日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2012年03月19日

宮古魚市場前の悲惨な状況

みなさん、こんばんは。

今日は、朝、波が高く、戻ってきました。
でも、しかたないんですよ。
漁師は、いったん海に出て、海上模様から、自分の能力で操業できるかどうかを判断するんです。
それが、当たり前。



先日、宮古魚市場で、イサダを水揚げしている最中、もやいロープが切れました。
宮古湾の地形上、湾内には、沖うねりがモロに入ってきます。
その上、魚市場前の防波堤が、津波で破壊されたままなので、そのうねりが入り、船が5mぐらい、行ったり来たりしていました。
自然の波ですから、その波は一様ではなく、もっと大きい時もあります。
そのため、水揚げは、漁をするより、真剣です。
油圧ハンドルの操作を誤れば、イサダカゴを倒しますし、それが船に落っこちてくれば、乗組員は怪我をします。
たださえ、薄い漁なのに、カゴを転ばせば、その分、水揚げ金額も目減りします。
私は、まだやっていませんが、他船はやっているみたい。

でも、30mmのもやいロープが切れたのには驚きました。
イサダ網の曳きロープのお古ですが、それでも、これが切れるとなると、それ相当の負荷です。
切れなければ、船のほうが壊れたかも。

私の船は、9.7トンクラスでは、非常に重い方で、今流行の新造船に比べれば、船体重量で、3倍くらいはあると思います。
台風が来た時、他船の係船場所を借りたら、そのもやいロープが切れました。
その切れたロープよりも、もっと丈夫なものを付けて払いましたが。
だから、よほど重い。

夏の昼イカ漁の時もやっています。
夕方帰ってきて、魚市場前に係船しておき、そのまま、寝ました。
真夜中に、船体がゴツンゴツンとなるんです。
びっくりして起きてみたら、船尾のもやいロープが切れていて、船首のバルバスが、岸壁にぶつかっていました。
この部分のFRPが少し壊れていて、まだ修理していません。
その後、係船用ロープの1本は、弾力性のあるロープを使うようにしています。

現在のイサダ漁に戻って、そのもやいロープの切れた翌日も、前日ほどではなくても、うねりが入っていて、各船水揚げに苦戦していました。
水揚げ時間も、いつもの倍近くかかってしまいます。

私は、ちょっとキレ加減になり、市役所に電話しました。
市役所のほうでは、県の土木のほうの電話番号を教えてくれ、そこへ電話し、質問しました。

「いつになったら、魚市場前の赤灯台防波堤はできるんですか?」

対する答えは、

「設計協議中」

この答えには頭にきてしまい、

「もう津波が来てから、1年になるんだよ。何やっているんだ。市場に来てみなさい。どんな状態だか見にきなさい」

「担当のものが、今、席をはずしているので・・・」

「あなたの考えはどうですか?田老?重茂?音部?あっちの港は修理しているのに、なぜ、この重要な港に全く手をつけないんだ?優先順位はこれでいいのか?その辺の小学生や中学生だって、優先順位くらいわかるだろ?」

「・・・・」

返答なし。ガチャン。

その数日後、次のニュースが流れました。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120318_7

今頃、瓦礫撤去ですよ。

ここで、一つの疑問。
なぜ、海中の瓦礫撤去を、“てんでんこ”にやるのか、不思議に思いません?

オカの上の瓦礫撤去は集中的にやり、海のほうは、てんでんばらばら。

疲れます。

もう一つ、疑問。

優先順位は、誰が、どうやって決めているのか?
聞くところによると、田野畑村の島越漁港は、すでに修理済みとのこと。
その所属船の人も、魚市場前の状況は異常だ、と言います。

先日、私が気仙沼へ行ってきたことを記しましたが、途中、大船渡の細浦漁港へ寄っています。
そこは、高潮で漁船が岸壁に乗り上げないように、かさ上げ工事をすでに終えていました。
釜石魚市場もそうです。
宮古魚市場は、これから。

これらの工事の優先順位は、どうやって決定されているのか?

もし、これが政治の話ならば、私は、宮古に関係する議員連中、宮古市議会議員をはじめ、宮古地区選出の県議会議員らを、無能と判断せざるをえません。

これは、津波後に写した、宮古魚市場前の防波堤。

宮古市場前防波堤.JPG

これが、まだ、そのまま。

頑張ったのが、宮古漁協(でも、漁業者向けの補助関係は、全く出足が遅かった。私の場合、今のところゼロ)。
魚市場をどこよりも早く開設し、写真の製氷施設も、8月には復活させた。

製氷工場.JPG

私は、神林漁港でも、高潮時に、船尾を岸壁で傷つけ、これも修理していません。
もう、船も満身創痍です。
しかし、宮古漁協造船工場も、宮古魚市場前にあり、外洋から入るうねりから、船揚げにも、危険を伴います。

もう、うんざり。

せっかく船を助けても、船は壊れる一方。

全く頭にきます。

あ〜あ、どうしようもなく、見てられない。

市長!市議会議員!県議会議員!

しっかりしてくださいよ。

ではでは〜。

台風
posted by T.Sasaki at 20:59| Comment(3) | TrackBack(2) | 大震災・復興 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は鍬ヶ崎港まわりの出崎ふ頭,赤灯防波堤、龍神崎防波堤、鍬ヶ崎岸壁を,鍬ヶ崎地区の津波防災施設として考えて,今次津波ではその連携も,防災効果もなかったと評価。ために鍬ヶ崎は全滅した。だから復旧の際はよくよく考えて防災に役立つ設計にしてほしいと(ブログで)主張しています。動きを見ると漁師も漁協も市役所も,県庁も,国も,全員エゴイストで,後背地域の安全の事なんか考えていません。市場前の岸壁だけよくしようとしても,それは原理的に無理なのです。宮古湾全体、後背地域全体を考えないでよい岸壁は出来ません。
今年の工事は応急処理です。よい工事をして繁栄するか,間に合わせ工事で捨てられるか,考え時です。盛岡への怒りの電話は立派でした。トラックバックさせてください。
Posted by at 2012年03月25日 02:42
2週間前に、島の越の“みさご丸”さんのところに行く時に、漁港の工場をしていました。 早いなぁ〜と思いながら、壊れた道、工場中のところを走り抜けてきました。
毛ガニまつりの時は、トロール船が着いていたので、宮古魚市場がそんなだとは、思っていませんでした。
何にも知らないですみません。
Posted by ゆう at 2012年03月26日 01:48
たぶん、コーケやん、こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。

私の場合、津波対策は、限定的でいい、と考えています。
人間のすることは、あまりに無力ですから。
考えることは、今回の津波による影響の有無です。
それを、私たちがどう利用するかにかかっています。
影響のあったところに、再び、自宅を建てるなど、私には狂っているとしか思えません。

ゆうさん、こんばんは。

私も知らないことはたくさんありすぎです。
一生かかっても、ありすぎ、だと思いますが(笑)。
Posted by T.Sasaki at 2012年03月31日 00:03
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Weblog: 宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ 
Tracked: 2012-03-25 02:46

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Excerpt: ここで言う「住民」とは主に漁師や港湾従事者の事と言ってもいい。そして、結論的には岩手県沿岸港湾の復旧工事はやり直さなければならなだろう。それは県土整備部管理の工事だからである。やっつけ工事が目に余る..
Weblog: 宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ traum2011@mail.goo.jp 
Tracked: 2012-12-04 01:19