暇なので、4回目。
漁運丸が、まだ木の船の時代。
その頃のトロールは、もちろん、かけまわししかなく、エンジンも貧弱な馬力だったらしい。
これは、私の父の回想であるが、当時から、黒埼沖は、するめいかの好漁場であった。
そこで、トロールが、万丈カゴで1カゴでも獲ってくれば、そこへ行って、いか釣り船は集魚灯を点ける。
結果は、大漁だったそうだ。
当時の集魚灯は白熱球のみであり、今のメタハラ灯ではないことを考えれば、どれほど大漁だったかわかると思う。
逆にいえば、当時は、それほどトロールにするめいかを獲る能力がなかったのだ。
したがって、ローカル群に関していえば、三陸でのするめいかの産卵は、非常に好環境にあったといえる。
現在、同じ漁場で操業すれば、トロール2そう曳きが獲る能力は、いか釣り船と比較ならないほど大きい。
昔なら、いか釣り船より、トロールは獲れなかったのだから、ローカル群が増えただろう。
しかし、今は違って、すべて逆である。
だから、以前獲れた夏いか、いわゆる小スルメは、定置網に極端に入らなくなったのではないか。
結果として、山田から南の、早い時期のアンカーイカは、商売になっていない。
2そう曳きトロールの漁獲圧は、恐ろしいのである。
posted by T.Sasaki at 21:34|
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2そう曳きトロールは最悪の漁法
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