ふたたび、こんにちは。
サンメイいか釣り機のただ一つの弱点、それは、頻繁にグリスをひかなければならないこと。
これは構造上の問題であるから、しかたがない。

サンメイいか釣り機は、ドラムをつけるシャフトに直接トラバースがついている。
それをモーター減速機からのチェーンで動かす。
そのため、1軸駆動である。
一方、ライバルメーカーのはまでいか釣り機は、ドラムをつけるシャフトの下に、トラバースがあり、それをチェーンでつないでいるので、モーター減速機から直接シャフトをまわしているわけではない。
すなわち、2軸駆動である。
ここが、はまでとサンメイの違いである。
サンメイのいかとりくん2000とSXは、モーターをダメにしてしまうことがよく起こった。
これは、グリッスアップ不足によるものである。
シャフトにトラバースを止めている六角ボルトは、2点(両端で4点)であり、それも対角にあるわけではない。
したがって、トラバースは、ほんの少し楕円を描いて回転する。
シャフトの芯が狂っていると、トラバースのコマが入っている軸受けに当たってしまい、摩擦熱も発生して、すぐにグリスは切れてしまう。
これでトラバースは熱膨張して、余計にモーターに対して負荷が大きくなる。
だから、モーターがダメになったいか釣り機のフタをあけて中をのぞいてみると、トラバースが錆びたような状態になっている。
ユーザーのグリスアップ不足が原因である。
この楕円回転をなくすために、新型のサンメイいか釣り機(青い機械で、型番は知らない)は、六角ボルトを3点止めにしたようだ。
それにより、芯が狂うこともなくなり、グリスの切れもなくなったようだ。
しかし、トラバースのついたシャフトは、所詮、いか釣り機両側のブッシュが受けている。
ブッシュが減ってくると、芯は、必ず、下がる。
このブッシュの消耗を放っておき、芯だしをしないと、同じようにグリスが切れてしまう。
一方、はまでのいか釣り機は、トラバースとシャフトは独立しているから、ブッシュが減ったとしても、モーターへの負荷が大きくなることはない。
トラバースの両端は、ちゃんとベアリングで受けている。
チェーンにグリスがある限り、モーターが壊れることはない。
それでは、なぜ、サンメイがこのようにしたか、というと、おそらくは軽量化にあると思う。
プラス、構造の簡素化、それによるモーターの機敏な動きをドラムに伝えること。
まあ、一長一短、ということか。
今や、いかを釣る能力は、これ以上、伸びることはない、と思う。
これからは、安全面やトラブル防止の機能の向上が求められるだろう。
(私は、サンメイに画期的なアイディアを提供しているのだが、なかなかできない。これができれば、いか釣り機械のシェアが逆転する可能性もあるのだが。ソフト開発の問題である。)
私は、サンメイSXをオーバーホールして、今年で2年目である。
八戸の正和産業にやってもらった。
芯だしが非常に上手で、2年目でも、グリスアップが少なくて済んでいる。
新台で買った時より、優秀だ。
つまるところ、メーカーの芯だしのほうが、正確ではないのだろう。
大メーカーは、町工場から学ぶところは謙虚に学んで、良い製品を作ってほしいものである。
とにかく、サンメイユーザーは、トラバースのグリスアップを怠らないこと。
また、ブッシュの消耗を防ぐため、シャフトのグリスアップもちゃんとやること。
特に、秋から冬にかけて、乾燥しやすいから、余計に注意を払わなければならない。
そして、5年に1回ぐらいは、オーバーホールしてもらうこと。
それがどうしてもできない、というならば、せめて、ブッシュ交換と芯だしはやってもらうこと。
posted by T.Sasaki at 15:15|
Comment(2)
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いか釣り漁業
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石川県でイカ釣りを始めたジュンです。
教えて頂きたいことがあってメール致しましたがうまくいかずコメントいたしました。
方法ありますか?
一番右下の「コンタクト」をクリックすれば、gmailのアドレスがあります。
それから連絡とれると思いますよ。