みなさん、こんにちは。
今日1日暇なので、珍しく登場です。
「進化論の現在 DARWINISM TODAY」シリーズの最後の本「寿命を決める社会のオキテ」について、少々。
これは、ストレスが寿命を縮める、という話です。
ストレスは、社会生活に人間が参加しているからには、必ず私たちにつきまとうもの。
貧富の差、そして、それを嫌なものと思ってしまう屈辱心、つまりは自尊心が、ストレスの源。
もちろん、ストレスの原因には、個人差がありますから、貧富の差以外にも、さまざまなものがあります。
この本の最終的な提言としては、人間社会のあらゆる格差を縮める方向へと導けば、きっと寿命は伸びるであろう、としています。
でも、そんな夢みたいな話は誰も信じないだろうし、すべて平等になったら、ずるい人間がいて、必ず仕事をサボり始める。
行く末は、ソ連崩壊と同じ。
コルチゾールという物質は、体内の副腎という臓器から、ストレスホルモンとして分泌されます。
短期的な分泌は、自分の体を守るという防御機能の一つです。
ところが、ストレスが長く続くと、コルチゾールが多くなり、これは、免疫系などの機能低下をもたらします。
その結果、どうしても病気などになりやすくなり、平均的に寿命が縮まる。
その意外なる証拠が、ちゃんとあるので、引用します。
何と、鮭が産卵してから死んでしまう原因は、コルチゾールにあるらしい。
サケのメスが卵を産むと、オスが放精する。すると、どちらもすぐに死んでしまう。この場合はどうだろうか。実はこの死に至る生物学的メカニズムには、非常に高濃度のコルチゾールが絡んでいるのだ。サポルスキーが言うところによれば、産卵・放精後のサケを捕まえてみると「副腎がとても大きく、胃や十二指腸に潰瘍があり、腎臓には傷が見られる。免疫系は壊滅状態で、寄生虫や感染症に冒されている」のである。どうやらコルチゾールを制御するシステムが産卵と放精に伴って壊れるらしく、それがためにコルチゾール濃度が極度に高まるのだ。しかし、この病的な状態は本当にコルチゾールの増加だけが原因となって起こっているのだろうか?それが、どうおそうらしいのだ。産卵と放精後に副腎を取り除きコルチゾール濃度が上がらないようにすると、彼らは死なないのである。このメカニズムは五種類のサケで見つかるに留まっているわけではない。オーストラリアのフクロネズミの仲間の何種類かでも別個に進化していて、オスが交尾後ただちに死ぬのである。この場合にも同じメカニズムが働いている。副腎を除去すれば、やはり死なないのだ。
(「寿命を決める社会のオキテ」p86)サケだけかなあ、と思ったら、人間でも、副腎が重要!
二十世紀の初めの頃、医学生が解剖実習するとしたら、それは貧しい人の体で、医学生はその際、かなり大きいサイズの副腎を見ることに慣れていたのだが、中産階級の人々が医学の教育の研究のために献体するようになると、解剖学者はずっと小さい副腎を見ることになったのである。小さい方には何かおかしなところがあるのだろうと考えた彼らはこの不思議な状態に対し、「特発性副腎萎縮症」なる名をつけた。異常なのは貧しい人々の物の方で、それはおそらく貧しい生活に伴う慢性的なストレスの結果なのだろうとわかったのは後のことである。
(前掲書p87)ということで、寿命は、ストレスをためない気持ちの持ち方が、大きく左右するんですね。
社会を変えるより、自分を変えるほうが、ずっと簡単で速い。
金持ちじゃなくても、常にゴキゲンであれ!
新潟に来てから、もう少しで1週間になります。
大不漁は続く!
日本海するめいかのこんな大不漁を私は知らない。
いや、私がかしぎで乗って3年目くらいかな?その時も大不漁で、日本海沖合いにある大和堆に通ったことがあります。
あの時も、岸寄りは今年と同じような状態だったような気がする。
昔と違って、今や、赤い色をしたするめいかでないと、値段がとれない。
ストレスがたまる〜。
本当は、この本の紹介をするつもりはなかったのですが、ストレスで健康を害しそうなので(もちろん暇だと理由もあります)、あえてアップしました。
出港直前にブリッジにした歯が取れてしまい、かかりつけの歯医者の先生には、新潟にもちゃんとした歯医者がいっぱいあるから、そっちで直しなさい、と言われました。
でも、もう八戸に帰りたくなっていますから、歯を作っても、居なくなりそう。
かわいそう!
でも、一杯やって、ゴキゲンに。
私の場合、酒は、ゴキゲンの材料の一つなのです(笑)。
posted by T.Sasaki at 17:45|
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