日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2020年03月21日

ボツのはずが・・・

ふたたび、こんばんは。

先日の「やっぱりボツか」の投稿は、採用されていた。
あきらめていたのだが、掲載された日の夕方に、近所のおじいさんに、「いいこと書いたなあ」と言われ、それで知った。
再掲するが、比較してみてほしい。
最初の2段は、かなり添削されており、そこは私の文章でないことがわかる。

 山田町の大沢小学校で昨年11月、全校表現劇「海よ光れ」の最後の公演があった。劇では、トロール漁業を具体的に示しながら、魚の捕りすぎという問題を提起していた。
 「海よ光れ」は、30年余りの歴史がある。さまざまな全国大会などでも上演され、地域の誇りとして伝統をつないできた。今春、その大沢小が閉校する。
 時は移り変わったが、岩手の漁業政策は変わっていない。報道されている通り、魚がいなくなったことである。
 海の砂漠化を招くとされるトロール漁業には3種類ある。曳いている網が閉じれば揚げざるをえない「かけまわし」、網が閉じないように網口開口板を用いて長時間曳く「オッターとロール」、同じく網が閉じないように2そうの船で長時間曳く「2そう曳き」である。2そう曳きは、オッタートロールの馬力アップ版と考えてよい。
 2そう曳きは、魚を捕るのに、非常に効率の良い漁法である。しかし、効率がいいということは、魚類資源にとって脅威である。厳しい規制をしない限り、魚を捕り尽くすことになってしまう。
 地球温暖化などの自然要因を大不漁の原因にする人たちもいるが、この環境下で、今までのような漁業のあり方でいいのだろうか。そうではないだろう。資源管理という生ぬるい言葉ではなく、資源増殖をしようとはっきり言うべきなのである。
 この文脈からいえば、2そう曳きトロールは漁法を変え、かけまわしに転換すべきである。これは、本県の小型船の団体が主張していることであり、トロール業界に資源増殖に向けた取り組みを促す意味もある。
 彼らは、水揚げに貢献してきたと言うだろうが、裏返せば三陸沖に魚がいなくなった要因の一つにもつながる。その点をぜひ反省してもらい、積極的な取り組みを望みたい。
 日本近海の魚類資源が減少するということは、水産加工業への影響も大きい。現に単価高に逆ざやと、経営が苦しくなっている。そして、外国の魚を輸入せざるをえないという状況になる。これにより、金融資産が少なからず外国へ流失するだろう。
 つまり、魚類資源を減少させることは、日本の国を売っているのと同じことなのだ。
(2020年3月17日付「岩手日報」13面「日報論壇」


大沢小学校の「海よ光れ」に関する記述は、かなり読みやすくなっている。
「地域の誇りとして伝統をつないできた。今春、その大沢小が閉校する。」と追加したところをみると、論説委員会の添削した人は、「海よ光れ」にかなり思い入れがあるようだ。

読んだ人にとって、わかりやすいことなのかどうか、これが私にとって一番の問題である。
中身が伝わらなければ、意味がない。
漁業以外の人から、内容がわかりやすいかどうか聞いてみたが、千差万別である。
普通に本を読む人、新聞を読む人は、「わかりやすい」という意見だが、ぜんぜん文章というものを読まない人は、何が書いてあるかさっぱりわからないそうだ。
そんな人は、しかたないか。
posted by T.Sasaki at 20:21| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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