みなさん、こんばんは。
昨日も今日も休んで、明日も休み。
燃料代を稼げないような漁なので、確実に天候が良くないと、出ないことにしています。
まだ、オカ仕事がたくさんあるもので。
一昨日は、たったの22箱で、3時頃入港したのですが、神林漁港は、ビットが隠れるくらいの高潮。
せっかく化粧したばかりの船を傷つけるのも嫌ですから、さっさと閉伊川岸壁へと移動しました。
日が暮れてから6時頃に神林港へ回航。
しかし、翌日の強風で、タイヤに船がこすれて、結局、船底塗料がはがれていました。
あ〜、いつまで、こんなこと、やっているんだろう。
今日で、ようやく、セシウム混じりの泥との格闘を終了。
今まで、倉庫の横に積んであった道具などを整理していました。
近所には、セシウム混じりのホコリで、非常に迷惑をかけたと思います。
一番気を使ったのは、洗濯物。
ドンコ、タラ、スルメなどの鮮魚を、お詫びをしながら持っていきました。
もちろん、みんな喜んで、お礼に、梅干やビール(あまり好きでないのに)やリポビタンD、オロナミンCなど、持ってきてくれました。
せっかく、「迷惑を掛けているから」と弁明しても、「受け取らないと怒る」と脅迫してくるから始末に負えません(笑)。
また、その場所に、家を建てる予定(飽くまで予定です)なので、倉庫わきの屋根を、2つほど撤去。
その鉄材や木材がゴミとなって山盛りになり、丸晃商事さんなどのお世話になりました。
私は、漁運丸の3代目ですが、実は、津波の前の年に、代替わりしたばかりなのです(だから、余計に大変!たぶん、嫁さんがいたら、逃げていったと思う。笑)。
4つあった倉庫には、過去の道具、それも今やほとんど使われない道具が満載でした。
漁の合間を縫って、少しずつ、整理していましたが、津波で、一挙に片付きました(笑)(泣)。
津波の前にも、鉄材や木材を、ちゃんと料金を支払って片付けたのに、どうせ津波が来るのなら、放っておけば良かった(笑)(泣)。
カネと労力の無駄。
津波の前に、「リアス環境管理」という産業廃棄物取扱業者へ、漁業廃棄物の相談に行きました。
特に、興味のあるのは、魚網などの処分。
回収は、バケット単位で、1バケットあたり数万円(正確な数字は忘れた。電話して聞けば、教えてくれます)。
その金額の書いた紙を、部屋の壁に貼っておいて、いつか持って行く予定でした。
もちろん、ただ持っていくだけでは、私の気持ちは済みません。
逆襲の予定があったのです。
漁師にしては、筆力がある(と言われる)ほうなので、これを使わない手はない。
魚網や釣り糸などは、プラスチック製品です。
あんなもの、火を着ければ、瞬間的に消滅します。
試しにやってみてください。
簡単に燃えてなくなります。
産業廃棄物は、とにかく、一般家庭で発生するゴミとは区別し、農業であろうと、漁業であろうと、復興景気に沸く建設業であろうと、産業から出るゴミは、産業廃棄物として区分されます。
それらは、ゴミの品質が何であろうと、産業廃棄物業者が取り扱う、ということになります。
もちろん、燃えてすぐになくなる魚網や釣り糸も産廃扱いです。
それをどう処分するのかを、「リアス環境管理」に質問しました。
回答は、県内陸部へ持って行き、焼却処分するそうなのです。
あ〜、バカくさい。
「それなら、市の一般廃棄物焼却施設へ持っていって、一緒に燃やせばいいじゃない。」
「ダイオキシンの問題もあるし」
「一般廃棄物にも、プラスチック製品があるんだし、ちゃんとダイオキシン対策で高温で焼却しているはずですよ」「わざわざ内陸まで持っていくと石油資源の無駄じゃありませんか」
「・・・」
「そう思いませんか?」
「私のほうじゃなく、政治家などに文句を言ったらどうですか?」
「いや、これほど無駄なことをしているのがわかっているのなら、業者から良心的に言ったらどうですか?」
「・・・」
津波前には、こんなやり取りもあり、本当は、この業者に数万払ってから、「
岩手日報紙」の「日報論壇」に投稿しようと考えていましたが、あえなく実現しませんでした。
再資源化で儲けるなら、まだいい。
しかし、ただ焼却して、「ハイ、終わり」なら、産業廃棄物などに分別する必要はない。
と、思いませんか?
これに取り組む政治家がいることを期待しています(と、プレッシャーをかけます。笑)。
ではでは〜。