みなさん、こんばんは。
今日は、ようやく岸壁を雪かきし、船の雪かきをしました。
雪かきばっか。
大雪のせいで、岩手県沿岸漁船漁業組合イサダ部会の役員会が、明日に延期になり、明日出席予定の漁業者支援講習(
http://www.pasona.co.jp/pr/touhoku/gyogyou/参照)は、またもサボリ。
天秤にかければ、イサダ部会のほうが重要ですから。
この漁業者支援講習は、昨年も開催され(
http://platinum-room.seesaa.net/article/314957581.html参照)、5度開催されたのに、出席したのは、たったの一度。
昨年は、新聞広告を見て自分から応募したのに対し、今年は、主催者側からの勧誘がありました。
が、今年もたったの一度のみの出席になりそうです。
1月29日の第三回目に出席しましたが、印象に残ったのは、今後世界の漁獲高は減少へと向う、ということです。
一方、人口増や経済発展に伴い、魚価が上がるのではないか、と考えるのが自然。
今、経営をちゃんとやっていれば、いつか花が咲くかも、と私は楽観的です。
ところが、最後の質問・意見の時間に、ちょっと嫌な現実を聞かされました。
東京まではよいのですが、関西以西では、相変わらず、風評被害がひどいのです。
講師の藤島先生は、「岩手は魚類資源に非常に恵まれているし、宮古は、非常に良いところだ。もっと売ることに力を注いだほうがいい」ということを言われました。
彼は、四国は徳島出身で、鳴門産ワカメのことをよく知っています。
関西のほうでは、ワカメといえば、鳴門産であり、岩手産はほとんど無名。
だから、売り込んだほうがいい、と。
しかし、この講習に参加したワカメ養殖漁業者からは、風評被害がひどいことから、これを何とかしなければならず、売り込む以前の問題だ、との指摘がありました。
「三陸産は、食うな、売るな、持ち込むな」が合言葉みたいになっている、とのこと。
ワカメなんて、常に検出限界以下なのに。
そんな中、「
三陸の海を放射能から守る岩手の会」から、ミニコミ新聞「天恵の海」が、電子メールで送られてきます。
「
天恵の海136号」には、「
福島へ自動車で行って、セシウムを捕獲」で青木さんも取り上げていた、宮古市の焼却炉からセシウムが環境中にけっこう出ている話が載っています。
だから、99%捕獲できるフィルターを作って、それを保管し、放射能が減衰するのを待つのが、一番良い方法。
私が問題とするのは、村上教授が発言した、イカにストロンチウム90が入っている、という話。
「
天恵の海137号」には、ストロンチウム90の測定の有無が載っています。
つまり、ストロンチウム90に関して、魚類の検査はしていない。
この137号によると、福島県水産課は「セシウムの測定で間に合わせている」と回答されたらしいですが、「三陸の海を放射能から守る岩手の会」の主張のとおり、魚類に含まれるストロンチウムの観測してほしい。
できれば、セシウムと同じように、最初から観測してほしかった。
そうすれば、生物濃縮がどれくらいになるのか、実測でわかるから。
こういうデータをとっておけば、セシウムとストロンチウムの比もわかり、比がわかれば、セシウムを測定すれば、それでストロンチウムもおよそわかる、ということになります。
しかし、ストロンチウムの観測データが皆無となると、ストロンチウム量の推定すらできない。
「
福島へ自動車で行って、セシウムを捕獲」で紹介したリンクに、セシウムとストロンチウムの濃縮係数が載っていました。
http://touten2010.exblog.jp/15606735/(「
放射能に向き合う日々」)
この中にあるストロンチウム濃縮係数を、普通の魚類とイカ類を比較すれば、普通の魚類の3分の2ということになります。
ここで、セシウムとストロンチウムが同程度環境中に存在すると仮定します。
魚類は、セシウム濃縮係数100に対し、ストロンチウム濃縮係数3。
したがって、計測されたセシウム量の100分の3が、魚類のストロンチウム量と推定できます。
そして、イカは、その3分の2ですから、こららを掛け算すれば、100分の2。
すわなち、セシウムとストロンチウムの比率が同じ環境下では、魚類のセシウム量を計測しただけで、同海域のイカは、その100分の2の量が、ストロンチウムの推定値である、と言えます。
なぜ、こんな面倒くさい話なのか、というと、ほとんどイカからセシウムが検出されないからなのです。
ですから、環境中にあるセシウムとストロンチウムの比を求めることは、大事だと思います。
今度は、いろいろな食品中のカルシウム含有量に興味が沸いてきますね。
それを示すページをちょっと紹介。
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/calcium.html(「
簡単!栄養andカロリー計算」)
ということで、ほぼ全食品にカルシウムは含まれます。
おさらいですが、なぜ、生物は、嫌でも放射性物質を取り込んでしまうのか、について。
それは、同じような性質を持つ元素を、細胞側が勘違いして取り込んでしまうからなのです。
つまり、ストロンチウムをカルシウムと勘違いして、細胞の中に置きかえてしまう。
セシウムもそう。
ヨウ素もそう。
「食べることのできるものが、ないじゃないの?」
もし、ゼロリスクを追求する人たちならば、何も食べないと思います。???
あるいは、子どもに何も食べさせない。???
という不安は、『
「安全な食べもの」ってなんだろう?』という本を読めば解決できます。
どんな食べ物にも、毒があり、がんリスクはある。
もう書くのもバカくさい話ですが、喫煙の健康被害リスクは、以前のセシウム基準値500Bqより、はるかに高い。
私の若い頃は、「タバコを吸う人は、ゴミ袋をかぶって、煙を残さずに吸え。それなら許してやる」と言ったりしました(若気の至り。笑)。
放射能過剰反応する人は、きっと若い頃の私みたいに喫煙者を疎んでいることでしょう。
そんな人と食事はしないだろうし、間違ってもsexなどしませんよね(笑)。
あ〜、バカくさい。
戻って、イカとストロンチウムの話。
先ほどリンクを示したカルシウム含有量のページから、イカに含まれるカルシウムは、他の魚類に比べれば、非常に低いことがわかります。
そのためか、生物濃縮は、3分の2です(もっと低くてもいいような気がする)。
村上教授の言われたように、ストロンチウムに対し、イカを危険視するならば、とてもじゃない、他の魚類は、もっと危険!ということになります。
こんな話ばっかりじゃ、風評被害は、絶対になくならない。
ところで、ここを読んでいる、過剰反応派の方は、セシウムでもストロンチウムでも何でもいいですから、キロあたり何Bqの放射能までは食べていい、とお考えなのでしょう。
もちろん、ゼロがいいに決まっていますが、現実は、放射性物質だらけのわが故郷です。
絶対ゼロというのは、ありえない。
ストロンチウムだって、震災前から、ずっとあった。
http://www2.pref.iwate.jp/~hp031501/240724gekkankoukabutu%202204-2312.pdfそして、すでに、私たち体の中にも、0.037〜0.074 Bqのプルトニウムが含まれていると言われています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0さて、キロあたり何Bqまでの食べ物まで許す?
私なら、美味しいなら、以前の基準値500Bqでオッケーかな。
美味しいのを食べるの、幸せだもの。
ではでは〜。