こんばんは。
これ、今日の魚探画像(2個とって早帰り)。

するめいか漁の時は、常に、画面半分を海底拡大にして使っている。
拡大画面でようやく1mから50cmくらいの高さの反応を狙う。
逆走した場合、この反応は点にしか映らない。
これを狙って針を下ろして当たった場合に、ようやく、いかが揚がってくる。
画面の右側の少し色のついた60cmくらいのポツンとした反応で、数匹獲った。
これが黄色になっていれば、船尾のほうの機械にある程度の尾数が付いてくる。
もちろん、うまく当たった場合の話。
外れれば皆無で、またやり直し。
現在は、打率にして1割切るかもしれない。
ぐるぐる船を回して、目が回る。
しかも、すでに誰かがチャレンジして当たっている反応だと、形も揚がらない。
良くて、1匹か2匹か。
このことは小型船の船頭ならわかっていることである。
自分で見つけた反応を何度も追っていると、付かなくなるという経験があるからだ。
するめいかは、擬餌針を学習して、食いつかなくなるのである。
したがって、時間が経つにつれ、その日の反応数が少ないと、形を見るのが難しくなってくる。
一方、2そう曳きトロールは、するめいかの食欲などお構いなしに獲ることができる素晴らしい漁法なのである。
2そう曳きトロールの船頭は、小型いか釣り船の船頭に比べ、超のつくほど楽な仕事だ。
最近の小型いか釣りの漁獲は惨めなもので、数箱から良くて二桁。
一方、宮古に水揚げするトロールは、全部で60トン。
箱数に換算すれば、12000箱(昨日は久慈いか釣りで600箱。宮古は休んだ)。
もし、するめいかを獲る漁法として、2そう曳きトロールを認めていなかったら、産卵するために生き残るするめいかは、非常に多いだろう。
もう、小型いか釣り船で獲れるくらいのするめいか資源ではなくなった。
何年も前から、小型船の団体はこの危機を訴えてきたが、水産庁をはじめ、誰も聞いてくれる人もいない。
その成果として、小型いか釣り船は、身売りをするか、自己破産しか道はない。
実際に私は、自己破産しようか、という言葉を、同業者の口から聞いている。
資源管理も何もあったものじゃない。
こんなもの、建前だけの話なのだ。
本当にするめいか資源を増やそうという考えがあるならば、2そう曳きでのするめいかの漁獲は、禁漁にすべきである。
この問題を無視し、「力の強いものが勝つ」という論理だけで漁業をやっていこうとするならば、最初から漁業許可など要らない。
どっちみち、水産庁にしろ、県にしろ、管理する気がないのだから。
posted by T.Sasaki at 19:45|
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2そう曳きトロールは最悪の漁法
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