日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2018年05月26日

「平成政治20年史」を読んで

5回目。

「平成政治20年史」を読むと、平野貞夫さんという人の人柄や能力がわかる。
元参議院議員であり、政策立案能力や事務能力が非常に優れていて、見識もしっかりしている。
そして、私は、この本から、小沢一郎という政治家も、再評価せざるをえなくなった。
彼は、単なる「よっしゃ、よっしゃ」の子分ではなかったのだ。

 私が「見方が甘い。野党の首脳がそんな認識ではだめだ」と大きな声を出すと、小沢党首が「僕はあんたより小泉との付き合いが古い。性格を知っているんだ」と、激論になった。すると菅さんが、「自由党は、小沢党首の独断でやっていると思っていたら、実際は自由な議論をしているんですな」と水を入れて収まった。
(「平成政治20年史」p227)


というぐあいに、平野貞夫と小沢一郎が、言い争う場面が何度も出てくる。
何日も口をきかない時もあり、周囲がそれをとりなしたりしている。
議論が盛んであるのに、なぜ、みんな小沢一郎から離れていったのか?
たぶん、その議論についていけない人や自分のことしか考えない人たちが、「小沢嫌い」とか変な理由をつけて誤魔化そうとしたのだろう、と私は思う。

それを裏付けるのが、著者の次の記述である。

平成時代20年間の政治は、この『政治改革大綱』の実現をめぐって、本当に日本を改革しようとする勢力と、改革の仮面をつけて官僚や財界と共に既得権を守ろうとする勢力の闘いであった。それは今日でも続いている。
(前掲書p28)


『政治改革大綱』は、度重なる政治家の汚職や疑惑事件から、自民党政治改革委員会(後藤田正晴会長)がまとめたものであり、竹下登首相が総辞職する時に、自民党衆参両院議員に要請したものである。

この大綱は衆院に比例代表制を加味した小選挙区制を導入し、政権交代を可能とするとともに、国会・地方議員の資産公開、パーティや寄付の規制、政治資金による株式の売買の禁止などを網羅していた。また、派閥と族議員の弊害を除去し、わかりやすい国会を実現しようとするものであった。
(前掲書p28)


結局、政治改革大綱は、道半ばで達成されておらず、小沢一郎の不人気から達成は困難であろう。
その不人気さの原因に、小沢一郎の頑固さ、信念の固さがあると思うが、その部分を引用する。

小沢 私が幹事長になったのは、ポストを求めたのではない。竹下さんは反対したが金丸さんから強く言われたからだ。国際情勢も変化し、自社55年体制で政治をやれなくなった。大変化の時期だから引き受けた。これからもよろしく頼む。
権藤 わかった。
平野 これまでのように個人的意見を言うわけにはいかない。与党の幹事長だ。
小沢 自民党には、僕の考えをわかる人は少ない。なんとしても自民党を改革したい。言いたいことがあれば、いま言ってくれ。
平野 政治改革が大事だといって『政治改革大綱』をつくっても放りっぱなし。解党的改革をしないと、国民から見捨てられますよ。
小沢 このままなら、二年に一度、派閥のボスは捕まるだろう。僕は総理になるためのカネ集めをする能力はない。総理になるつもりもない。自民党の解党的出直しをしたいのだ。もしそれができないなら、自民党を潰す。国家国民のために必要なのだ。ぜひこれからも相談にのってくれ。

 小沢幹事長の真剣な話に、私も事務局の立場を越えざるを得なかった。田中角栄、金丸信、竹下登らが肥大化させた自民党を潰そうという話だ。後に引けない、小沢一郎との付き合いは天命だと腹を固めた。私にとっては人生の岐路となる夜であった。
(前掲書p31)


残念ながら、自民党の改革はできなかった。
したがって、自民党の外から改革するしかなく、非自民政権を樹立するが、それもうまくいかなかった。
そして、現在に至る。
どの政治家も、不勉強で、政治思想や理念というのが乏しく、腐っているのだろう。
次の記述は、中でも腐りきった自民党の体質を表している。

 細川・羽田非自民改革政権に対抗して、自民・社会・新党さきがけの三党(自社さ)は裏交渉だけで、連立政権をつくるという破廉恥さであった。公式の会談は、なんと平成6年(1994)6月29日の首班指名の当日、1回だけである。しかも『新しい連立政権の樹立に関する合意書』なるものが、議会政治を冒涜したものであることは、あまり知られていない。その冒頭には、「新しく発足する連立政権(自社さ政権)は、昨年7月29日の『連立政権に関する合意事項』及び『八党会派覚え書き』(非自民政権樹立のためのもの)を継承発展させ、以下の重点的政策の実現に取り組む。・・・・』(カッコは著者記入)と書かれている。非自民連立政権を樹立した理念や基本政策の合意書をそのまま盗用して、自民党を中心とする連立政権を成立させたわけだ。こんな不条理は、人間の世界ではありえないことである。ここに自民党という政治集団の本質があるといえる。政治理念も政策もどうでもよいのだ。政権にしがみつき利権を維持継承させれば、よいのである。
(前掲書p107)

今日の自民党政治家にもいえることだが、政策や国のあり方よりも自民党自体を大事に考える者がなんと多いことか。議会民主政治の根本を理解していない。
(前掲書p98)


この本は、読んで損はないと思う。
マスコミにいいように書かれてきた小沢一郎という人間がわかり、また、著者の平野貞夫という人間もわかる。
そして、平成20年までの、各党、各国会議員の功罪もわかる。

「平成政治20年史」の記述に対し、マスコミはどう思っているのだろうか。
放置したり見抜けなかったりしたその罪は、非常に重い。
副島隆彦流ならば、マスコミは、日本の政治家をバカのままにしておくよう、アメリカに仕向けられたのだ、ということになるだろう。
こういう政治状況も、資本主義と同じく、滅ぶことはないのかもしれない。
posted by T.Sasaki at 16:33| Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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