤や、植物や農作物に散布されると、葉から吸収され、その後根の部分を含め植物全体に行き渡り、成長を抑制します。植物全体が機能不全に陥るため、除草剤としては非常に効果的なものになります。
 この除草剤を農作物に散布すると、雑草だけではなく農作物自体もその生命を絶たれてしまうので、ここで対となって出てくるのが、遺伝子組み換え作物です。グリホサート耐性のとうもろこしや大豆、小麦などは、除草剤の標的部位を改変したタンパク質を産生する遺伝子を挿入する方法で遺伝子が操作されており、グリホサートに曝されても植物の機能には影響がないようになっています。
 2006年秋から翌年にかけてセイヨウミツバチが一夜で大量に失踪する現象がアメリカ各地で発生しました。この時、アメリカの養蜂家は養蜂箱の30〜90%を失ったと言われています。巣の中にハチミツと花粉はあるのに、働きバチが突然いなくなったのです。これは蜂群崩壊症候群(CCD)と呼ばれるようになりました。アメリカのみならず、カナダ、ヨーロッパのほぼ全域の各国、イギリス、オーストリア、スイス、ドイツ、ベルギー、フランス、オランダ、スペイン、ギリシア、イタリア、ポルトガル、ポーランド、において同様の現象に遭遇しています。また、CCDの可能性のある現象は台湾でも2007年4月に報告があります。
 1971年から2006年にかけ、米国における野生種のミツバチ数が激減(今ではほとんど存在しなくなってしまった)し、養蜂家の保有しているミツバチのコロニーはゆるやかに、しかし顕著に減少しています。その背景にモンサント会社の開発したラウンドアップが大きな原因として注目を浴びました。大々的にラウンドアップが導入された2004年の冬にCCDの発生が認められ、2006年の終わりから2007年の始めにかけ、ミツバチの減少率が拡大し、突発的なミツバチ失踪現象が多く目にされました。
 ネオニコチノイド系農薬はこの時期も一定の量で使われていましたが、CCDの発生のタイミングがグリホサートの広範な使用とタイミングを同じくしていることからも、ハチに対する悪影響というのは、もちろんネオニコチノイド系農薬を無視することはできませんが、グリホサートの脅威のほうが甚大であると推測できます。
 グリホサートは、人体に発癌性を持つことが報告されています。また農業に使用する通常量のグリホサートに曝露した働きバチは、脳の機能障害を起こし、ナビゲーション能力に障害が出ることもわかっています。ネオニコチノイド系農薬への曝露とのコンビネーションで、グリホサートは間違いなくCCDの原因となっています。
(前掲書p274)
 殺虫剤や農薬が撒かれている土壌で育つ花から集められたハチミツには、いろいろな薬剤がそのまま残っていることになります。さらに、そこにいるハチたちの健康も害され、弱ったハチになってしまうのです。その弱ったハチに何をしているかというと、病気になったら、もしくは予防という理由で抗生剤を投与するなど、人間界と同じことが起きています。健康を取り戻すには、薬剤を投与することではなく、健康を害している原因を排除し健全な体という土壌を育てることです。ハチの健康においては、ハチが蜜を集めてくる飛距離範囲に農薬を使用している農地があってはならないのです。それが、人が健康のために食べるハチミツとしても決して無視できない条件になります。
(前掲書p277)
 国によって、ミツバチの天敵は異なりますが、その昔からハチが自然に生き延びてきたことを考えると、不自然な薬剤の投与が必ずしも必要だとは思えません。
 そして、わざわざ薬剤を添加しているということは、言い換えれば「そこのミツバチたちは元気ではない」、「そこはハチが生きていくための衛生環境が十分に整っていない」ということになります。抗生剤ほか薬がなければ病気になってしまう状態ということは、そこで生きるミツバチが弱ってしまう原因が何かあるということなのです。
(前掲書p285)

(※4)
 ハチの活動はもともとはボリネーター(花粉を運び受粉の手助けをする)としての役割を持ち、農業をする畑ではハチは非常に大切な存在です。世の中の農作物の多くはハチの存在に依存しているのです。つまり、巣箱を置くその場所は、ハチミツを採るだけのためではない場合、農地であることがほとんどでしょう。ハチの存在がなくなってしまうと、世界の農作物の8割もが取れなくなると言われるほど、ハチはポリネーターとして、さまざまな植物の受粉の手助けをしています。
(前掲書p277)

(※5)
 イミダクロプリドとチアクロプリドは、継続的な曝露によってエストロゲンの過剰発生を促すことがわかっています。細胞に作用し、アロマテース(aromatase)というエストロゲンを合成する酵素の活性が報告されています。ネオニコチノイド系農薬によるハチミツを含む食品汚染が乳がんや子宮がんの誘発にも関与しているということです。
(前掲書p272)
 農薬の怖さは、ハチの行動範囲である半径3km圏内に農薬が撒かれている農地がないところに巣箱を置いても、農薬の混入の可能性があるという点です。農薬は雨や風、そして地下水などを通じて、農薬が使われてない土地へも知らぬ間に拡散していくのです。
 それゆえ、健康改善のためにハチミツを摂取する場合は、できるだけこれらの農薬の使用が規制されている場所のハチミツを選択することが望まれます。
 現在、グリホサートの使用を禁止している国は33ヶ国あります。
アルゼンチン、オーストラリア(州ごとに違う)、オーストリア、ベルギー、バミューダ、バハレーン、バルバドス、ブラジル、カナダ(10州のうち8州にて)、コロンビア、コスタリカ、チェコ、デンマーク、エルサルバドル、フィジー、フランス、ドイツ、インド、イタリア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、オマーン、カタール、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、サウジアラビア、ポルトガル、スコットランド、スロベニア、スペイン、スリランカ、タイ、ベトナム
 2020年にオーストラリアの科学者によってグリホサートによる土壌の汚染に関してレポートが出されました。結論は、世界の農地の中でグリホサートに汚染されていない地域はほぼゼロに近い、というものでした。
 同研究の中で、ここまで世界的に土壌がグリホサートに汚染されている理由の一つに、グリホサートが非常に分解されにくい化学物質であることが挙げられます。仮に今グリホサートの使用が禁止されている国でも、ハチミツにグリホサートが混入していないという保証にはならないことを示唆しています。
(前掲書p278)

(※6)
 玉川大学の実験で明らかになっていることですが、ミツバチは、農薬にあうとすぐに死んでしまいます。つまり、農薬にとても敏感な益虫なのです。
 また、ミツバチは、気象条件、化学物質、物理的変化に非常に敏感で、農薬がほんの少しでも含まれているミツ源には近づかないのです。
(健全社 イラスト・元気文庫「ミツバチからの贈り物・ハチミツ」p2)

(※7)
 加熱されたハチミツは色、香り、風味、栄養素、効能も損なわれます。市販されているハチミツでも非加熱やRawと表記されているものを選びましょう。
 ハチミツは高温で加熱することにより、メチルグリオキサールの含有量が増えることがわかっています。それゆえ、メチルグリオキサールの含有量によって「抗菌」の効果を謳っているマヌカンハチミツの中には加熱によって抗菌度を偽装されているものも少なくありません。メチルグリオキサールは、それ自体が体にとって毒なので、マクロファージなどの貪食系の免疫細胞を活性します。それを以って免疫力向上になる、とマーケットでは宣伝されていますが、ここでの免疫の刺激は、炎症を引き起こすということと同義です。免疫が上がったのではなく、毒が入ることで免疫細胞が活発に貪食活動をしているにすぎません。
(「ハチミツ自然療法の最前線」p283)

(※8)
 花粉には環境に浮遊しているさまざまな物質が付着します。大気汚染、環境汚染のある地域で採れたハチミツは、花粉を介して汚染物質も一緒にハチミツに含まれてしまう可能性が高まります。
 また、リーキーガットのように粘膜が弱っている人が花粉の含まれるハチミツを摂取すると、壊れた腸粘膜から花粉が血中に入り込んでしまい、全身炎症の要因となりかねません。もちろんその環境によって花粉が汚染されている場合は健康な人にも害があります。
 ハチミツには花粉が入っているものと、もともと花粉がほぼ入っていないものがあります。また意図的に花粉を取り除いているハチミツも存在します。
 コーデックスという国際的な食品規格の定義では、ミツバチが集めてくるものでハチミツとして認定されるものは、以下の3つになります。
@花の蜜
A植物の生きている部位の分泌物
B植物の生きた部位からの分泌物を吸った昆虫の分泌物
 いわゆる花ハチミツ(Blossom Honey)が、@の花の蜜からできたハチミツで、自然な状態であれば花粉が入っています。もう一つ、甘露ハチミツ(Honeydew Honey)というのが、AとBになり、Aは花粉の混入が限りなく少なく、Bは花粉が入っていないハチミツになります。
 これら以外は加工ハチミツとなり純粋なハチミツとは言えません。
(前掲書p286)

(※9)
 プラスチック容器のポリタンクにハチミツを入れたままにすると、プラスチックが溶けてBPA(ビスフェノールA)が溶出します。
 最終形態としてお店に並んだ時にプラスチック容器にハチミツが入っているものは論外です。ガラス瓶とは違い、プラスチックのほうが熱伝導が高いので熱をたくさん吸収するのです。特にハチミツは黒い色をしたプラスチック容器に入っていることが多いので余計にプラスチックが熱によって溶かされ、エストロゲンの害が増大してしまいます。エストロゲンは炎症物質です。
 また、商品としてガラス瓶に入っていることは大前提ですが、商品として容器に入れる前までにどういった容器で保存されていたかも重要です。通常、ハチミツは、ドラム缶やステンレス缶、もしくはプラチック容器に入れられて保管されています。保管の際にプラスチック容器を使っていないところ、または採蜜したその時に、保存せずにそのまま瓶詰めしているところのハチミツを買うことで、BPAの害を防ぐことができます。
(前掲書p289)

(※10)
 安全はハチミツを見つけるために第一歩として、ハチの巣箱がある場所から半径3キロメートル以内に汚染されていないことが非常に重要になります。
1. ミツバチの生活圏半径3キロメートルに農薬が散布されている田畑がないか
2. 遺伝子組み換え作物(GMO)を育てている畑が近くにないか
3. 大気汚染がないか
4. 水源の汚染がないか
5. 人口密度の多い場所が近くにないか
 糖自体は皆さんのエネルギーブースターではありますが、その中に一緒に毒性の高いものが入っていれば、それは逆に皆さんの体調にマイナスに作用することになります。
(前掲書p291)


posted by T.Sasaki at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 病を駆逐せよ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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