みなさん、こんばんは。
今日の宮古は、朝から風っ吹きで、外は雨でかすんでいました。
と思いきや、かすんでいた理由は雨ではなく、たぶん、黄砂なのでしょう。
雨模様のように、向山の景色が、濁って見えました。
大規模黄砂は、中国での過放牧に原因があります。
すべては、中国人民の、カネになる食糧生産のため。
さて、温暖化という気候変動が、「人為起源による温室効果ガス(Greenhouse Gas。略してGHG)によるものである」、「いや、そうではない」と、まだまだやっているようですね。
しばらく、そっちのほうから遠ざかっていたので、知らないうちにいろいろあったようです。
人為起源説派とその懐疑派が対立していて、けっこう盛んにやっており、懐疑派は、ご存知のように、「
漁師のつぶやき 保存版」でも取り上げた、近藤邦明氏や槌田敦氏(詳細は、「
環境問題を考えるサイト」)ら。
一方、その懐疑論を批判する本も出ています。
http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/sosho(ダウンロードできます)
また、この本については、「
市民のための環境学ガイド」で安井至氏も寸評しています。
http://www.yasuienv.net/CriticalSkeptic.htm当然、近藤邦明氏も寸評しています(情熱的な批判ですが。笑)
http://env01.cool.ne.jp/frommanager/frommanager.htm(『地球温暖化懐疑論批判』の誤謬シリーズ)
私は、この賛成反対モノを、あまり読まなくなりました。
自分の価値判断では、「もう勝手にしてくださいよ」的感覚です。
寒いのが嫌いですから、温暖化は好きですけど(笑)。
ところで、人為起源による温室効果ガス(GHG)排出原因のほとんどは、化石燃料の消費にある、と、思われるかもしれませんが、ちょっと違っていたんですね。
私もビックリしてしまいました。
GHGの半分は、何と、畜産によるものだったのです。
FAO(国連食糧農業機関)の報告書「畜産の長い影」よると、ウシ、スイギュウ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ウマ、ブタ、家禽類に起因するGHGは、75億1600万トンであり、GHG年間排出量の18%に達する、としています。
報告書「畜産の長い影」については、次のリンクに記されています。
http://www.alive-net.net/world-news/wn-farm/73-3.html(「
地球生物会議ALIVE」)
しかし、「WORLD WATCH」誌は、FAOの試算が、あまりに過小だとしています。
まず、家畜の呼吸分が評価されていません。
FAOによると、その理由は、家畜の呼吸は生物学的システムの一貫である、と。
しかし、「WORLD WATCH」誌は、次のように反論しています。
家畜は(自動車)と同様に人間の便宜のため人間が創り出したものであり、人類出現以前には存在しなかった。したがって、家畜が吐き出す二酸化炭素分子は、自動車の排気管から出される二酸化炭素と同程度に自然なものとはいえない。さらに、二酸化炭素平衡が保たれることもあるが、平衡状態は常に不安定だ。現在、産業革命以前に比べて数百億も多い家畜が飼育され二酸化炭素を放出している。しかし一方で、森林破壊が進み、地球の光合成能力(植物体に二酸化炭素を吸収することで、地球が大気中の炭素を除去する能力)は著しく低下している。
(「WORLD WATCH」2009年11/12月号p17)
このような未計上分がたくさんあり、それらを合計し、FAOの試算値に加算すると、何と、最低でも325億6400万トンとなり、GHG全体の年間排出量の51%を占めてしまいます。
そして、誰もが思う(少なくとも私はそう思っている)「環境問題の本質は、人口問題である」ということに関する文章が、事態をいっそう深刻にしています。
気候変動における重要なリスクファクターが人口増加であり、2006年から2050年にかけておよそ35%の増加が予測されている。FAOは、同時期に世界の家畜数は2倍になると予測しており、他の産業部門ではGHG排出量低下が予測されるなか、家畜関連のGHG排出量はほぼ倍増すると見られる(FAOのすべての勧告を十分に実行すれば、わずかに下回る可能性もある)。
(前掲書p21)
しかし、ちゃんと、代替策を準備しているのも、「WORLD WATCH」誌!
類似肉・乳製品プロジェクトは、気候変動を緩和するだけでなく、世界の食糧危機の回避にも貢献できる。なぜなら畜産品と比べてその類似食品は、同量のカロリーで見ると、生産する作物量がはるかに少なくてすむ。畜産類似食品は、世界の水危機の救世主でもある。畜産に必要な大量の水が、他用途に転用できるようになるからだ。消費者の健康や栄養面でも、畜産物より優れている。畜産類似食品事業は、畜産事業よりも労働集約度が高いため、より多くの雇用、より技能の高い職が創出されるだろう。また、アマゾンの森林をはじめ一部地域の奴隷的とも言える過酷な労働など、畜産業界で横行する劣悪な労働慣行がなくなるかもしれない(畜産類似食品にはそのような労働慣行はない)。畜産業界で働く労働者は、再教育すればすぐに類似品生産に従事することが可能だろう。
(前掲書p25)
そうすれば、パッチリ、数値目標もクリア。
畜産品を25%減産すれば、人為起源による世界のGHG排出量を最小限で12.5%削減できるはずだ。それだけで、コペンハーゲン会議での交渉が予想される排出削減量にほぼ相当する。
(前掲書p22)
「WORLD WATCH」誌は、今から5年以上も前の2004年7/8月号でも、「地球環境に影響する肉食という食習慣」という記事を書いています。
さすがアメリカ!
アメリカで生産される穀物の70%は家畜(ほとんどはウシ)の餌になっている
(「WORLD WATCH」2004年7/8月号p22)
これを読んだだけで、食肉生産には非常に大きなエネルギーや水が必要であることがわかります。
人間用の穀物より家畜用の穀物のほうが重要なんですね。
さらに、家畜排泄物による汚染、廃棄物処理、そして、ブクブク太る健康被害などなど、肉食による影響は計り知れません。
だから、みなさん、魚を食べましょうね(笑)。
世界には「反捕鯨」のみならず、「反漁業」を掲げる団体もいますが、これならば、畜産よりは、漁業のほうがずっといい。
魚食民族である日本人を攻撃するならば、以上のことから、こっちも、肉食民族を攻撃してもいいような気がします。
ところで、暴力団体「シーシェパード」は、船をぶつけてまでして世界を賑していますが、今度は、マグロ密漁を妨害するようです。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100316ddm003040093000c.html(「
毎日jp」)
調査捕鯨妨害より密漁妨害のよほどマシです。
最初からそっちのほうをやれば良かったのに。
でも、それより、肉食反対キャンペーンでも張ったほうが、もっと地球環境に良いと思いますけど。
あれ?
「Sea Shepherd」だから、陸上のことはやらないのか。
で、スポンサーを検索すると、
http://honey.e-bestshopping.com/2010/01/sea-shepherd-conservation-society/(「
芸能VIOLATOR!」)
ほう。
反核燃の坂●龍一氏も、反捕鯨ですか。
このブログの最後に「イメージを大事にする俳優や音楽家が彼らの行動に肩入れするものなんでしょうか?」と書いてあるのは、その通りですよね。
もしかして、芸術家って、感覚がその辺の人と違うからこそ、芸術家になれるのかしら。
え?
半分、狂ってるって?
そりゃ、いい過ぎですよ。
ではでは〜。