日本の漁業が崩壊する本当の理由 片野歩

世界中で魚類資源が増えているのに、日本だけが減っている。
この現実を、恥ずかしいと思うべきである。

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すべての漁協組合長、理事、参事、そして、任意の漁業団体の会長以下すべての役員たちは、この本を読むべきだ。
読みたくないならば、「日本の漁師は大バカものだ」を参照すること。
これを認識できないならば、役職に就く資格はない!

2023年06月01日

虎狩り名人の三代記

3回目。

「ヤンコフスキー家の人々」という本を、ある議員の秘書からいただいた。
著者は、宮古市在住の遠藤公男さんという方で、「豊かな三陸の海を守る会」の顧問だったかなあ、そういう役職にも就いている。
プレゼントされたからには、読まないと失礼なので読んでみたが、370ページもある分厚い本を、一気に読んでしまった。
ソ連崩壊時の冒険的ノンフィクションで、面白い。

ヤンコフスキー初代が、ウラジオストクの西側にある無人の半島を、牧場などに開発し、成功を納めた。
その三代目が生存しており、遠藤先生はロシアへ行って、本人から取材し、この本を書いた。
ヤンコフスキー3代とも虎狩りの名人で、あとがきに書いてあるように、もともとは沿海州の野生動物のことを本にしようとしていた。
が、話を聞いているうちに、ソ連のレーニン、スターリン時代からソ連崩壊までの政治の犠牲に、ヤンコフスキー家がなったことがわかった。
遠藤先生は、野生動物よりも、無実の人たちがラーゲリと呼ばれる強制収容所で重労働を強いられたり、財産没収されたりと、ひどい話を聞かされ、世界じゅうに散らばったヤンコフスキー家の生き残った人たちを取材して回った。

親日のロシア人であり、初代ヤンコフスキーなどは、子どもたちを日本に留学させている。
マルクスやレーニンの思想を背景に、共産主義がいいのか、自由社会がいいのか、という対立をヤンコフスキー家の中でも議論され、最終的に、共産主義の化けの皮がはがされ、アメリカの自由社会に軍配を上げた。

1962年、ソルジェニーツィンという人が、『イワン・デニーソビッチの1日』という本を出し、ラーゲリの実態を暴露している。

 69年、ソルジェニーツィンは国家の検閲廃止を訴えて作家同盟を除名された。しかし、『イワン・デニーソビッチの1日』は西側に評価されてノーベル文学賞に輝いた。73年、彼は『収容所群島』を西側で出版。ソ連におびただしいラーゲリが存在し、二千万もの人がそこで命を落としたことをさらけだした。世界の読者はあまりのことに信ずることができない。クレムリンはこの作品を否定し、ソルジェニーツィンは国外追放となった。
(「ヤンコフスキー家の人々」p354)


当時、マルクスに思想に憧れた人々は、共産主義を羨ましいと思ったらしい。
が、ソルジェニーツィン同様、それ以前に、アーサー・ケストラーという人が暴露している。

副島
アーサー・ケストラーは、もともとはジャーナリストから出発した人で、21歳でパレスチナへ行ったときに、ドイツの通信社の通信員になり、そこからパリへ行ったり、ベルリンへ行ったりしている。その間にドイツ共産党に入った男です。それからソビエトに行き、そこでソビエト体制の裏側の真実を史上初めて目の当たりにして書いた。ソビエトというのはひどい体制の国だ。西欧知識人たち(ロマン・ロランやアンドレ・ジッド、バーナード・ショー、H・G・ウェルズ)が賞賛しているような地上の楽園、労働者たちの理想の国ではない。たくさんの人が投獄され処刑されている、と書いた初めての人です。『真昼の暗黒』‘Darkness at Noon'という本です。1940年刊です。
(「世界人類を支配する悪魔たちの正体」p35)


しかし、だ。
本当は、決して、自由社会のアメリカがいいのではない。
現在の自由社会は、人間牧場なのだ。
そのことは、みんな理解していると思う。

それから、北朝鮮の親分、金正恩の祖父は、金日成であるが、これは本物ではなかったようだ。
私はこのことを知らなかったので、その記述を載せておく。

 十月十四日、平壌のモランボン公園の広場に数万の市民が集まっていた。数日前から飛行機で「金日成将軍歓迎平壌市民大会に集まれ」というビラがまかれていた。人々は手に手に花を持って公園広場に集まった。正面の舞台は大きな木の箱で、脇に平壌のソ連軍最高司令官チスシャコフらの将官が並び、スピーカーが大音響で紹介した。
「ただいま、白頭山の南面に立てこもり、抗日解放軍に勝利した英雄、金日成将軍が登場します!」
 人々が固唾を飲んで見守ると、舞台の箱から童顔の青年が姿を現した。老将軍を想像していた市民はポカンとした。金日成という若者は三十代半ばで黒い式服の両手を上げた。市民はだれかの音頭でようやく「マンセー!」と叫んで花を頭上に投げた。
 ワレリーは首を傾げた。白頭山の南面はワレリーたちの猟場だった。そこに金日成のアジトなどなかったのだ。金日成は「解放万歳」のメッセージを読み上げ、ソ連軍の将官たちに囲まれてそそくさと車で去って行った。
「金日成はあんな若造じゃないぜ。あれはソ連軍のご都合で替えたんだな」という声があちこちでした。だが、そんなことをいう者はきびしく取り締まられるようになる。金日成というロシア語の達者な若者は、ソ連軍のバックで、反対者を排除して北朝鮮の指導者となってゆく。
(「ヤンコフスキー家の人々」p187)

posted by T.Sasaki at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

令和5年の日本海するめいかは、超大不漁

ふたたび、こんばんは。

今年の日本海するめいかは、異常だ。
先行するはずの石川県が、1日の水揚げで、まだ4桁の箱数が上がっていない。
もちろん、どこも漁は薄く、少し漁があっても、翌日はダメになるパターンが続く。
私は気をつけていなかったが、「第1回 日本海スルメイカ長期漁況予報」が出ている。
ショックを受けた。
4月の1調査地点あたりの平均で、1尾。
昨年の10分の1である。
これは、各地の水揚げに反映されている。

https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2023/20230512_surume/20230512press_srm.pdf(「水産研究・教育機構」)

お先真っ暗!
posted by T.Sasaki at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | いか釣り漁業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メスの尻を追うオス

こんばんは。

佐渡市場のすぐそばに加工会社がある。
たまに、箱にならない余ったするめいかなどをあげたり、話をしたりしていたものだから、「ひさしぶり〜」と声を掛けられる。

で、今年は、道路に猫がいない。
その理由を聞いた。
道路に寝っ転がっていた猫たちは、オスばっかりだったそうだ。
それで、メス猫の尻を追ったため、いなくなったのだという(笑)。
今は、1匹だけ、その辺にいるとか。

「ここは猫に島だからねえ」と私が言ったら、「え?なぜ?」と来たので、「佐渡おけさ”のけさ”は猫なんですよ」と教えたら、「知らなかった」と。
まあ、そんなものかな。

この辺は、「両津港の猫」を参照してください。
posted by T.Sasaki at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする