こんばんは。
前回のつづき。
六ヶ所村に貯まっている高レベル放射性廃液は、非常に、ではなく、異常に危険なものだ。
そばにいれば、即死。
だから、あらゆる機械にトラブルが発生すると、それを修理するのにも、時間とカネが、異常にかかる。
トラブルなら、まだマシ。
事故となると、とんでもないことになるが、日本では、国際基準をねじ曲げて、「液体貯槽の破裂」という過酷事故を削除し、「蒸発乾固」とした。
これは、原子力規制委員会の話である。
規制委員会の更田豊志委員長は、とてつもない悪党である。
この辺は、前出した「
豊かな三陸の海を守る会(宮古市)総会,講演会「六ケ所再処理工場の現状 国・日本原燃の危険な姿勢」使用スライド(22.5.29)」を見ればわかる。
旧ソ連で起こったウラルの核惨事というのがある。
高レベル廃液の冷却系統の故障から起こった。
それを、日本の原子力規制委員会は無視し、「蒸発して、乾いて、固まる」ということにしたのだ。
青森県の人たちが、この事実を聞いて、怒らないのが不思議でならない。
先日、日本海溝・千島海溝の巨大地震津波の波高予想が発表された。
さすが、「
三陸の海を放射能から守る岩手の会」のエース、永田先生である。
次の図表をちゃんと発見した。
https://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/model/pdf/sankozuhyou.pdf p7「強震断層モデルの強震動生成域の分布と震度分布」(「
内閣府」「
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」)
これを、「
豊かな三陸の海を守る会(宮古市)総会,講演会「六ケ所再処理工場の現状 国・日本原燃の危険な姿勢」使用スライド(22.5.29)」の15枚目のスライドに使用している。
六ヶ所村周辺は、震度6強だ。
そして、16枚目のスライドを、ぜひ見てほしい。
左側の「図表1 震度と最大加速度(ガル)の対応表」と六ヶ所再処理工場の耐震設計の変遷を見比べると、「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震」には全く対応できていないことがわかる。
アクティブ試験は2006年に終わっていて、放射能まみれの機械設備を工事し、375ガルから700ガルに耐震強度を上げたのは、至難の業だったろう。
しかし、努力が水泡と化す。
工場設計の基準地震動が700ガルに対し、予想される地震動が、最大1500ガル。
大丈夫かよ?
都合が悪かったのか、上記、「図表1」は、なぜかWeb上から削除されたそうだ。
そして、17枚目のスライドにあるとおり、今年4月12日、このことに対して、国から回答もない。
これを書いていて、おまけが出てきた。
「
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」の図表から、津波の波高についても調べてみたが、「原子燃料サイクル施設」にも、津波は1mから最大5m到達する予測になっている。
まさか、冷却用の電源系統が、5m以下ということはあるまい。
もし、そうなら、福島原発と同じようになってしまう。
https://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/model/pdf/aomori.pdfまさか、だよな。
希望を込めて言えば、せめて、高レベル放射性廃液だけは、どれだけカネを使っても守るべきだ。
これは、他の地域の津波対策よりも優先する。
「
日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」の予測を元に、日本の国が、本当に地震や津波を警戒するならば、まずは、六ヶ所再処理工場の高レベル廃液を、絶対に守らなければならない。
これが爆発したら、その被害は、福島の比ではない。
私は、講演会の最後の質問コーナーで、「ガラス固化体以外に、高レベル廃液を封じ込める方法はないのですか」と永田先生に聞いたら、今のところ、ないそうだ。
せいぜい、フランス方式のガラス固化をやるしかない、らしい。
日本のお偉いさん方、本当に、大丈夫かね?
posted by T.Sasaki at 21:23|
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