日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

日本の漁業が崩壊する本当の理由.jpg

すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2024年02月15日

幸運のゆらぎ

こんばんは。

昨年暮れ、アンカーいかで、するめいかとやりいかを釣ったあと、飽きたので外来船がいるにもかかわらず、さっさと切り上げた。
その後、正月用のなめたがれいを獲ろうとかごを入れたら、正月過ぎに、まだこが大漁になった。
私がやっている水深にしては異常な大漁で、毎年一桁のkgなのが、3桁を二日も続けた。
どう考えても異常だった。
その後、なめたがれいもまだこも薄くなったので、毛がにを獲るためにかごを沖合いに移動した。
それが、また当たり!
揚げてみたら、高水温にかかわらず、入っていた。
その後、素人の私にしては順調で、すでに、昨年の毛がにの水揚量を上回ってしまった。
この幸運は、さかのぼれば、昨年、いち早く日本海から帰ってきたときから続いていることになる。

幸運の連続は、ごく稀にある。
逆に、何をやってもダメ、ということもある。

私は、これを「幸運のゆらぎ」と呼んでいる。
幸運のゆらぎの中にいるのだから、途中でうまくいかなくても、我慢強くやっていくのが肝要だろう。
ダメな時は、極力、節約した生活をする。
これ、基本。
カネがないのに、同じような生活をする人は、考えが悪いのだ。
幸運のゆらぎの悪い部分にいる時、一番こわいのは、浪費と事故。
これに耐えられれば、いずれ、ゆらぎの良い部分が訪れた時に、幸せを余計に感じると思う。

家のトイレのカレンダーは、次のように教えている。

ささやかなことにも喜べる人は、本当の幸せを知っている

幸運に見放された時でも、小さなことに感動して不幸をやり過ごせば、いずれ、幸運はやってくる、と教えているのだろう。

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2024年02月10日

キクのバター焼きもいける

こんばんは。

宮古沖で、水温は9度前後。
まそ(宮古弁で南潮のこと。たぶん真潮の略だと思う)が安定したような感じがするけど、水色はまだキレイ(先日までは極めてキレイだった)。
これでは、いさだが来るのかどうか、怪しい。

毛がには、県内でも、北ほどいいようだ。
陸送されてきた中には、250kgくらいの船もある。
私んところは、もう日増しに減っている感じで、「今年こそ!」という期待は裏切られつつある(笑)。

かご商売をやり始めると、おかずには困らない。
すでに、なめたがれいの漁場から毛がにの漁場へ道具を移動したので、なめたがれいはほんの数匹しか入らない。
したがって、これらはすべておかず。
煮付けに1尾、余ったのは、干して焼く。
昨年だったか、蛇の目でなめたがれいの焼き魚を食べたら美味しかったので、やってみた。
大丈夫、美味しい。

なめたがれい.JPG

まだらも入ったし、小さいゆめかさごとともに刺身!

たらとゆめかさごの刺身.JPG

たらにはキクが入っていた。
たらの味噌汁に入れるには、キクが多すぎるので、それを妹にバター焼きしてもらった。
塩コショウの味付けで、これも美味しい。
どんこのはたきの味噌味と肝あえはたきの2種類に、キクのバター焼き。

どんこのはたき、たらきくのバター焼き.JPG

好みの問題ではあるが、味噌味に肝は入れるな、とリクエストされる。

そして、大好物のつぶ刺し。
毛つぶ。

毛つぶ2.JPG

食べすぎに注意!
胸焼けしそう。


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2024年02月09日

違法行為の備忘録

こんばんは。

岩手日報の日報論壇という投稿欄がある。
投稿してから10日以上経っていたのでボツかと思ったら、今朝、採用掲載された。
字数制限を大幅に超えてしまうため、投稿フォームではなく、メールから送信した。
あとは、掲載する側の判断を試すためもある。
もし採用されなかったら、他の新聞に投稿し、採用されたら新聞に変えるつもりでいた。
それでは、以下に、岩手日報宛メールの全文を貼り付ける。

本文

 昨年は、危機的なスルメイカの大不漁に見舞われた。スルメイカの大不漁は今に始まったことではない。長年の獲りすぎ、特にトロール漁業の漁獲圧は、凄まじいものがある。私たち小型いか釣り船で、形がある、という程度の漁場でも、長距離の海底を曳く2そう曳きのトロール船では、たくさんのスルメイカが漁獲される。 どの魚種にもいえることだが、私は史上最悪の漁法だと考えている。
 忘れもしない令和二年のことである。岩手県北部沖のスルメイカの好漁で、県外のイカ釣船もたくさん来ていた。したがって、もちろんトロール船も大漁であった。網に入りすぎたのか、乗組員の賄い魚も、軽トラックで分けるという前代未聞の振る舞いかたであった。これを外来いか釣り船の前でやっていた。(※1)
 TACという年間漁獲量を定めた制度がある。これは、魚市場に水揚げした量と賄い魚の合計である。この年、TACの岩手県トロール分は、水揚量だけで完全に消化した。したがって、自家消費分は、割当量をオーバーしたことになる。(※2)
 2そう曳きというトロール漁法は、かけまわしに比べて、1回の操業でたくさんの魚が入る。1日の漁獲量を自主規制したとしても、それより多くの魚が入るのだ。自主規制の漁獲量を超えた分は、自家消費するか、海へ捨てるしかない。9月から12月までこれをずっとやっていたわけだから、自家消費分と海洋投棄分は、どれほどになるのか。この合計が、TACをオーバーした分である。
 私は、トロール組合会長の事務所に出向き、改善方法の提案をしたが、聞く耳を持たず、話し合いも拒否された。県に対しても、このことを調べるよう促したが、行動に移すようなことをしなかった。水産庁に対して、違法行為ではないのか、と問いただしても、言葉を濁すばかりであった。(※3)
「 トロール漁業は、正確な数量を狙って魚を獲ることはできない。自主規制の漁獲量を獲るためでさえ、必ず過剰な量の魚がたくさん入る。狙って獲れるというなら、ぜひ現認させてほしい。水産庁が言葉を濁す理由はここにある。できるわけがないからだ。」(※4)
 小型いか釣り船の私たちでさえ、これほどスルメイカ資源が減少するとは思ってもみなかった。資源は毎年減少し、危機的状況にある。この責任の一端は、かなりの量を違法漁獲した岩手のトロール業界にある。この年の漁期前でさえ、水産庁が岩手県に来て、小型船の団体とトロールの団体の両者に、スルメイカ資源の危機的状況を伝えていたにもかかわらず、岩手のトロール業界は、それを無視したのだ。
 いか釣り漁業を主体として営む日本全国の小型船は、非常に苦しんでいる。このような違法行為を行なったトロール業界に、漁業補償してほしいくらいだが、彼らからの謝罪すら今に至って一切ない。スルメイカの資源不足で苦しんでいるのは、いか釣り漁業者だけではなく、鮮魚店や加工業界も同様であり、その影響は地域社会全体へと波及している。(※5)

以上、投稿分。


(※1)宮古魚市場の岸壁でやったこと。見ている人は大勢います。
(※2)私たち小型船のどの許可漁業でも、自家消費分の漁獲量の報告を求められます。
(※3)軽トラックで賄い魚を運んでいることの指摘を、金沢漁業の社長(トロール組合の会長)に談判しに行きましたが、それを知らないと言っていた。二度目に行った時は、自分の冷蔵庫に軽トラックで運んできて、冷凍していました。たぶん、マグロ船の餌用です。シラを切っていて、みんなをバカにしています。もうね、話にならないんですよ。世の中をなめてかかっているから、別件で逮捕されるんです。
水産庁への電話でも、対応したのは、松阪君という人で、「話にならないので上司を出せ」と言っても、のらりくらり。県職員にしろ、水産庁にしろ、アホばっかりです。
(※4)字数制限をかなりオーバーしますので、「」の部分をカットしてください。本当は、入れてほしいですが。それでも、少し字数がオーバーしていると思います。本当は、このことを社会問題として取扱い、取材するのが、貴社の役割だと思うので、不掲載なら取材してください。その時は協力します。
(※5)イカ王子こと共和水産の倒産は、記憶に新しいと思います。

今日の朝刊2面に、サンマのことが書いてありました。
サンマ船は、全国的にみて、いか釣り船ほど多くはなく、なぜか、大々的に報道されます。
しかし、スルメイカの危機的な状況は、あまり報道されません。
日本全国のスルメイカ漁獲量は、年々減少しています。海水温の上昇を原因とする話もあります。
しかし、それならば、ぶり類と同様、北海道で漁獲が増えても良さそうなものですが、するめいかの場合、北海道でも漁獲は増えません。つまり、親魚の獲りすぎなのです。
先日、沿岸漁船漁業組合の組合長と話をしましたが、今になって、ようやくTAC配分の見直しを水産庁が提案するそうです。
スルメイカ乱獲の備忘録として、投稿しておきます。
(2024年1月23日送信)


以上、貼り付けたが、最初の段落で、「私たち小型いか釣り船で、形がある、という程度の漁場でも、長距離の海底を曳く2そう曳きのトロール船では、たくさんのスルメイカが漁獲される。 」をカットしてほしくなかった。
新聞報道にあったとおり、水産庁のTAC配分は、3年固定ルールから昨年同様据え置きとなり、2年後まで資源回復は見込めない。
2そう曳きトロールによる過大な漁獲圧で、小型いか釣り船の淘汰圧は、ものすごく大きくなる。
各漁協の組合長たちは、よく黙っているものだ。
自分の組合の組合員を、かわいく思わないのかね。

この件について詳しく知りたい場合、あるいは、2そう曳きトロールのことを知りたい場合、「2そう曳きトロールは最悪の漁法」を参照してくだされ。

ちなみに、掲載された文章は、こちら。

 昨年は、危機的なスルメイカの大不漁に見舞われた。スルメイカの大不漁は今に始まったことではない。長年の取りすぎ、特にトロール漁業の漁獲圧は、すさまじいものがある。どの魚種にもいえることだが、私は史上最悪の漁法だと考えている。
 忘れもしない2020年のことだ。岩手県北部沖のスルメイカの好漁で県外のイカ釣船もたくさん来ていた。もちろんトロール船も大漁であった。網に入りすぎたのか、乗組員の賄い魚も、軽トラックで分けるという前代未聞の振る舞いかたであった。これを外来いか釣り船の前でやっていた。
 TACという年間漁獲量を定めた制度がある。これは、魚市場に水揚げした量と賄い魚の合計である。この年、TACの岩手県トロール分は、水揚量だけで完全に消化した。したがって、自家消費分は、割当量をオーバーしたことになる。
 2そう曳きというトロール漁法は、かけまわしに比べて、1回の操業でたくさんの魚が入る。1日の漁獲量を自主規制したとしても、それより多くの魚が入るのだ。自主規制の漁獲量を超えた分は、自家消費するか、海へ捨てるしかない。9月から12月までこれをずっとやっていたわけだから、自家消費分と海洋投棄分は、どれほどになるのか。この合計が、TACをオーバーした分である。
 私は、トロール組合会長の事務所に出向き、改善方法の提案をしたが、聞く耳を持たず、話し合いも拒否された。県に対しても、このことを調べるよう促したが、行動に移すようなことをしなかった。水産庁に対して、違法行為ではないのか、と問いただしても、言葉を濁すばかりであった。
 トロール漁業は、正確な数量を狙って魚を獲ることはできない。自主規制の漁獲量を取るためでさえ、必ず過剰な量の魚がたくさん入る。狙って獲れるというなら、ぜひ現認させてほしい。水産庁が言葉を濁す理由はここにある。できるわけがないからだ。
 これほどスルメイカ資源が減少するとは思ってもみなかった。資源は毎年減少し、危機的状況にある。この責任の一端は、かなりの量を違法漁獲した岩手のトロール業界にある。この年の漁期前でさえ、水産庁が県に来て、小型船の団体とトロールの団体の両者に、スルメイカ資源の危機的状況を伝えていたにもかかわらず、岩手のトロール業界は、それを無視したのだ。
 このような違法行為を行なったトロール業界に、漁業補償してほしいくらいだが、彼らからの謝罪すら今に至って一切ない。スルメイカの資源不足で苦しんでいるのは、いか釣り漁業者だけではなく、鮮魚店や加工業界も同様であり、その影響は地域社会全体へと波及している。
「岩手日報」2024年2月9日付「日報論壇」


posted by T.Sasaki at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年02月05日

立花孝志は、政見放送を使って暴露していた

4回目。

ジャニーズ崩壊でも、テレビは変わらない。
テレビ芸者たちで、すべて構成されている。
ただ最近、佐藤優さんという人が、NHKに出ていた。

https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic050.html(「NHK」)

この人は、ズバリモノを言う人だから、少しはマシになってきたのかな。
安倍元首相が他界してから、結構、締め付けが緩くなった気がする。

ジャニーズ問題から暴露が連鎖し、松本人志も終わりだろう。
そして、AKBまで行くかもね。

https://satomoka.com/okamoto-akb/(「サトモカエンタメ」)

で、「あまちゃん」に出演したキョンキョンは、「バラエティ、くだらない」と。

https://bunshun.jp/articles/-/68351(「文春オンライン」)

意味深ですな。
同じ文春だから、もしかして、松本人志の終わりを知っていたのかも?
たぶん、自分のアイドル時代や秋元康の48や46の裏側も知ってて、考えるところがあったのだろう。
自分で事務所を開いた。
しかも、コロナ持続化給付金を蹴ったというから、大したものだ。

先のAKB暴露ネタ元は、「立花孝志のYouTubeチャンネル」の関わっている。
この立花孝志という人は、すごい人だ。
副島隆彦の学問道場」の掲示板に、立花孝志の政見放送でやったことが投稿されている。
これは、もちろん初めてのことだ。

まず、ほとんどの人が知らないことから書いていきます。2023年4月に衆議院議員補欠選挙が行なわれました。
千葉5区では1議席を争って7人の候補者が立候補した中に、政治家女子48党(旧NHK党)から織田三江という女性が立候補しました。
織田さんは立花孝志の意を汲んで『ジャニーズ問題』をNHKの政見放送で流すためだけに立候補しました。
(国政の政見放送は国政政党の党首に編集権があり自らが制作したビデオを流すことが出来る。元ジャニーズジュニアのカウアン岡本氏に立花孝志がインタビューしたものを放送させた)
ここで重要なことは『NHKおよび放送事業者は、国政政党が制作したビデオを(編集することなく)そのまま放送しなければならない』ということです。
つまり、政見放送の時間は(法律によって)NHKはこの瞬間、『公共放送』ではなく『国営放送』となるのです。
立花孝志はこの法律を盾に、何十年にも渡って報道されなかった『ジャニズ問題』を地上波のテレビ画面で初めて報道させたのです。
(「重たい掲示板」【3097】)


現在のメディアをフルに使って、社会問題を表出させる第一人者と言っていい。

それにしても、私も暇ですなあ。

posted by T.Sasaki at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

過剰な差別意識が不幸を生む

3回目。

LGBTの何が問題なのか、ということを「差別は利用され、利権化される」で紹介したが、そこには差別クリエイターなるものが登場した。
しかし、これは今に始まったことではなく、過去、黒人差別のことで、過剰な差別意識が働いたことがあった。
それも、日本が発祥だというから、日本国民って、みんな流されやすいんだなあ、と感じてしまう。

私が小さい頃、「ちびくろサンボ」という絵本があった。
おそらくは、同世代で知らない人はいないと思う。
この物語が、黒人差別になるそうだ。(※1)
モデルを黒人から白人や日本人に変えれば、差別ではないのか、という疑問が生じてくる。
「これは差別だ」という言葉が独り歩きし始め、モデルの選択が、黒人を採用してはならない、ということになってしまうのである。

何事も過剰すぎるのはよくない。
今度は、LGBTに対する過剰な保護意識が、当事者を不幸にさせる。
何と!アメリカでは、性のゆらぎのある思春期の女の子が、二次性徴抑制剤を投与され乳房まで切除してしまったそうだ。
そして、この考えは、日本にも上陸しており、二次性徴抑制剤の投与を勧めるLGBT団体がある。(※2)
まだ問題解決には程遠い統一協会は、原理研として、悩んでさまよう男や女の入信誘導をやった。
似ているといえば、似ている。



(※1)
絵本『ちびくろサンボ』排斥運動の真相
 一方、アメリカの黒人差別と日本人との関わりにおいて、もっとも有名な“事件”が絵本『ちびくろサンボ』だろう。
 1899年に英国で発売後、一時は絶版となったこの本の著者はヘレン・バナーマン。日本では1953年に岩波書店から刊行され、販売部数は100万部を超える。
 主人公の黒人少年・サンボは、著者が当時英国の植民地だったインドに住んでいたことからインド人とされる。まあ、トラはインドには生息しても、アフリカにはいない。「サンボ」はインド・グルカ地方で極めて多い名前である。
 絵本のストーリーを、大まかに言うとこうだ。サンボはジャングルで4匹のトラに出会い、食べられそうになるも、着ていた服と靴、傘をトラに渡すことで一命をとりとめる。
 トラたちはサンボの服を着て靴を履き、「オレが一番立派だ」といがみ合って木の周りを互いにグルグルと追いかけ回す。すると、トラの身体がドロドロに溶けて、ギー(インドのバター)に変わる。サンボは服を取り戻し、そのバターで作ったパンケーキをたらふく食べた。
 なんとも他愛のないストーリーだ。しかし、88年、これが「黒人差別」に当たるといってクレームを付けたのが、日本人というのだから驚く。騒ぎは米ワシントン・ポスト紙が、東京のそごうで陳列されていた黒人マネキンや、サンリオのキャラクター「サンボ&ハンナ」などを批判し、「日本人の黒人差別はよろしくないのでは?」といった記事を掲載したことから始まった。
 え?これってどこかで最近聞いた話じゃないか?そう、ジャニー喜多川氏の性加害を英BBC放送が報じ、日本で大騒動に発展した一件である。
 それはさておき、米国の報道を契機に大阪・堺市で発足した「黒人差別をなくす会」が、日本国内での抗議行動を始める。といってもメンバーは会長の母親と父親、小学校4年生の息子の3人で、『ちびくろサンボ』を対象にしたのは息子の発案だとされる。騒動を契機に名が売れて会員数を増やし、95年には225人となっている。
 今もそうだが、特に「人種差別」で世論に火が点くと、歴史的な議論が棚に上げられ、ただひたすら「差別は許せない」という主張だけが暴走しがちだ。
「なくす会」の抗議活動で、国民的ヒット商品だったタカラ(現・タカラトミー)のダッコちゃんも姿を消した。
 90年末には、『ジャングル大帝』などに目をつけられた手塚プロが、『手塚治虫漫画全集』(当時全300巻)をはじめとする、一コマでも黒人が描かれている作品を収録した出版を一時停止している。
 さらに、黒人が「カルピス」を飲むロゴマークもターゲットのひとつだった。92年刊行の『焼かれた「ちびくろサンボ」』(杉尾敏明・棚橋美代子共著、青木書店)の第2章「『表現の自由』論考」は特に必読だ。カルピスが黒人マークを使い始めたのは1923年。
 当時、第一次世界大戦の影響で、仕事をなくした欧州の絵描きたちが多くいた。そこでカルピス社は国際懸賞ポスター展を開催。3位を受賞したドイツ人デザイナーこそが、黒人マークの作者だ。
 シルクハットと燕尾服の黒人が美味しそうにカルピスを飲むデザインのどこが「黒人差別」なのか。LGBTなど「差別」が改めて注目される今こそ、投票でもしてみたらどうだろうか。
(「紙の爆弾」2024年1月号p97)

(※2)
ジェンダー医療の犠牲者 クロエ・コール
 ここ数年、かつて自分にジェンダー医療をほどこしたクリニックを相手どって訴訟を起こす少女たちも出ている。
 たとえば、2023年7月に米国下院司法委員会の公聴会で証言した19歳のクロエ・コールのケースが、私には特に記憶に新しい。
かつて12歳で性別違和感を訴えた彼女は、ジェンダークリニックの診断を受けた。その時に医療が両親にした質問が「死んだ娘さんと生きているトランスジェンダーの息子さん、どちらを選びますか?」というものだった。それは、「このまま放置すれば娘さんは絶望から自殺してしまう」という脅しにほかならない。そしてこのような保護者に対する脅迫は、ジェンダー医療においてはよくあるものだ。
 クロエは二次性徴抑制剤を投与された結果、更年期障害の症状に苦しみ、学業に集中できなくなる。その後、男性ホルモン(テストステロン)の注射設けるようになり、男性化が進む。
 声は低くなり、喉仏が出て、骨格も男性のものになった。今も生殖能力は不明だ。そのまま突き進んだ彼女は、15歳で乳房を切除してしまうのだが、そこまで身体を男性に近づけたのに、16歳で希死念慮に支配されるようになる。
 今、男性化した彼女は、自身を性別不合と誤診して「治療」をほどこし、取り返しのつかない状況に追い込んだ病院を相手に裁判を起こしている。

取り返しのつかない「ジェンダー医療」
 これは、日本にとっても対岸の火事ではない。たとえば、「LGBTかもしれない15歳以下の子どもたちとその家族に向けた交流会」を開催している「にじっこ」という情報サイトがある(https://245family.jimdofree.com
 ここには「子どもの性別違和」というコーナーもあり、大阪医学大学の康純准教授の言葉として、二次性徴抑制剤による「偽閉経医療法」を次のように紹介している。
〈二次性徴が苦痛だ、という子に対しては二次性徴抑制の治療を行うことができます。一般的にGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)アゴニストという薬を使用して望まない身体の変化を止め、その間に自分がどうような性別で生きていたいかを落ち着いて考えることができます。〉
 なお、にじっこ制作に携わったトランス男性活動家・遠藤まめた氏が代表を務めるLGBT団体「にじーず」は、10歳から23歳までの「LGBTユース」ばかりを集めて定期的に集会を開いている。しかし、その内容が「子どもに対するグルーミングではないか?」との批判を集めている。
 今まで彼が、二次性徴抑制剤の可逆性(投与をやめればまた二次性徴が始まり、元通りになるとされる)を語ってきたことも疑いの目を向けられる原因となっている。
 実は二次性徴抑制剤の不可逆性はすでに海外では問題視されているのだ。たとえば、思春期にペニスの成長を止めていた少年は、一生ペニスが小さいままという事例などは、万人にご理解いただけるものではないだろうか。
 ほかにも副作用として、先に述べた更年期障害のような数々の症状に加え、精神疾患・骨粗鬆症などを起こすことも指摘されている。
(「紙の爆弾」2024年2月号p31)
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新製品はできるだけ買わない主義

ふたたび、こんにちは。

景気の良かった頃の漁運丸は、6年ごとにエンジンを交換していた。
いか釣り機も、新型が出ればすぐに飛びついた。
しかし、今や不景気なので、オーバーホールしながら、壊れるまで使うことにしている。
私のお世話になっている船関係の業者は、みんな腕がいいから、トラブルが有っても、すぐに直してくれる。
いか釣り機など、新台よりオーバーホールしたほうが調子がいいほどだ。

無線屋さんには、「そろそろ、〜」といわれるが、ボロソナーもちゃんと動くし、映ったものを狙えば、漁獲もできる。
新台を買ったとしても、今の漁では、掛けたカネを回収できるほどの水揚げはない。

それから、技術の進歩というのがある。
急いで新発売を買うのはいいが、後で買うほど、その性能は進歩している。
例えば、「この高水温、どうにかして!」に登場したフルノ製潮流計は、せいぜい50mくらいの水深しか測定できず、どうにかすれば、50mでもエラーが出る。
それが、今の同型は、100mくらいまではデータを取れるそうだ。
だから、自分のやっている商売に影響を与えるくらいに性能が良くならない場合、壊れるまで使ったほうがいいと思う。
後に出てくる改良型の製品のほうが、優秀だからである。

この潮流計、いわしなどの濃い反応が映ると、使い物にならない代物だ。
進路を変えても、流向、流速は変化する。
万能ではない。

ついでに、上記の新台購入について参考になる話。

税金控除の部分で、減価償却というのがある。
減価償却が全くなくなると、水揚げが大きく伸びた場合に、経費だけで、節税できるほど単年度の控除額を大きくすることはできない。
そこで、大型の設備投資で、減価償却費をある程度確保しておけば、税金を納めすぎるのはなくなる。
つまり、少々景気が悪くても、先行投資する、という形である。
ただ、つまづいた場合を考えると、これはリスクとなる。
その辺のさじ加減が、漁船経営では重要だと思う。
posted by T.Sasaki at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 漁船設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ようやく毛がにが、まとまり始めた

こんにちは。

ようやく宮古の地元船が、毛がにを水揚げし始めた。

令和6年毛がに市場.JPG

毛がに祭りによって、宮古の毛がにも美味しい、というのが県内で認知され、この時期、引き合いが強いようだ。
よって、単価が上がり、県内各地から宮古魚市場へと運ばれる。

近年、宮古地区以外からの搬入が多く、地元船はあまり大漁ではない。
今年こそ、宮古地区の大漁を願う。
実のところ、その気配がする。
posted by T.Sasaki at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする