日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2020年03月16日

やっぱりボツか

ふたたび、こんばんは。

その「揺るぎない強さ」で、先週、岩手日報紙の日報論壇へ投稿したが、1週間経っても掲載されないから、ボツになったようだ。
その原稿がこれ。

 昨年秋、山田町にある大沢小学校で、最後の「海よ光れ」という全校表現劇が公演された。劇では、トロール漁業を具体的に名指しながら、魚の取りすぎという問題を提起していた。
 「海よ光れ」は、大槌で行われた「全国豊かな海づくり大会」で、一気に知名度を上げた。その時から、すでに二十年以上経っているが、岩手の漁業政策は変わっていない。変わったのは、報道されているとおり、魚がいなくなったことである。
 海の砂漠化を招くとされるトロール漁法には三種類あり、曳いている網が閉じれば揚げざるをえない「かけまわし」、網が閉じないように網口開口板を用いて長時間網を曳く「オッタートロール」、そして、同じく網が閉じないようにニそうの船で長時間網を曳く「ニそう曳き」である。二そう曳きはオッタートロールの馬力アップ版と考えてよい。
 ニそう曳きは、魚を獲るのに、非常に効率の良い漁法である。しかし、効率がいい、ということは、魚類資源にとって脅威である。厳しい規制をしない限り、魚を獲り尽くすことになってしまう。
 温暖化などの自然要因を大不漁の原因にする人たちもいるが、この環境下で、今までのような漁業のあり方でいいのだろうか。そうではないだろう。温暖化の進む中、資源管理という生ぬるい言葉ではなく、資源増殖をしようとはっきり言うべきなのである。この文脈からいえば、二そう曳きトロールは漁法を変え、かけまわしに転換するべきである。これは、岩手県の小型船の団体が主張していることであり、トロール業界への資源増殖の取り組みを促す意味もある。彼らは水揚げ貢献してきたと言うだろうが、裏返せば、それが、三陸沖に魚がいなくなった要因の一つでもある。その点をぜひ反省してもらい、積極的な取り組みを望む。
 日本近海の魚類資源が減少するということは、水産加工業への影響も大きく、現に、単価高に逆ざやと、経営が苦しくなっている。そして、外国の魚を輸入せざるをえないという状況になる。これにより、金融資産が少なからず外国へ流失するだろう。つまり、魚類資源を減少させるということは、日本の国を売っていることと同じなのだ。


ちょっと内容を欲張りすぎたと思って、反省している。
最後の段落が、主題をちょっと追い越してしまっているが、しかし、この「国を売っている」という部分は、誰もが認めるところであり、私を取り調べた検事でさえ、「その考えは否定できない」と言っていたほどだ。

1000字という制限はきつい。
どうせなら、字数制限なくして、私にシリーズものを書かせてほしい(笑)。
posted by T.Sasaki at 20:36| Comment(0) | 2そう曳きトロールは最悪の漁法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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