今日は、イサダの役員会があり、釜石まで連れて行ってもらいました。
出てきた話が放射能。
何と、今や、検出限界以下の基準が厳しくなり、放射性セシウムを、1.3Bq/kgとか1.5Bq/kgとか、そんなレベルまで検査するんだそうです。
これって、あんまりじゃないでしょうか。
さすがに、「こんなレベルまで計って、イサダはダメだ、なんて言っていたら、どの漁業も商売にならなくなりますよ。あんまりだ」と言ってきました。
最後には、1Bq以下まで問題にするかもしれませんね、鋭敏すぎるおばさんたちが。
もう付き合ってられない。
セシウムの体内での挙動は、放射性カリウム40とほぼ同じ。
市川定夫さんの話では、ほんの少し蓄積する性質があるようですが、他の人工放射性核種と比較すれば、その蓄積度は、微々たるもの。
私たちの普通の食事では、いつもセシウムを食べているわけではないので、それほど溜まって内部被曝するということはないでしょう。
カリウム40は、私たちの体内に常時4000ベクレルあり、全身の細胞に対し(代謝物質であり一箇所に留まらない)、1秒間に4000発も放射線攻撃をしています。
セシウムを、仮に10Bq(例えば、100Bq/kgの魚を100g食べた場合)食べたとしても、せいぜい、1秒間に10発の放射線。
セシウムによる放射線は、消化吸収されるまでは、消化器官に放射線を浴びせますが、吸収されたら、カリウムと同じように、全身の細胞に対しての放射線攻撃です。
つまり、カリウム40と合わせて、多くても、4010Bqです。
ネットで、食品などに関する放射線リスクを調べた人はわかると思うんですが、飲酒リスクや喫煙リスクのほうが、桁違いに大きい。
池田信夫さんのブログ「微量放射線は健康にいい?」からちょっと引きます。
喫煙・飲酒(毎日3合以上)で、1Sv〜2Svと同等の発癌確率。
肥満・運動不足・塩分過剰で、200mSv〜500mSvと同等。
受動喫煙・野菜不足で、100mSv〜200mSv。
喫煙リスクは、非常に大きいですから、ヒステリックに、「セシウム、嫌い」と叫んでいる人たちは、喫煙に対し、ヒステリーどころではないはず。
ところが、タバコに関しては、「しかたがないわね〜」と沈黙。
このギャップは、何?
もっと冷静になってほしいです。
ちょっと前置きが長くなりましたが、ところで、鈴木智彦さんが書いた「ヤクザと原発」という本をみなさん、知ってます?
私は、すでに何度か引用していますが、彼が、ジャーナリストで初めて作業員として1Fに入った人なんだそうです。
「潜入記」としているくらいですから、ジャーナリストという身分を隠して取材していて、だからこそ、インタビューによる貴重な証言は、興味をひきます。
“茶髪のフクシマ50”氏の発言は、放射線に対する恐怖を微塵も感じさせないものですが、しかし、私としては、「こんな若者が日本にもまだいるんだなあ」と逆に感動します(変でしょ!でも、感覚はそれぞれ違いますからね)。
水素爆発が起きた時の作業員たちの証言がすごい。
p120「ドキュメント3.11」からの記述は圧巻です。
原発のシビルアクシデント(過酷事故)が起きると、電力会社をはじめ、プラントメーカーなどの関連会社は、何もできないことがわかります。
よく冷却させ、安定させたものだなあ、と思います。
これには、本の題名のとおり、ヤクザも関わっていて、フクシマ50の中にもいるんですね。
引用します。
フクシマ50の中には身元の怪しい作業員がかなりいる。世界的英雄たちの素性を公表できないのは個人情報保護のためではない。誰が誰だか分からなかった上、知られては困る人間たちがいたからだ。
フクシマ50の中に暴力団員が数名いるという話は、ほぼ事実と考えていい。就職しているメーカーも、組織も所属2次団体も、名前も分かっている。完全に断定できないのは、当事者がいったんヤクザを辞め、のちに復帰した時期が定かでないからだ。数ヵ月前に復帰したあと、震災があったのだろうと目処は付いたが、最新の名簿が入手出来ないため物証がない。ただ、警察は暴力団組織から離脱した人間を、5年間にわたって暴力団認定している。この定義を用いればクロだ。世界的英雄であるフクシマ50の中に暴力団員がいることになる。
(「ヤクザと原発」p149)
しかし、フクシマ50だけの話ではなく、もともと、原発を支えていたのがヤクザだったのです。
原発が都市部から離れた田舎に建設されるのは、万が一の事故の際、被害を最小にとどめるためだけではない。地縁・血縁でがっちりと結ばれた村社会なら、情報を隠蔽するのが容易である。建設場所は、村八分が効力を発揮する田舎でなければならないのだ。
暴力団が原発をシノギに出来るのは、原発村が暴力団を含む地域共同体を丸呑みすることによって完成しているからだ。原発は村民同士が助け合い、かばい合い、見てみぬふりという暗黙のルールによって矛盾を解消するシステムの上に成り立っている。不都合な事実を詰め込む社会の暗部が膨れ上がるにつれ、昔からそこに巣くっていた暴力団は肥え太った。原発と暴力団は共同体の暗部で共生している。
(前掲書p226)
電力会社は、卓見ですね。
今まで、原発推進してきた自信というものの裏づけがここにあった。
地方の弱小自治体が狙われるのは、リスクやカネの問題だけではなかったのです。
私は、この本を読んで、1Fをよく冷却できたなあ、と思います。
関わった人たちは、すごいよ。
東京電力や国の無責任さと比較して、もう、どうでもいいくらい、すごい。
でも、1F作業員たちの被曝線量が心配。
そこで、どうでしょう。
日本人みんなで、被曝線量を分かち合うという意味で、交代で、1F作業員をやったらどうか、と。
特に、私みたいな独身の役立たずの人や、もう子作りが不可能な人(経済的理由も含む)などが。
ヤクザだけに任せておくわけにはいかない。
いとこの医者に「オレ、時間的余裕ができたら、福島原発の後始末作業員に行ってこようと考えてる」と言ったら、「バカじゃないの。仕事がちゃんとあるんだから、そっちのほうを真面目にやりなさい。それも日本のため、地域のためだよ」と説教されました。
でも、自分の心の中は、それでは済まない。
やっぱり、余裕ができて、いつか、福島のため、何かやりたいと思う。
その後、、多くの作業員に話を訊かせてもらったが、自身の経験から「ご家族が心配してませんか?」と馬鹿げた質問をせずに済んだ。この質問は作業員の神経を逆撫でする。
(「ヤクザと原発」p76)
もし、私が、原発作業員になったら、「家族なんて、人間の性欲の産物さ」と答えようかな?
やりすぎ?
ではでは〜。
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