みなさん、こんばんは。
眠いですが、工学的なこと、忘れないうちに、書いておきます。
漁船漁業を志す方、参考にしてくださいね。
宮古漁協造船工場でキングストンボックスの改造工事をやりましたが、聞いてみたところ、キングストンに直接、防食亜鉛を付けている船はあまりいないようです。
理由は、今のキングストンが丈夫になっているから、とのこと。
エンジン循環水の場合、キングストンから入った海水は、海水こし器という、粗いゴミを取り除く装置を通りますが、これにも防食亜鉛が付いています。
しかし、よくある話で、この防食亜鉛まで海水が上がっていない環境の船が多いらしい。
海水の浸からない亜鉛など意味がなく、結局、亜鉛自体が腐らないから、回りの配管は徐々に溶けている。
だから、やっぱりキングストンに亜鉛を付けることに意味がある、と私は思います。
実際、キングストンに付けた防食亜鉛は、ちゃんと腐っていますから。
とエラそーなことを書きましたが、私の船も走ると、こし器の上まで海水が上がってきません。
止まっている場合は、ちゃんと上がってくるのに。
二つあるエンジン取水キングストンのうち、元々片側にはキングストン亜鉛が付いていなかったのですが、その頃は、海水こし器の上までいっぱいいっぱいで理想的な環境でした。
ところが、亜鉛を付けてカバーを付けたら、上まで来なくなったのです。
今回、カバーの穴が足りないのかなあ、と考え、穴を1.5倍くらい多くしましたが、こし器を観察すると、気泡が多い。
次回に上架した時は、穴を思い切って10mmくらいにし、海水の入りやすい方向へ穴の傾斜を開けるつもりです。
それでもダメなら、カバーを取っちゃえ!
書いてあること、わかるかなあ?
漁船に乗っていない人は、たぶんを何書いているのかわからないと思う。
エンジンやクラッチにも防食亜鉛が付いていますが、もちろんこれらも定期的に交換します。
交換時、ちゃんと腐っていれば安心するものです。
もし、防食亜鉛が腐っていなかったら、エンジンやクラッチが腐っていると考えて間違いなし。
散水ポンプにも防食亜鉛が付いていますが、この亜鉛の効きは、近くの配管にも及びます、たぶん。
例えば、散水ポンプにつながっている配管で、ポンプから遠いほど配管が腐っています。
近いところを外して試しに切ってみたことがあるのですが(この時、外側が錆で汚れていたから)、バリバリの新品同様に中身は立派でした。
しかし、途中をゴムホースなどで連結していると、亜鉛は効きません。
フランジをボルト連結している場合のみ、防食亜鉛はある程度効いているのではないでしょうか。
だから、散水配管の場合、結論として、デッキ上などの配管の何箇所かに、防食亜鉛を取り付ければいいかなあ、と考えています。
先日、小本の長宝丸という新造船の散水配管を見せてもらいました。
ステンレス配管で、所々に防食亜鉛が付いていました。
ステンレスは、ピンホールができやすいので、亜鉛が必要です。
私の船の生まれた丸竹造船所でも、今の新造はすべてステンレス配管で、やはり防食亜鉛が付いていました。
ということで、いずれ、デッキ上の散水配管に亜鉛を仕込みたい。
私のは、亜鉛メッキの鉄配管ですから、錆だらけ。
いろいろ防食亜鉛のことを書きましたが、今回のキングストン関係の工事で、あと20年は大丈夫。
船体のほうは、丸竹造船所の社長から、「50年はもつだろう」とお墨付きをいただいています。
材料をかなり使っているそうですから。
私は公称45歳。
20年経ったら、あとは遊んで暮らします。
でも、性格的な問題から無理(笑)と、よく言われんですよね。
私の船も、イカ釣り以外の艤装になると、浮いてしまうせいか、海水こし器の防食亜鉛が海水より上になってしまいます。
次のエンジンオーバーホールの時、防食亜鉛のねじ山をもっと下まで切り込んでもらおうと考えています。
私のは、高澤製です。
原因は、こし器にかかる水圧より、エンジンの海水ポンプの吸う圧力のほうが高いため、かな?
それなら、船底のキングストンは、前向きについてますね。
納得です。
face-bookに記事を紹介させてリンクさせていただきました。事後ですが、ご承認願います
参考になるなら、幸いです。
マスオさん、こんにちは。
30ノットも出るいか釣り船、ほしいです。
ついでに、燃料の食わないエンジンも。