みなさん、こんばんは。
今日もエンジン関係の話です。
私って、優しいと思いませんか(笑)。
ちゃんとタダで情報公開しているんですから。
前回のエンジンは、ヤンマーの6KXZP-GTで、今回のが、同じヤンマーの6KXZP-WGT。
ほぼ同じエンジンです。
何が変わったか、というと、排気ガス規制なのか、とにかく燃焼が良くないとダメらしいんです。
新エンジンからは、小型船舶機構で「国際大気汚染防止原動機証書」というのを発行しています。
この中に、「原動機取扱手引書」というのがあって、「窒素酸化物放出基準値」が7.7g/kWhとあり、「原動機の窒素酸化物放出値」が6.9g/kWhであり、基準をクリア。
たぶん、これが「国際大気汚染防止原動機証書」の理由付けかな。
エンジンの燃焼が良いと、排気温度も下がります。
一昨年、新潟で、排気温度が高くなり黒煙が煙突から出るので、原因は何だ、といろいろ考えました。
エンジン屋さんに電話で聞き、他船の船頭からも聞き、結論は単なる空気不足。
燃料噴射量に比べ、空気(酸素)が足りなかったため、排熱ばかり上がって、馬力が出ていなかったのです。
ターボのエレメントを中性洗剤で洗ったら、排気温度が普通に戻りました。
この排気温度計は、ヤンマーのエンジンには付いてきません。
新造の時、コマツのエンジンを入れ、そのオプションで付けたものをずっと使っているのです。
排気温度を気にしていると、いろいろなことがわかってきます。
前にも書いたように、燃料消費と排気温度の関係、「
プロペラの選択」の良し悪し、もちろん、燃焼の良し悪しもわかります。
新潟での出来事の場合、排気温度が上がっているのもわからず、ブンブンエンジン回していれば、燃料噴射ノズル(チップ)の先が溶けて、噴射の穴がでかくなり、燃料が霧で噴射されずジョロジョロ出る感じ。
これだと不完全燃焼で、煙は出るし燃料は食うし、いい所は一つもありません。
ですから、排気温度計は、お金を払ってでも付ける価値がある、と私は思いますよ。
ただし、そういう興味や観察力のある方のみ。
そして、「
私、失敗しないので」という人(笑)。
まるっきり機械屋さんまかせの人には、無用の長物。
posted by T.Sasaki at 19:33|
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漁船設備
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