日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2019年10月05日

今度は組合長と会う

こんにちは。

今は、すでに八戸に帰ってきているが、佐渡遠征に行った理由は、二つある。
一つは、9月末にしては珍しく、凪がずっと続く週間予報であったこと。
八戸から岩手沖でのするめいかは、かなりの薄漁であり、100個獲る可能性は、ほぼゼロに近い。
それに比べ、佐渡近海だと、いくらか可能性は残っている。
短期で行って帰ってくる燃油代を考えると、大失敗を覚悟していた(なぜ短期かというと来週末には、私の地元のお祭りがあるから)。
下前港から八戸に戻るか、それとも佐渡へ行くか、の判断は、このように難しかった。
結果は、100個超えを2回ほどやったから、まあまあの成功といえる(最低48個)。

もう一つの理由は、懸案の出港時間制限の話(「失意のまま佐渡を離れる」参照)。
今度は、姫津漁協の組合長と話しをしてきた。
高千に入港して、D親分と飲んでいた時、私が「組合長と話しがしたい」とポロっと言った。
D親分は、「じゃあ、明日行きますか?」と簡単に言う。
まさか、知らないよそ者に、組合長という地位のある人間がすぐに会ってくれるとは思っていなかったが、翌日、D親分から電話があり、「午後行きますよ」という話。
これには少し驚いた。
自宅まで行って、お茶とコーヒーをいただいてきた。

想像していたよりも、穏やかな人であり、いい人であった。
そこの息子さんも、非常にいい人。
組合長は、東日本大震災の時、気仙沼に炊き出し支援に来たそうで、ますますいい人。

その週の日曜日、彼は、両津に何かの用事があったついでに、私の船の所まで来て、1時間くらい雑談していった。
佐渡の漁業者のことなど、裏話をいっぱい聞いた。
人は見かけによらないもので、つくづく私の眼力のなさを痛感した。
こんなこともあり、今回の佐渡遠征は、非常に有意義であった。

出港時間制限の撤廃に関して、私はもうこれ以上のことはできない。
あとは、来年度のことを、地元漁業者や関係者がどう考えるか、にかかっている。

3度も佐渡まで行くなんて、以前なら「狂気の沙汰」と言われてもしかたがないが、実は、それをやっているのは私だけではない。
それでも私は、行く先でいくらか漁をしているからいいようなものの、道東から日本海まで行ったり来たりで、漁にあたらない船もあるそうだ。
みんな苦しんでいる。
小型いか釣り業界は、もがき苦しんでいる、と表現したほうが適格だと思う。

もがき苦しみながら、再び、私はハシ針の修行である。


posted by T.Sasaki at 12:36| Comment(0) | いか釣り漁業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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