日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2015年04月03日

岩手大学の漁業貢献

再び、こんばんは。

先日、岩手大学工学部の同窓会会報「北杜」が送られてきました。
時間があったので真面目に読んでみたら、震災を契機に、岩手大学は、研究の方向を変えたみたいです。
とにかく、復興のために、地域のためになるような研究へと。

まずは、それに関する西谷泰昭学長代行挨拶から。

 被災地にある国立大学の使命は、東日本大震災からの復興と地域の再生・創生を措いて他にありません。これまで被災地の人々と共に行ってきた活動や研究開発で得られた知識や経験は、復興・地域創生を担う人材を育成する上での強みであり、その成果を被災地に還元できる環境は岩手大学の特徴のひとつです。このような観点から、これまでの震災復興への取り組み実績を活かし、地域創生を先導できる人材の育成を岩手大学は目指します。
(第63号「北杜」p2)


私とすれば、真面目で我慢強い人材を輩出してもらいたい、と思います。
そして「自分は何でもできる」という意地のある人材。

意外なことに、岩手大学工学部は、漁業を支援する研究開発もやっているんですよ。
水産学部もないのに。

一つは、ワカメの芯抜き機械の開発。

三陸ワカメ収穫は概ね3月頃に収穫し、一部は「生ワカメ」と流通しますが、大部分は「塩蔵ワカメ」として保存しつつ。年間を通じて出荷されます。この塩蔵ワカメですが、葉体部と茎部は別々の商品となるためその分離作業が必要となりますが、非常に時間コストが高い作業となっています。「この作業を自動化できないか?」、これが筆者のグループの最初の取組となりました。現在は葉体部と茎部との境界を画像センシング手法によって検知し、この境界部に丸刃によって切れ込みを入れることができる試作機の開発が終わろうとしています。本装置は今後さらなる改良を加えて、処理作業時間を短縮し、現場での実証試験に望もうと考えています。
(前掲書p8)


機械システム工学科、三陸復興推進機構、新素材・加工技術班の取組で、その他、水産資源管理用ロボットも開発中とか。
恐れ入ります。

ロボット開発では、電気電子・情報システム工学科も負けてはいません。
あわびやかぜ(うに)を獲る時、船が風や潮の影響を受けます。
その影響をキャンセルしようという研究。
つまり、自動操船装置の開発。

 この問題に対する現在の取り組みでは、海底画像処理により船に自己位置を認識させるシステムや、船が自身の動きを学習・予測し、波の影響を抽出するための学習・予測システムなどを開発している。これらのシステムを搭載する実験機についても構成を終えており、この冬いよいよ全システムを統合した実験を開始する予定である。早急にこのシステムを完成させ、その成果を被災地へと届けたい。
(前掲書p10)


というわけで、私みたいな漁船漁業専門には関係ない話ですが、重茂漁協みたいな養殖漁業や地先漁業権内の漁業には、役に立つものです。
重茂漁協から、寄付がいっぱい行っているのかな。
posted by T.Sasaki at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 漁業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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