日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2018年06月26日

「水危機 ほんとうの話」を読んで

こんにちは。

ちょっとした入門書、とはいっても、教科書みたいな本を読んだ。
著者である沖大幹さんは、水全般の学問のことを水文学と呼び(天文学ライクに)、「水危機 ほんとうの話」にわかりやすく書いている。
水資源は、一般的に、地球を循環する水蒸気、液体である水、固体である氷などであるが、水循環はそれだけではない。
バーチャルウォーターと呼ばれる、人間の食料などに使用される水なども含まれている。
であるから、食料の輸入大国である日本は、つまり、水を大量に輸入しているのである。
今日は、本の主題である水文学とは、少し趣の異なる引用のしかたをするが、考え方として、必要なものだと思うから。

このように、世界的なグローバリゼーションの進行によって水はローカルな財から、グローバル財になった側面がある。バーチャルウォーターを輸入しているから、という心理的な問題ではなく、自分たちの生産活動、消費活動が海外における水の適切な管理によって維持されているのである。グローバリゼーションがもたらした緊密な関係を支えているのは水だけではなく、各地の安定した生産と消費であり、それを支える人や社会システムである。だからこそ食料を大量に輸入している日本だけではなく、大量に輸出している国にとってでさえ、他国の社会的な安定と災害軽減が自国に対するのと同じように重要な世界になっているのだ。
(「水危機 ほんとうの話」p170)


世界の紛争の原因は、宗教や政治思想の急進的勢力によるものが多いと思うが、特にひどいのは、イスラエルとそれに敵対的である中東の国であるように思う。
厄介なのが、イスラエルの味方がアメリカであること。
これに死の商人たちが群がるから、この地域の紛争が解決するのは、非常に時間がかかるように思う。
しかし、当事者たちの国は、バーチャルウォーターに救われているように思うのだが、そのありがたみを彼らは感じているのだろうか。
上記の引用のように、もし、世界の主な農業生産国が、戦争に巻き込まれたりしたら、たちまち、バーチャルウォーター不足になるのは目に見えている。
農業生産国と原油生産国の安定は、日本だけではなく、世界の生命線である。
したがって、どこの国の戦争であれ反対する、という態度は、正しいのである。

もう一つ。
環境問題の本を読んで、真剣に、自分のことのように地球環境を考えたことのある人なら、次の引用は救われるかもしれない。
一つ目の引用は問いであるが、二つ目がその答えである。

「人類は死んだ方がましでしょうか?地球温暖化、あるいは地球環境問題を考えると」
こういうナイーブな質問にも真剣に答えてくれそうな方に出会う度に尋ねたが、誰も「生きていていいよ」とは言ってくれなかった。かといって「死んだ方がいいよ」とも言われなかったのでそのまま悩みを忘れたことにして生きていた。
(前掲書p264)

「手段の目的化に注意」
 本来は人類が幸せに暮らすという目的達成のひとつとして地球環境の保全という手段があるのに、主客転倒して人類が滅んでしまっては元も子もない、ということである。つまり、地球環境さえ保全されればヒトの幸せはどうなっても良いというわけでもなく、地球温暖化を阻止できても、持続可能性や快適な暮らしが損なわれるのなら、それは手段が目的化してしまっており、本来の目的達成を阻害しない別の手段を考えた方がいいのである。
 これに気づいた遠因にはいろいろあり、生物多様性の保全は絶対善である、という従前のドグマに対して、新たに出てきた生態系サービスという考え方が、人間社会に貢献するからこそ生態系の保全は重要である、という人間中心主義に回帰していたことに影響されたという側面はあるだろう。また、ある年の「科学技術研究費の使い方」という東京大学が作成して配布した小冊子の表紙に「目的は手段を正当化しない」と書いてあった影響もあるかもしれない。言わずもがな、これは、優れた研究のためだからといって、科学研究費補助金の不正経理が許されるわけではない、という警告である。
(前掲書p265)


だからといって、資源浪費をじゃんじゃんやれ、というのではない。
資源は「分け合って」という考えが基本であり、何で読んだか忘れたが、日本の「コタツ文明」すなわち、暖を分け合う、という考え方をすべてに当てはめていくことが、持続可能性のヒントになる。
分け合うことで、われわれ日本人は、満足感を味わうこともできる。
これがコタツ文明である。

水文学の本の紹介とは、かなりかけ離れていたとは思うが、大学の教授のような人たちも、自分の考えと社会との妥協点をいつも悩んで探しているのだろう。
posted by T.Sasaki at 17:26| Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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