こんにちは。
佐渡島の生命線である佐渡汽船が窮地に陥っている。
普通なら、倒産してしまう事業内容である。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/201014/bsd2010140700001-n1.htm(「
SankeiBiz」)
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/economics/20201017575355.html(「
新潟日報モア」)
このことを、地元のS丸と県外船K丸に話をしたら、「大丈夫、どこからかカネが来て、ずっとフェリーは動くよ」と楽観的である。
彼らは、どちらも引退間際の船頭であり、往々にして、年配の人ほど、「誰か助けてくれるさ」的に考え、自分たちで何とかしようという気概に欠けている。
佐渡島は、新潟県にとって、自慢の島である。
世界農業遺産にもなっているし、金銀山の世界遺産登録も目指している。
そこで、私は提案する。
農産物の宣伝のやり方である。
新潟県のこしひかり、特に、魚沼産こしひかりは、知名度日本一である。
これを引っ込めて、佐渡産こしひかりをトップブランドとする。
新潟、といえば、佐渡産こしひかり。
なぜ、こんなことをやらねばならないか、というと、米に代表されるような農産物を、少しでも多く、佐渡汽船を使って運ぶ、ということだ。
とにかく、佐渡汽船をどうやって使うか、ということ。
私は、釣ったするめいかを佐渡市場に水揚げしているが、これらは、佐渡汽船を使って、新潟県各地を運ばれているだろう。
全国的に漁がなければ、高値で買い付けられ、東京市場へと送られる。
だから、県外船を誘致して水揚げを増やし、それをフェリーで運ぶ、ということを考えなければならない。
なぜ、県外船か、というと、地元いか釣り船は、あと5年もすれば、高齢化により、5隻くらいしかいなくなるからである。
ところが、地元船は、県外船が少なければ、漁が少なくなるから高値で売れる、ということしか考えていない。
その考えもわからないではないが、島の今後のことを想うと、そういう呑気なことを言ってられない状態ではないか。
2000ケースから3000ケース水揚げしたからといって、せいぜい大型トラック3台程度で、佐渡汽船に対する貢献度は大したことはないかもしれない。
しかし、事業というのは、そういう小さいものの積み重ねで成り立っているのである。
佐渡島では、毎年、1000人ずつ人口減少が続いていると言われる。
現在もそうなのかどうかはわからないが、そうなると、島民のフェリー利用というのは、減少していく。
結果、佐渡汽船の生命線は、観光客と物流の二つしかないのである。
いかに観光客を増やし、物流を増やすかに、佐渡汽船、佐渡島の命運はかかっている。
佐渡汽船がフェリーをやめた時、佐渡地元いか釣り船は初めて、新潟港に入港するいか釣り船の気持ちがわかるだろう。
毎日、往復80マイルから100マイルも寝ないで走って操業し、いかを新潟へ運ぶ。
今でもいい。
佐渡の地元いか釣り船は、これを1か月もやってみればわかることだ。
これは、新潟のA親分が言っていたことだが、佐渡島へ落ちてくる国や県の補助金を、佐渡島の人たちは、当然のことと思うだけで、本土側に協力するという姿勢が少ない、という。
私も、そのことを感じる場面がある。
少なくとも、感謝の意を口にしてもいいと思うのだが。
結局は、佐渡汽船も、国や新潟県の税金を使って存続されるだろう。
これに対し、「ありがたい」「何かに協力する」というように返礼できなければ、人して最低である。
posted by T.Sasaki at 16:53|
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いか釣り漁業
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