日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2018年06月09日

黒い炭水化物

こんにちは。

今月に入って高値に支えられ、少し順調になりつつある日本海するめいか漁であったが、悪天候予想で明日から4連休くらいを覚悟しなければならず、ガクッときている。
しかし、漁を休めば、それだけ魚が増える、と考えれば、気休めになるか。

「世界一シンプルで科学的に証明された食事」。
これ、デブの人は必見。
デブ以外も必見。

今まで、私が紹介してきた「炭水化物=悪」論は、少し違う。
人間の体は、栄養成分に対し、それほど敏感ではないらしい。
栄養成分というより、食べ物そのものに注目すべきなのだという。

例えば、果物であるが、これは、糖質を食べているようなものだから、あまり摂取しないほうがいいように感じられるが、そうではない。
糖質といえば、炭水化物であるが、これも、すべての炭水化物が悪い、というものではないらしい。

炭水化物には、白い炭水化物と黒い炭水化物がある。
白いほうは、精製された白米や小麦粉、それを原料とするパン、うどん、と言ったところか。
黒いほうは、このブログで少し書いたことがあるが、玄米や精製していない全粒粉と呼ばれる小麦粉、そして、蕎麦。

白い炭水化物は、血糖値を上げ、動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞のリスクを上げることがわかっている。
もちろん、デブになる。
一方、黒い炭水化物は、糖尿病や動脈硬化による病気のリスクを下げ、ダイエットにも有効である。
がんリスクは、大腸がんのみ、下がっている。
なぜ黒い炭水化物が良いのか、というと、精製されないがために残った食物繊維や他の栄養成分による影響によるものではないか、ということである。

この本に書かれているものは、すべて、ある食べ物を摂取した群と摂取しない群を比較検討した研究を取り上げ、さらにそれらの研究の集合体(メタアナリシスという)から、結論を導きだしたものである。
栄養成分ではなく、食べ物そのものを研究している。
食べ物には、いろいろの複数の栄養成分が含まれているから、それが体内に入って、どう作用するかは、本当のところわかっていない。
だから、食べ物そのものに着目する。

理想の食事は、地中海式の食事が理想とされ、次のように具体的に書かれている。

普段どおりの食事を食べながら、塩分と白い炭水化物を減らす代わりに、オリーブオイル、ナッツ類、魚、野菜と果物を増やすことが最も健康に良い食事であると言って良いだろう。
(「世界一シンプルで科学的に証明された食事」p69)


面倒くさいので、あとは、箇条書きに書いておく。

黒い炭水化物以外の糖質は、上記の病気リスクを上げる。
例外は、ダークチョコレートであり、血圧を下げ、アルツハイマー病や脳卒中のリスクを下げる。

鶏肉以外の肉や加工品は、全死亡率を上げる。
動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞、がんリスクを上げ、特に、大腸がんのリスクが上がる。

大人の乳製品のとり過ぎは、前立腺がんや卵巣がんのリスクを上げる。

野菜や果物は、全死亡率を減少させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクも下げる。
しかし、がんリスクに対しては、有意な減少は認められない。
ただし、イチゴやメロン(特に赤肉腫のマスクメロン)は、糖尿病のリスクを上げる。
また、フルーツジュースは、同じく糖尿病のリスクを上げる。
ジュースは、不溶性の食物繊維が除去され、果糖が強調されるから、糖質アップされる。
だから、ジュースより、果物そのものを食べろ、というのだそうだ。
ちなみに、野菜類に含まれるβカロチンは、それそのものをサプリメントから摂取すると、全体的な死亡率が向上し、膀胱がん、心筋梗塞のリスクが上がり、喫煙者では、肺がん、胃がんのリスクも上がることがわかっている。
ある栄養成分だけを摂取することは、むしろ健康によくないこともある。

魚は、心筋梗塞やがんのリスクを下げる。
特に、乳がんリスクを下げる。

私は、今まで、食事指導に関し(特に白米)、医師や国は、まるっきり役に立っていない、と書いたことがあると思う。
むしろ、医師や米作農家という商売のために、食事指導するのをやっていないのではないか、とさえ書いた。
実際には、当事者にそういう悪意はないものの、著者の津川友介(UCLA助教授、医師)さんが本の冒頭で書いている次の記述には、思わず笑ってしまった。
そんなものだろう。
引用しておく。

医学部ではあまり食事や栄養のことを習わないため、医師は食事に関するきちんとした知識を持っていないことも多い。アメリカやイギリスの医学部ですら、食事と栄養のことを十分時間をかけて教えていないことが問題視されているのだが、日本ではもっと遅れていると思われる。
 栄養士は、「このような食事をすれば健康になる」というルールを一般人に指導することに関しては秀でているが、そのルールがそもそも本当に科学的根拠にもとづく正しいものであるかどうかを判断するための必要な専門知識(統計学や疫学という学問)を持っていない人が多い。
(前掲書p10)

農林水産省は農家を保護しなければいけない立場であるので、それを「忖度」して白米は糖尿病のリスクを増やすのであまり摂取しない方が良いとは書きづらいのかもしれない。実際に、2015年に厚労省が、玄米や麦など精製度の低い穀物を含む弁当やレストランのメニューに「健康的な食事」のマークを付けてお墨付きを与えようとしたことがあったのだが、自民党の農林水産関係の会合で「白米の生産に影響が出る」ということで取りやめになった。
(前掲書p11)


この本は、新潟のジュンク堂書店で、すでに、ベストセラーの書棚に並べられていた。
白米生産に味方する勢力や言論機関が、みんなからバカにされるのは、時間の問題である。
岩手県は、「玄米の時代」を先取りすべきである。
posted by T.Sasaki at 15:59| Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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