みなさん、こんばんは。
今夜も漁民組合の話題です。
私が漁民組合のことを知ったのは、岩手県沿岸漁船漁業組合カゴ部会の不穏な動きを聞いたときです。
カゴ部会のあるメンバーが、岩手県に対し、鮭の刺網漁を強硬に要望しようとしたことが発端となり、カゴ部会は立場が悪くなりました。
その、あるメンバーが中心となり、漁民組合ができた、と言われています。
実際、カゴ部会の元部会長が、漁民組合の組合長なのです。
私もカゴ漁業で毛ガニを獲っていますから、一応、カゴ部会の会員です。
が、私は、仲間はずれ(笑)であり、仮に誘われても仲間に入る気はありませんでした。
カゴ漁業で問題なのは、やはり資源管理問題です。
例えば、タコについてですが、九戸地区(県北)では、2kgより小さいミズダコは放流する(逃がす)ことになっています。
しかし、下閉伊地区から南は、1kgより小さいミズダコの放流となっています。
資源問題を考えるなら、全県2kgに満たないミズダコは、放流すべきです。
漁民組合の蔵組合長は県北出身であり、彼は、震災直後まで、カゴ部会の部会長を務めていました。
部会長という力のある役職であっても、県南まで2kg未満放流を実現できなかった。
ミズダコは、津波の来たその年が、異常なほど大漁でした。
それ以前も、その後も、大漁はありません。
ミズダコは、不漁のほうが当たり前だと思っていたほどです。
それゆえに、余計に2kg未満は放流すべきと考えます。
資源問題を考える場合、漁期の長さも関係あります。
1年中、海の中にカゴを浸けておくのは、かご以外の漁業者から常に批判されています。
小型船だけでなく、あのトロール漁業の人たちからも批判されているのです。
宮古以北では、盆過ぎあたりから道具の陸揚げを始め、鮭延縄の前には、ほぼ切り上げます。
陸揚げしている期間は、道具の修繕と体の修繕。
ところが、宮古以南は、カゴをずっと浸けっぱなしであり、宮古地区でも2名(1名はネットで有名な方です)ほどいます。
この時期は、ほぼ採算に合わないと言われ、そのため揚げるのです。
私は毛ガニしか獲らないので、カゴを入れ始めるのは正月過ぎ。
その海区には、今まで道具がなかった分、ミズダコやドンコなどが2回ぐらいまで入ったりしますが、その後は、やっぱりダメになるのです(もちろん回遊してくれば入りますが、それも一瞬だけ)。
だから、採算の合わない時期に道具を陸揚げするのは、資源管理に対して、効果があると思います。
以上、ミズダコ2kg未満の規制徹底と漁期規制の2点が、資源管理に対して取り組むべき問題です。
カゴ部会は、これを(たぶん)知っていながら怠ってきました。
「道具を陸揚げしたら、ご飯食えない」とは、よく言われること。
でも、やる仕事はあります。
私のお手伝い(笑)、というのは冗談ですが、探せばあるんですよ。
でも、一旦、自営業をやると、「他人に使われたくない」という軟弱者が何と多いことか。
私は、体が軟弱者ですが、気持ちは頑丈!
非常に恐い父親やその兄弟たちに鍛えられたため、他人に使われても平気です(でも、段取りや要領の悪い人だと、私が親方になりたくなる)。
仕事大好き人間なので、漁業以外の仕事も、何でもやりたい気持ちいっぱい。
(が、まだ、漁業でやることがあり過ぎ、です。)
なぜか、私の付き合っている小型漁船経営者は、頑張る人たちです。
頑張る、と言っても、他人を陥れるような人たちではなく、純粋に漁業が好きで、飲んでも喧嘩しない人たちです(飲むと喧嘩したがる人が少なくない?笑)。
そして、この世界が実力世界であり、いつでも転落する覚悟をしなければならないことを知っています。
そう、この世界は残酷!
ここで、また、「
進撃の巨人」から(私も「進撃の巨人」が好きですよね)。
mikasa
「その時思い出した。
この光景は今まで、何度も、何度も、見てきた。
いつだって目に入っていた。
でも、見なかったことにしていた。
そうだ。
この世界は、残酷なんだ。」
(「進撃の巨人」第6話)
とは、mikasaが言っていましたが、そうでもないかな(笑)。
だって、死ぬわけではありませんから。
「辞めっから、乗せでけろっ」
「わかった、おめぇなら歓迎だ」
という調子(だと思う。実は、宮古市議になった某氏の父親がそうだった。私の船に)。
私なんかも「オラがダメになったら、乗せてけろ〜」というと、「オラもそう言おうと思ってた」と返され、今度は、「そうか、じゃあ、船頭やってけろ〜」となる。
最後は、「二人でどっかに行って乗っか」となり、「どうせ乗るなら、女の上か?」がオチ。
で、私の仲間で共通しているのは、漁民組合をあまり好きではない、ということです。
理由は、先の資源管理に対する取り組みを怠りながら、鮭資源をよこせ、と、都合のいいことを言っているからです。
ここで、昨日に続き、また提言。
ミズダコは、7月までが盛漁期で、それ以降は良くない。
そこで、私に言わせれば、「8月からは岩手前沖で、昼イカ漁をやればいいじゃないか」となります。
一昨年、日本海に行かないで、私はこれをやりました。
大丈夫です。
漁民組合のカゴ専門漁業者は、昼イカ転業に関わる支援を要請すべきです。
岩手沖では、県外船が、昼イカで何千万円も獲って帰っていくのですから、できないことはありません。
わからなかったら、素直に「教えて下さい」と聞くこと。
これ、学校生徒の基本です。
素直じゃない人は、たぶん、mikasaの言うとおり、「この世界は、残酷なんだ。」となるかも?
ではでは〜。
まずは岩手県がどうやって鮭を増殖してきたかをまず学ぶべきですね。獲るだけじゃなくて。
これからの漁業者はお勉強も出来なくっちゃね。生き残れませんもんね。
ところで佐々木さん、5トン未満でも昼イカ出来ますか?
許可など必要ですか?
5トン未満は、確か自由漁業なので、許可は必要ないと思います。
一応、漁協さんに問い合わせて下さい。
県の振興局でもいいですし。
でも、出来れば、甲板で下積み1年くらいやったほうがいいと思います。
トラブルが結構あったりしますし、乗組員に教える時、甲板の経験がないと、難しいですよ。
怒って終わりになってしまうかも(笑)