日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2021年01月15日

岩手県沖底組合への提案 4

こんばんは。

岩手の2そう曳きトロールの、尋常ではない乗組員に対する分け魚は、誰もがおかしいと感じていた。
私が言い出す前に、すでに、若いT君が、宮古水産振興センターに電話を入れたそうだが、県職員の対応は、とても真剣な態度とは言えないものだったそうだ。

そこで、私も宮古水産振興センターに出向いた。
行ったはいいが、誰と話していいのかわからなかったが、「下っ端ではなく、エラい人と話がしたい」と伝えたら、たまたま目の前を課長が通ったものだから、「あなたでいい」と言った(本当は、誰がエラいのかわからない)。
最初に、なぜ、真面目に現場に行って調べないのか聞いたが、まあ、しどろもどろの回答。
そこで、「トロール漁業は大臣許可なので、調べないのか?小型がちょっとでも違反すれば、すぐに飛んでくるくせに。(私のこと。笑)」と聞いたら、「大臣許可と県許可とで、そういう差別はしない」とうれしい回答。
「じゃあ、やれよ!」
たぶん、心の中は、汗たらたらだったろうなあ。

いろいろな噂が聞こえてくる。
「網に入り過ぎたから、捨てているのではないか」という、とんでもない話まで。
噂の発端は、タラ延縄をやっている人たちの獲ったタラが、大きなするめいかを吐き出す、ということから始まった。
そこで、佐渡のD親分に聞いてみたら、小さいするめいかなら食べるけど、大きいのはどうかなあ、という返事。
あの時、獲れたするめいかは、でかかった。
15入れでも小さく見えた。
そこで、今度は、前沖でタラ縄船に聞いてみたが、今までタラ縄をやっていて、たった一度もするめいかを食っているマダラは見たことがない、と言った。
この人は、宮古では、一番の古株だ。
しかも、今のするめいか資源とは比較にならないくらい多かった時代から、タラ縄をやっている。
彼の話では、「生きたするめいかを、タラが食えるのか、という問題を考えると、どうかと思う。するめのほうの動きが俊敏だからなあ」と。
まだらは、どすいか、小さいたこ、そして毛がにまで食うが、私もするめいかを口から吐き出したまだらを見たことがない。
だから、トロール船が捨てたするめいかをマダラが食って吐き出したのではないか、という疑いが持たれているのである。
ただし、まだらの餌として、するめいかの切り身はいいらしい。
これに関しては、見解が分かれている。

今回の問題が表面化して、すでに、岩手県沿岸漁船組合には報告されていて(私が最初に報告したのではない)、組合長が激怒しているそうだ
私は、事務局から聞いた。
何月だかわからないが(トロールの漁期前か漁期初期だと思う)、水産庁が来て、するめいか資源が危機的状況だ、と説明し、資源を大切にするような話をしていったようだ。
金沢会長と沿岸漁船組合の組合長は同席して、一緒にその話を聞いていたから、まさか、こんなことになるとは思ってもいなかったのだろう。
だから、怒っているのだ。

金沢会長は、危機的状況を、各トロール船主に伝えているのか?
2そう曳きの船頭たちに、伝えているのか?
どっちだろう?
軽トラックで、ばら撒かれたするめいかは、口封じが目的だったのか?
水産庁からの情報を、金沢会長のところで、すべてストップしているなら、その目的は何なのか、それを私は知りたいと思う。
まさか、自分の会社のまぐろ船のため、餌を確保するためにやっているわけではないだろうが。

今回の件のひどさは、すべて金沢会長の態度の悪さにある。
積極的な提案を聞きたくない、話し合いもしたくない。
とてもいい大人のすることではない。
岩手沖、三陸沖の魚をどうやてって資源回復していったらいいのか、みんなで話し合おうという気概を、私は彼から全く感じない。
小型船の側だって、魚類資源回復を無視しているような勢力もある。
だから、会議を開いて、お互い言い合えばいい。
もちろん、一発で決まるわけではなく、とてもそんなことは無理だ。
国のさまざまな分科会だって、答申をまとめるのに、1回で決めたことはないはずだ(私は、六ヶ所の反核燃運動に参加していた時、国の原子力政策大綱を作る際の議事録を読んだことがある。みんなも読んでほしい。福島原発事故が起こってから、推進派の人たちの発言は、みんなゴミだ)。
頭のいい人たちでさえ、まとめるのに苦労しているのだから、すぐにまとまるわけがない。
しかし、方針を立てるのは簡単だ。
「魚類資源を回復させる。そして増やす」
これでいい。
あとは、各団体が意見も持ち寄って、話し合いをするだけだ。

posted by T.Sasaki at 20:41| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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