日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2012年06月06日

「安全な食べもの」ってなんだろう?

みなさん、再び、こんばんは。

放射能の風評被害」で書きましたように、今さら、漁業者が「風評だ」と言っても、たぶん、誰も信じないと思いますが、ちなみに、私が主に獲っているスルメイカ、タコなどの軟体動物は、セシウムをほとんど体内に蓄積しません。
また、毛がになどの甲殻類も、他の魚類と比較して、蓄積しにくいそうです。
岩手県の調査でも、イカ、タコ、毛がにからは、まだ検出されたことがないのは、それを裏付けている、と考えてよいでしょう。
この辺は、福島県漁連でもPDFファイルを公開していますので、参照してください。

http://www.jf-net.ne.jp/fsgyoren/kaisetsu.pdf

淡水魚がセシウムをためやすい理由なども書かれています。

私が主に獲っている魚類からセシウムが検出されないのですから、風評被害など気にしなくてもいいわけですが、しかし、同じ漁業者として、黙って見ているわけにはいきません。

はっきり言って、くやしい。

食えるものを、獲らずに、捨てているんですから。

今日は、本を紹介します。

「安全な食べもの」ってなんだろう?

これは、畝山智香子さんが書いたもので、彼女は食品リスクの専門家です。
前著が『本当の「食の安全」を考える』ですが、あまりにひどい放射線の解釈に業を煮やして、急いでこの本を仕上げました。
今の現状を「おかしい」と考える人は、読んでみてください。

ちょっとだけ紹介しますが、私たちが食べているもののほとんどには、毒が含まれているのです。
しかし、その毒で病気になるリスクよりも、栄養や食感を得る利益のほうが、はるかに大きいから、私たちは、ちゃんと3度の食事を食べているのです。
ここでも、リスクと利益の比較による行動。
私たちの行動の基礎!

毎日食べているご飯にも、もちろん、毒が含まれています。
ヒ素、カドミウム。
私の好きなヒジキには、ヒ素がたくさん含まれているので有名ですが、美味しいから、そんなもの気にしません。
もしかして、がんになっても、私が悪い。
ちなみに、海外では、ヒジキを禁止食品として扱っている国もあります。

もどって、ご飯の話。
ご飯を1年中食べた場合、ヒ素による発がんリスクを計算できます。
そのリスクは、放射線被曝によるものでは、どれくらいの線量になるのか、というと、年20mSvにもなります。

さて、ここで、ブログ「ぷろどおむ えあらいん」に、助けてもらいます。
茨城県産のほうれん草からセシウムが524Bq出たということから、これを食べた場合の被曝線量を計算しています。

http://preudhomme.blog108.fc2.com/blog-entry-148.html

これによると、524Bqのほうれん草を1kg食べた場合、被曝線量は、0.00996 mSvです。
反核の人の中には、「BqからSvを計算するのは、過小評価だ」という人もいますから、仮に1000倍しても、9.96mSv。
ご飯と比較しても、まだ小さい値です。
ご飯のほかの食品もすべて、被曝線量に換算すれば、どれほどの発がんリスクになるのか、考えただけでもうんざりしますね。

だから、一桁程度の放射能測定など、意味があるのかどうか。
もし、「意味がある」と答えるならば、各県のお米に含まれるヒ素濃度を、厳密に測ることに、もっと神経を使ったほうがいい。

と思いませんか?



ところが、畝山智香子さんを批判しているブログもあるんですね。

http://pfx225.blog46.fc2.com/blog-entry-666.html(「原発はいますぐ廃止せよ」)

ここで、左側に市川定夫さんのビデオリンクがあります。
人工放射性物質は、人体に蓄積するってやつです。
私もこの論理には感心しましたが、しかし、これは間違っています。
間違いは、素直に認めないと(もちろん私も)。
あとで記しますので、お楽しみに。

畝山智香子さんは、「食品安全情報blog」も書いており、そこで珍しく、彼女自身のことも書いていました。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120602

東北大学案内でも、彼女の本を紹介していたことです。

http://www.tnc.tohoku.ac.jp/jpn/other/koho/2013daigakuannai.pdf

このような形での支援も、非常に大切なことだと思います。
風評を生む言論に打ち勝つことを願ってやみません。

それから、私の拙文を読んでいる方々にお願いがあります。
ブログ付属のアクセス解析によると、直接、ブラウザの「ブックマーク」から来られているのが99%で、他のサイトやブログのリンクから来ている人は、ほとんどいません。
無理してリンクを貼れ、ではないのですが、できれば、畝山智香子さんのこの本を、拡散紹介してほしいのです。
私のブログは、1日せいぜい100人前後しか読まれていないので、あまり効果がありませんから。
メールでもメーリングリストでも、何でもいいです。

そういうわけでよろしくお願いします。

ではでは〜。

(あ〜、眠い)

曇り
posted by T.Sasaki at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 放射能に負けるな! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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