みなさん、こんばんは。
昨日のつづき、です。
掛谷英紀さんの書いた「学問とは何か」という本を、私は持っています
これを旅先で読んでいたら、「漁師のくせに、とんでもない本を読んでいるんだなあ}と驚く人がいました。
漁師でなくとも、普通は読まないかも?
この本では、学問を「予測する力を持つ体系的知識、およびその知識を得るための研究方法」(p4)と定義しています。
「
goo辞書」の「
国語辞書」にあったのと同じように感じますが、しかし、「予測する力」という言葉を含んでいます。
そうなのか。
予測に役立たないような研究は、学問として、評価されないわけか。
はい。
ところで、副島先生は、「学者としては落第」(「
メモ 18」コメント参照)なんだそうで、たぶん、先生特有の直感のことを指しているんだと思います。
直感ですから、それが当たれば、「お〜、さすが!」。
はずれれば、「ありゃ、落第だ」となるわけです。
でも、直感っていうのは、研究者としては、必要なものなのです。
引用します。
科学や工学においても、研究レベルにおいてどのような仮説を立てるかという点では、現在も研究者の直感を頼りにした研究が行われています。
(「学問とは何か」p20)
私は、一応、理系出身です。
理系の研究は、ある程度の成果が見込めるものを、教授たちが経験的に選択し、学生たちにやらせているのです。
この「成果が見込めるもの」は、仮説の段階ですから、当然、直感的なものになります。
ましてや、文科系となると、直感が、非常に大事。
社会科学や人文科学の場合は、既に述べたように、実験と観察をするのはそんなに容易なことではありません。ですから、仮説を検証するのにかなり長い時間を要することになります。しかし、実用的に考えると、それだけ長い時間待つことはできないわけです。そこで、仮説の段階でも、それを学問の記述の中に組み入れざるをえないという事情が発生します。
(前掲書p22)
だから、副島先生の直感も、たぶん、ある程度の経験的裏づけから出てくるものなのでしょう。
そして、調査したデータが、それと一致すれば、それが学問の成果となります。
ところで、「
ウィキペディアフリー百科事典」で「学問」を調べてみると、次のような文章が見当たります。
「なお、科学、技術、工学などの言葉は、定義が無数にあり、統一的な定義は存在しないため、科学と技術をベースとした学問の分類とその範囲を厳密に決めることは困難である。」
(「
http://ja.wikipedia.org/wiki/学問」)
これを「学問とは何か」という本では、上手に使い分けしています。
発見するのは、「科学」であり、発明するのは、「工学」(もちろん、こういうように明確には書いていませんが)。
だから、文系にも「社会工学」というものがあるわけですね。
この使い分け、わかりやすいと思いますし、必要なことだと思いますよ。
法則や真実を「発見する」のが、「科学(science)」。
発明するのが、「工学(engineering)」。
ここで、また、副島先生のぼやきに戻ります。
だいたい、「文学(部)」などというものは,サイエンス(学問)ではない。近代学問の枠のなかには入らない。強いて言えば、「下級学問」「下等学問」である。
文学というのは、世界基準の理解では、「人文(じんぶん)」と言うのだ。 これは、humanities(ヒューマニティーズ)の訳語である。「人間が過去の書いた碑文や、古文書や、文章などを、調べる事」 を意味する下級学問のことなのだ。だから、歴史学(history)は、明らかに、文学の一種である。誰がどんな風に解釈してもいい性格からして、いかにも,下級学問である。
(「
今日のぼやき」001)
学問にも等級があるらしく、ははは・・・、歴史学は、下級。
歴史は、文書の発見や文書公開で、簡単に変わってしまいますから、下級でもしかたないかな。
ところで、「数学」って、自然学問でしょうか、それとも、社会学問でしょうか?
経済学でも、微積分や計算式がたくさんありますよね。
どっちなんでしょう?
数学(Mathematics, マセマティクス) これも、もともと神学の側であって、サイエンスの側ではない。
(「
今日のぼやき」001)
これで、納得!
数学こそ、神学から“流れ出たもの”だったのです。
ちなみに、初期の「ぼやき」は、『副島隆彦のぼやき漫才』というWebサイトでした。
「
今日のぼやき」の200番ぐらいまでは、本当に基礎的なものがたくさんありました。
勉強になりますよ。
それから、「学問とは何か」を読んだのだから、今度は、「科学とは何か」という本を検索して買ってしまいました。
森田邦久さんの著作です。
でも、これは、バリバリの専門論文で、おもしろくなく、読む気力がありません。。
「DN説明」、「IS説明」とか、お手上げ!
いつ読むことやら。
それでは、何日か、お休みします。
ではでは〜。